L×U

様々な知識や小説、日記を投稿します。

FILM RED『もしもルフィとウタが話し合ったら』

 

 

 

 

 

 


ウタ「ねえルフィ…海賊やめなよ」

 


麦わらの一味「!?」

 


ウタ「ここで一緒に、楽しく暮らそう?」

 


ウタ「友達のみんなも、私のファンなんでしょ?一緒にいたほうが楽しいよね?」

 


ルフィ「……」タッ…

 


ウタ「ちょっと!聞いてんのルフィ!?」

 


ルフィ「はは…!」ニカッ

 


ルフィ「ウタ!久しぶりに会えて嬉しかった!肉も食ったし、おれサニー号に帰って寝るよ!」

 


ウタ「はあ!?」

 


ルフィ「お前もやりたいことやってるみたいだし、よかった!じゃあなー!」

 


ウタ「あっ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ウタ「シャンクス!!置いてかないでぇぇ!!」

 


赤髪海賊団「ははははははははっ」

 


ウタ「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ウタ(寂しい…………寂しいよ…………)ポロポロ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ルフィ「………」スタ…スタ…

 


ポロッ…

 


ウタ「マッテ……………」

 


ルフィ「!!」ピクッ!

 


ウタ「ルフィ…………オイテカナイデ…………」

 


クルッ

 


タッタッタッ…ギュッ…!

 


ウタ「!」

 


ルフィ「……」

 


ウタ「ルフィ…!」

 


ウタ「」ギュゥ…

 


麦わらの一味「………」

 


ふたりはしばらくそのままでいた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルフィ「………」

 


ウタ「………」

 


ルフィ「ウタ…………おれな………昔、海賊のことよく思ってなかったんだ」

 


麦わらの一味「!?」

 


ルフィ「おれのじいちゃんは海軍だって言ったよな…?」

 


ウタ「うん……」

 


ルフィ「海賊ってのは酷い奴らなんだって………じいちゃんだけじゃねえ……村のみんなも言ってた」

 


ルフィ「だから赤髪海賊団が村にやってきたとき…村に酷いことされるんじゃねえかって思ったんだ…」

 


ルフィ「だけどよ……そんなことはなかった………マキノのとこで…メシ食って騒いでただけだった…」

 


ルフィ「海賊はな……いろんな場所に行って冒険するんだって……自由なんだって教えてくれた……シャンクスや赤髪海賊団のみんな………そしてお前に………」

 


ウタ「……」

 


ルフィ「ウタはおれが初めて見た海賊だ。そんで海賊は…赤髪海賊団はいいんだって…楽しいんだって…凄いんだって…いつも自慢してた…」

 


ルフィ「じいちゃんにずっと海軍になれって言われてたんだけどよ……海軍はなんか……自由じゃねえって思ったんだ」

 


ルフィ「じいちゃんは自由そうにしてたけどよ……何かに縛られてると思った……何かは分からねえけど……」

 


ルフィ「おれは自分のやりてえようにしたいからよ……ずっと海軍になるのを拒んでた……」

 


ルフィ「何にも縛られず…島を出て…いつかすげえことするんだってな」

 


ルフィ「そんなときに赤髪海賊団が来て………ウタに出会った」

 


ウタ「!」

 


ルフィ「ウタはすげえ夢を持ってた……自分の歌で世界中を幸せにして……"新しい時代"を作るって夢を」

 


ルフィ「おれはウタの夢を聞いて…おれもすげえこと………"新時代"を作るって決めたんだ」

 


ルフィ「ウタのおかげで…この世で本当に自由なものを知れたし……夢を持つことが出来た」

 


ルフィ「そして海賊になって…ゾロと出会い…」

 


ゾロ「…」

 


ルフィ「ナミと出会い…」

 


ナミ「…」

 


ルフィ「ウソップとも出会い…」

 


ウソップ「…」

 


ルフィ「サンジと…」

 


サンジ「…」

 


ルフィ「チョッパーと…」

 


チョッパー「…」

 


ルフィ「ロビンと…」

 


ロビン「…」

 


ルフィ「フランキーと…」

 


フランキー「…」

 


ルフィ「ブルックと…」

 


ブルック「…」

 


ルフィ「ジンベエと出会って……仲間になった」

 


ジンベエ「…」

 


ルフィ「いろんな場所に行って、いろんな奴らに会うことができた……」

 


ルフィ「そして今日……ウタと再会できた…!」

 


ウタ「!」

 


ルフィ「おれが海賊にならなかったら会うことはできなかったと思う」

 


ウタ「……」

 


ルフィ「んでよ、ウタ」

 


ルフィ「昔……"新時代"を作ろうって誓いあったの覚えてるか?」

 


ウタ「うん……」

 


ルフィ「あのときまだおれの"新時代"決まってなかっただろ?」

 


ウタ「うん……」

 


ルフィ「決まったんだ」

 


ウタ「えっ…!」

 


ルフィ「でもどうすれば作れるのかわからなかった……」

 


ウタ「……」

 


ルフィ「でよ……シャンクスが言ったんだ」

 


ウタ「?」

 


ルフィ「今は大海賊時代だろ?」

 


ウタ「うん」

 


ルフィ「この大海賊時代を作ったのは……ゴールド・ロジャーって言う"海賊王"だって」

 


ルフィ「今の大海賊時代を作ったのが"海賊王"なら…その大海賊時代を終わらせて……"新しい時代"……"新時代"を作ることが出来るのは"海賊王"だ」

 


ルフィ「おれバカでよ……しかもガキだったから、作る方法がそれしか思いつかなかったんだ」

 


ルフィ「おれは"新時代"を作るために"海賊王"になる。"海賊王"になるには

"ひとつなぎの大秘宝 ワンピース"を見つけなきゃならねえ」

 


ルフィ「でも海賊じゃねえ奴が見つけてもそれはただの凄い奴だ。"海賊王"になるには海賊が見つけねえと」

 


ルフィ「……だからおれは海賊を止めることはできねえ…………"新時代" を作るために……!お前との誓いを果たすために……!!」

 


ウタ「…!」

 


麦わらの一味「……」

 


一味のみんなは、こんなにも自分のことを話すルフィに驚いていた。

 


何よりも……ルフィの夢には明確な意味があったことに。

 


目の前にいる女性こそが……ルフィの根幹を成していることに。

 


ルフィ「……ウタ……話してくれねえか……なんでシャンクスの船を降りたのか……なんで海賊をやめたのか……」

 


ウタ「……………」

 


ルフィ「……」

 


ルフィ「シャンクスと一緒に世界を回って、たくさんの曲を作って、最高のステージとあたしの歌で世界を幸せにする」

 


ウタ「!!」

 


ルフィ「それがお前の"新時代"……シャンクスと一緒じゃねえとそれは叶わねえだろ……?」

 


ウタ「………」

 


ルフィ「頼む……」

 


ウタ「………」

 


ルフィ「………」

 


ウタ「……………む……」

 


ルフィ「!」

 


ウタ「昔…………12年前………ルフィと別れて………航海して……来た島がここだったの………」

 


ルフィ「うん」

 


ウタ「それで…………あの…………夜にね………………ある歌を歌っちゃって………………」

 


ルフィ「?」

 


ウタ「………それはこの島の………歌っちゃいけない歌でね………歌うと魔王が出てくるの……」

 


ルフィ「…!」

 


ウタ「それで………私が歌ってしまって………この島の人たちが………エレジアが滅んだの……」

 


ルフィ「!!」

 


ウタ「シャンクスたちは………私の代わりに罪を被って……………」

 


ルフィ「そうだったのか………」

 


ウタ「…………」

 


ルフィ「じゃあ、シャンクスが言ってたウタは歌手になるために船を降りたってのは違うんだな…?」

 


ウタ「うん……私は船を降りたくなかった……」

 


ルフィ「………」

 


ウタ「いくら私のためだからって………私は離れたくなかった………」

 


ウタ「ずっと………寂しかった………」

 


ウタ「ルフィも……帰ろうと………」

 


ルフィ「ごめんな……」

 


ウタ「……」

 


ルフィ「せっかく会えたのに、喧嘩したくなくてよ………海賊もよく思ってなさそうだったから………海賊のおれはいないほうがいいと思った……」

 


ウタ「……」

 


ルフィ「でもそのせいで傷つけちまった……ひとりが辛いのはおれもよく知ってるのに………ごめん」

 


ウタ「…うん」

 


ルフィ「……ウタ…本当はどうしたい…?海賊が嫌いになったわけじゃねえんだろ?いろんなとこ冒険して、自由で楽しい………歌を歌う海賊が」

 


ウタ「……………うん」

 


ルフィ「…赤髪海賊団に戻るか?」

 


ウタ「え?」

 


ルフィ「シャンクスたちと一緒に居たいだろ?」

 


ウタ「………でも……どうやって……」

 


ルフィ「おれの船に乗れ」

 


ウタ「!!」

 


ルフィ「シャンクスと約束してんだ。立派な海賊になって、この帽子を返しに行くって」パサッ

 


ウタ「…」

 


ルフィ「おれはシャンクスに会いに行く。お前も来れば、会うことが出来る」

 


ウタ「…!」

 


ルフィ「おれと一緒に会いに行こう。ウタ」スッ

 


ルフィは手を差し伸べた。

 


ウタ「………うん……!」スッ

 


ギュッ

 


ルフィ「しししししし!」ニカッ

 


ウタ「ふふふっ」ニコッ