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ONE PIECE小説『最強ルフィ』

 

 

 


ウタ「あなた誰!?」

ウタ「あなた誰!?」

 


麦わらの一味と赤髪海賊団、そしてゴードンは目の前の状況に困惑していた。

 


なんとウタが2人いるのだ。

 


ジンベエ「どうなっておるんじゃ…」

 


ウタ「真似しないでよ!」

ウタ「真似しないでよ!」

 


ブルック「ロ…ロビンさん…どっちが本物かわかりますか…?」

 


ロビン「い…いいえ…」

 


無理もない。

 


姿や声だけでなく、話すことも同じでしかも全く同時だった。

 


ウソップ「おい!おっさん!わからねえか!?」

 


ゴードン「…わ…からない…」

 


ウタ「なんで私とおんなじこと喋るの!?」

ウタ「なんで私とおんなじこと喋るの!?」

 


ナミ「チョッパー…!」

 


チョッパー「わかんねえよ…匂いも一緒なんだ…」

 


ウタ「ねえやめてよ!」

ウタ「ねえやめてよ!」

 


ベックマン「お頭…」

 


シャンクス「俺もわからん…!"声"まで同じだ…」

 


ヤソップ「そんなことがあるのか…!?」

 


長く共に生活したゴードンも、拾い育てたシャンクスも本当のウタがどっちかわからなかった。

 


シャンクス「クソ…!1人は偽物なんだぞ…」

 


ウタ「ねえ誰か…!私の真似をするのやめさせてよ…」

ウタ「ねえ誰か…!私の真似をするのやめさせてよ…」

 


そうしたいところだったが、誰1人として本物がわからず手の出しようがなかった。

 


ウタ「うぅ…もうやめてよ…」

ウタ「うぅ…もうやめてよ…」

 


目の前にいるものが自分と同じ姿と声でまったく同じ動作で同じことを喋ってくるストレスは大きかった。

 

 

 

 


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船内

 


ルフィは部屋で本を読んでいた。

 


ルフィ「…ふう」パタン

 


ルフィ(やっと全部読めた…みんなのところ行くか…)

 

 

 

 


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ルフィ「ようみんな。何してん…

 


ウタ「ルフィ…」

ウタ「ルフィ…」

 


ルフィ「」

 


バリッ!!!!ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッッッッ!!!!!

 


ナミ「ヒッ!」

 


ゾロ「ゴクッ…」

 


シャンクス「…!」ビリビリ

 


ルフィはこれまでにしたことのない凄まじい形相をして、とてつもない覇気を放出した。

 


ズン!ズン!

 


ルフィが放つ覇気によって歩くたびに足元の草が枯れ、地面はひび割れていった。

 


ウタ「…!」

ウタ「…!」

 


ルフィは2人の…いや、1人のウタに近づく。

 


ピタ

 


そして目の前で止まると…

 


ドゴォォォン!!!

 


1人の殴られたウタは数キロ先まで吹き飛んだ。

 


ウタ「ルフィ…なんでわかったの…?」

 


ルフィ「当たり前だろ?ウタは1人だけだ」ニカッ

 


ウタ「ルフィ…」トクン…

 


先程まで鬼の顔をしていたのに、振り返って見せたのはとても優しい笑顔だった。

 


ブワァァァァァァァ!!

 


ウタ「!?」

 


ウタのニセモノは黒いナニカに変わり、どんどん広がって視界に映りきらないほど巨大化した。

 


ルフィ「…」スタスタ

 


ルフィはナニカに向かって歩き出す。

 


グアッ!

 


ナニカは巨大な手の形をした触手のようなものでルフィに攻撃しようと飛ばした。

 


ルフィ「…!」キィーン!!!

 


グイッ!

 


ウタ「えっ!?」

 


ナニカはルフィに攻撃しようと見せかけ、ルフィに当たる寸前でウタの方に向きを変えた。

 


ウタ「キャァァァ!」ドサッ

 


ウタは恐怖のあまり、倒れ込んだ。

 


バチィィィ!!!!

 


ウタ「…ゥ…エッ…⁉︎」

 


ルフィ「…」

 


ナニカの所へ歩いていたルフィはいつの間にかウタのそばに戻り、ウタを攻撃してきた手を弾いた。

 


ルフィ「…クッ」キュイン!

 


一瞬でルフィはナニカの近くに移動した。

 


ルフィ「…」

 


ウタを狙ったナニカに対し、ルフィの怒りは頂点に達していた。

 


ブワァァァァァ!

 


ナニカは上に伸びたかと思ったら、ルフィを頭上から飲み込んだ。

 


ウタ「ルフィ!」

 


シーン…

 


ウタ「アッ…ア…ルフィ…」ポロッ

 


ドゴォォォ!!!!!

 


ルフィ「…」

 


ナニカはルフィによって空高く吹き飛ばされた。

 


ルフィ「」キュイン!

 


バキィィィ!!!!!

 


ルフィは猛スピードで上に飛んでいくナニカのさらに上に移動し、空中で一回転して踵落としで地面に蹴り飛ばした。

 


ルフィ「」キュイン!

 


さらにルフィは地面と、先程飛ばして蹴りを入れた地点の中間の離れたところに移動した。

 


ルフィ「業火拳銃 レッドロック…!!」

 


ドガァァァァァァァァン!!!!!!!!

 


ナニカは、ルフィの静かながらも煮えたぎるような怒りを込めた全力の一撃を受けて消滅した。

 


スタッ…

 


ルフィ「…」

 


ウタ「ルフィ…!」

 


ルフィ「ウタ。怪我はないか?」

 


ウタ「う…うん。大丈夫」

 


ルフィ「そっか。よかった。ごめんな、そばに居なくて…」

 


ウタ「ううん。ありがとう…!助けてくれて…!」

 

 

 

END