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様々な知識や小説、日記を投稿します。

ONE PIECE『天日』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

島に上陸し、食糧を調達した麦わらの一味。

 


出発してすぐに大雨というアクシデントもあったが、食糧自体は30分ほどで十分な量を集められた。

 


そして一味はサニー号に帰ろうとしているところだった。

 


ルフィ「…」キィーン!!

 


ルフィ「………」

 


ナミ「!」ピクッ

 


サンジ「ナミさん、どうしたんだ?」

 


ナミ「それが…

 


ルフィ「みんな、雨宿りするか」

 


ナミ「え!?」

 


ナミ「ル…ルフィ……アンタわかったの…?これから雨が降るって…」

 


ルフィ「ああ」

 


チョッパー「ルフィスゲ〜!」キラキラ

 


ナミ(降るの十数分後よ……なんでわかるのよ…)

 


一味は雨宿りできそうなところを探し始めた。

 

 

 

 

 

 

 


ウソップ「1人や2人ならともかく全員雨を凌げそうなところはねえなぁ……」

 


ブルック「先ほどのような洞窟はなかなかありませんね……」

 


ナミ「もう降ってくるわ…!」

 


ゾロ「もう濡れたまま帰ればいいだろ」

 


サンジ「アホかてめえ!レディがあるんだぞ!」

 


ウソップ「しかもここ結構な森だぜ!雨の中は危ねえよ!」

 


ブルック「どうしましょうか…」

 


ルフィ「作ればいい」

 


一味「え?」

 


ルフィは横を向き、その先にある崖に人差し指を指した。

 


カァッ…!

 


ボッ!!ズガガガガガ!!

 


ルフィの指が黒くなったと思ったら、次の瞬間洞窟のような形に崖が削られた。

 


どうやら覇気を指先から放ったようだった。

 


ルフィ「ここで雨宿りしよう」

 


一味「」ポカーン…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ザァァァァァァ……!

 


チョッパー「ひまだなー…」

 


ナミ「さっき6時間くらい雨宿りしてたからね……」

 


ナミ「……」チラッ

 

 

 

 

 

 

 


ルフィ「––––」

 


ウタ「––––」

 

 

 

 

 

 

 


ゾロ「ぐごー……」zzz…

 


フランキー(スーパーに寝てやがる…)

 

 

 

 

 

 

 


ナミ「……」

 


チョッパー「ウソップ〜。また昔の話聞かせてくれよ〜」

 


ウソップ「ん?…ああ………じゃあ……あれはおれが13歳の頃——

 


ナミ「……」スタスタ

 


ナミは話をしているルフィとウタのところに来た。

 


ナミ「ルフィ。さっき読んでた本読ませてもらってもいい?」

 


ルフィ「いいぞ」スッ

 


ナミ「ありがと」

 


本を受け取ったナミは座り、読み始める。

 


ナミ「…」ペラッ…

 


ナミ(うわ……ひらがなばっかりかと思ったら普通に漢字使われてる本ね…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数十分後…

 


ナミ「……」ペラッ…

 

 

 

 

 

 

 


ウソップ「そこには大怪獣マリ〜モが…」

 


チョッパー「ひいいい!」ビクビク

 


ゾロ「……へっくしょん!………ぐごー…」zzz…

 


サンジ「なんだなんだ…!おれにも聞かせてくれ…!」

 

 

 

 

 

 

 


ウタ(ひまだな〜………そうだ…!)

 


ウタ「ルフィ、あやとりしようよ」

 


ルフィ「いいぞ」

 


フランキー「あやとり…!?」

 


ブルック「ルフィさんとウタさんあやとりなんてするんですか?」

 


ウタ「うん、たまに」

 


ロビン「あら、いいわね」

 


ウタ「え〜っと……」ガサガサ

 


ウタは鞄の中を探した。

 


ウタ「……あれ………」

 


ウタ「…ルフィごめん……紐ないや……」ションボリ…

 


ドンドットット…!

 


ブワッ!……ぽんっ

 


ルフィ「ほら」スッ

 


ウタ「あ…!紐!」

 


ルフィは一瞬だけギア5になり、紐を生み出した。

 

 

 

 

 

 

 


ウソップ「……もうなんでもアリだな…」

 


ナミ「宝石も出せるのかしら…!♡」$$

 


ウソップ「目がおかしいぞ」

 


チョッパー「わたあめ…!♡」

 


ウソップ「お前もかよ」

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「これであやとりできる〜!」キャッキャッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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それから小一時間経過したが、雨は止みそうになかった……

 


ウタ「……」

 


ルフィ「……」

 


ウタ(あ……飽きてきた……)

 

 

 

 

 

 

 


大人組はまだしも、午前と合わせて7時間以上雨宿りしていたため、みんな退屈になっていた。

 


ゾロ「ぐごごごごご……」zzz…

 


ウソップ(ゾロはずっっっと寝てるけどな……)

 

 

 

 

 

 

 


ジンベエ「……」カランコロン…

 


ブルック「どうでした?」

 


ジンベエ「だめじゃな。雲が厚く、まだ晴れそうもない」

 


ブルック「そうですか……外も薄暗いですもんね……」

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「あ〜……早く晴れないかなぁ〜……」

 


ルフィ「……」

 


ルフィ「」スクッ

 


ウタ「ルフィ?」

 


スタスタ…

 


ルフィは入り口に向かって歩き出した。

 


一味「……!」

 


みんなも立ち上がり、ルフィの後を追う。

 


ウソップ「ルフィ!もしかして雨上がるのか!?」

 


ルフィ「いや、上がらねえ」スタスタ

 


ウソップ「え?」

 


チョッパー「じゃあなんで…?」

 


ルフィ「晴れさせる」スタスタ

 


ウソップ・チョッパー「?」

 


ピタッ

 


ルフィは雨に濡れないぎりぎりのところで立ち止まった。

 


ビヨーン……

 


くるん…くるん…くるん…くるん…

 


そして今度は指を伸ばして体の横で、縦に振り回し始めた。

 


くるんくるんくるんくるん…!

 


チョッパー(なにしてるんだろう…?)

 


くるんくるんくるん!

 


ウソップ「なあル…

 


ビッ!!!

 


ドパァァン!

 


一味「!!」

 


ルフィ「」スタスタ

 


ウソップ「す…すげえ…」

 


チョッパー「晴れたー!」

 


ルフィは回していた指を空に飛ばし、その衝撃で一帯の雲は消し飛んでしまった。

 


雲が晴れたことで一気に光が差し込み、一味の目の前には太陽が現れていた。

 


くるっ…!

 


ルフィは後ろにいるみんなの方を向き、手を差し伸べて言った。

 


ルフィ「にししし!帰るか、ウタ!」ニカッ!

 


パァァァァァ…!

 


一味「…!!」

 


ルフィのまばゆい笑顔と、その後ろにある太陽が重なる。

 


つい先程まで薄暗い場所にいて、気分も沈んでいた一味にとってそれはあまりにも眩しすぎた。

 


ウタ「…うん!///」