ウタ「みんな元気〜?ウタだよ〜!」
[始まった〜!]
[今日もかわい〜]
[うたちゃーん!]
[なに話すの?]
UTAことウタは今、配信をしていた。
配信している内容は主に歌うこと。
歌手としてライブもしており、世間では「世界の歌姫」と呼ばれている。
またテレビに出ることもありインタビュー受けたりしていた。
今日もいつものように配信をしていたが歌は歌わない。
コメントや事務所に届いた質問に答えることもしているけどそれでもない。
UTAとして配信活動をして数年経っていたがウタはその中でも一番の重大発表をしようとしていた。
ウタ「ありがとうみんな!前回大切な話があるって言ったからかな?初めて1分も経ってないのにすごいたくさんの人が見てくれてるね!えーっと、いち、じゅう、ひゃく、せん、まん、じゅうまん…ひゃくまん…せんまん…いちおく……2億人くらいかな……ありがとう!!」
[凄!!]
[ドウイタシマシテー]
[なに話すの?]
[数えるのかわいい♡]
[いや全部可愛い]
ウタ「どうしよう…こんなに見てくれるとは思ってなかったな…でも…もう決めたから言うね…」
ウタ「えーっと…ごめんね…変な話する………みんなってさ……やっぱり私のこと好きだよね……?」
[好き!!]
[すき]
[好きだぜ]
[なに話すの?]
[好き!]
[毎日聴いてるよ!]
[なに言ってんの?好きに決まってるでしょ]
[好き好き]
[どうしたのウタちゃん?]
[好きです!]
ウタ「…もちろん…!…歌のこともあるんだけど……」
ウタ「みんなはさ……私のこと「かわいい」とかさ……「好き」って言ってくれるでしょ…?」
[カワイイ]
[もちろん!]
[❤️❤️❤️]
[なに話すの?]
[歌が上手いところが好き!年齢に見合わない幼いところが好き!愛嬌が好き!笑顔が好き!音楽に対する信念が好き!優しいところが好き!健気なところが好き!純真無垢なところが好き!天然なところも好き!髪が動くのが好き!大好き!]
[可愛すぎるよ!]
[結婚しよう]
[I LOVE UTA]
[好きだーーーー!!]
[ふざけたほどカワイイ]
ウタ「…それはもちろんうれしいんだけど…ほら…特に男の人たちはさ…私と…恋人関係になりたいって思っている人もいると思うんだよね…そういうのはじいしきかじょう?とかいうやつかもしれないけど……」
自意識過剰ではなかった。
事実、UTAはその歌声はもちろん作詞作曲などもすべて1人でこなしており、整った顔立ち、抜群のプロポーション、性格は明るく誰にでも平等に接し、無邪気で笑顔が絶えない。
天然なところがあり、部屋着のTシャツがアレなところや歌以外では少し抜けていることもあるがそれも彼女の好かれるポイントだった。
そのため老若男女問わず世界中にファンがいて、もちろんUTAと恋人関係になりたいと思っている男性諸君も山のようにいた。
ウタ「やっぱり人に好かれることはいいことだと思う…うん…でも…やっぱり言ったほうがいいと思って…」
[何を言うの?]
[いいことだよ!]
[すごく言いづらそう…]
[本当に何?]
ウタ「あのねみんな……私……」
[なに?]
[何?]
[まさか]
[何言うのウタちゃん!]
[なんだ]
[いや…この流れだと…]
[なんだろ]
[なに]
[ちょっと…]
[やめてくれよ…]
[なによ!]
[なに言うの?]
ウタ「か…彼氏がいるの……!」
その瞬間世界が凍りついた。
約1分コメントが、いや世界が止まった。
そして凄まじい勢いでコメントが流れる。
[ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!]
[本当に!?ウタちゃん!?]
[マジかよ…!?]
[いやああああああああああああ!!!]
[歌チャーーーーーーーん!!!]
[🤢]
[ᚷᚨᚺ ᛉᚨᚾ ᛏᚨᚲ ᚷᚨᚺ ᛉᚨᚾ ᛏᚨᛏ ᛏᚨᛏ ᛒᚱᚨᚲ]
[えええええええええあええあ!!!]
[彼氏気になる〜〜〜]
[オーマイガー!!!!]
[我のUTAが…]
[😱]
[yiiiiiiiiipe!]
[だめだ…もう生きていけない…]
[キョウモウタガカイイイナー]
[NOーーーーーーーーー!]
[ウタちゃん…]
[彼氏いたの!?]
[ウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタウタ]
[😨]
[生まれ変われるのなら来世ではウタちゃんの彼氏になりたい…]
[誰だウタ!お父さんに教えろ!]
[アハハハハハハハハハ]
[aiiieee!]
[ファンやめようかな]
[さあ 混沌の時代には終止符を]
[オロロロロロロロロロロロロロロロロロ!!!!]
[$*・<〆3<→2j々%・2・3××→☆]
[あああああああああああああああああああああああああ]
[ウタの彼氏は俺様だーーーーーーー!!!!!!!]
[紹介して!ウタちゃん!]
[ウタちゃんが…ウタちゃんが…]
[おわったななにもかも]
ウタ「ごめんねみんな…言おうか本当に迷ったんだけど…うそをつくのは良くないし…幻想を抱かせ続けるのも悪いと思って…」
ウタ「でも…やっぱりね…私だって人間なの…「世界の歌姫」とか…「プリンセスウタ」とか…「天使」とか言われても…好きになる人はいるの…」
ウタ「だから…私には好きな人がいて…!その人とお付き合いをしています…!」
ウタ「でも!私の彼氏すごくいい人なの!みんなも知ったら好きになると思う!今の私がいるのはその人のおかげ…!その人がいなかったら私歌手になれていなかったの!」
ウタ「だから…私に彼氏がいても…それでも私の歌を聴いて…応援して…ファンでい続けてくれるっていう人は…これからもよろしくお願いします…!」
ウタ「次回の配信で私の彼氏を紹介するね…じゃあ…また…」
終わり