L×U

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ウタの歌声はどこまでも 8

 

 

 

 

 

客「…え!」

 


客「うそ…」

 


客「あの髪の色…!」

 


ざわざわ…

 


ウタ(ど…!どうしよう!どうしよう!か…完全にバレてるよね…!)ワタワタ

 


ウタは慌ててウィッグを付け直そうとするが、焦っているためにもたついていた。

 


客「あ…あの…!」

 


ウタ「!」

 


客「もしかして…ウタちゃんですか…?」

 


すると近くにいた女性に話しかけられる。

 


ウタ「え…え〜っと…!あの…その、私は…

ルフィ「そうだぞ」

 


ウタ・客「「!」」

 


ルフィ「ウタだ」

 


客「…」チラッ

 


ウタ「…え…あ…そ…そう…ウタです…」

 


客たち「「「「「えええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!」」」」」

 


客「信じられない…」

 


客「まじかよ!」

 


客「ウタちゃんが…」

 


客「うぅ…」ポロポロ

 


客「なんでここに…!」

 


客「生のウタちゃんかわいー♡」

 


客「グスッ…」ポロッ

 


客「ゆ…夢じゃないよね…」

 


客「ウ…ウタちゃん…」ポロリ

 


客「ていうかあなたは…」

 


客「もしかしてその声…!」

 


ルフィ「ああ」スッ

 


ルフィがメガネと帽子をとると、周りの人はさらに衝撃を受けた。

 


客たち「「「「「えええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!」」」」」

 


客「ああああ!ルフィ!」

 


客「ホンモノ!?」

 


客「…!」ポロポロ

 


客「すげ〜〜!」

 


客「まさか会えるなんて…!」

 


客「あれ幻聴じゃなかったんだ…」

 


客「え!?2人で映画を観に!?」

 


ルフィ「そうだぞ。応援上映は毎回な」

 


客「うわぁぁぁぁ!」

 


客「そうだったんだ!」

 


客「ここにですか!?」

 


ルフィ「ああ」

 


客「うわ!私、3回目もここに来てた…!いたんだ…!」

 


客「すご!」

 


客「私たち先週…!」

 


ざわざわ

 


映画を見終えた人たちは同じ映画館にルフィとウタがいたと知り、驚きと興奮に包まれていた。

 


スタッフ「ありがとうござい…

ざわざわ

 


上映後のシアターの清掃に来たスタッフは客が帰らずにざわついていたため不思議に思った。

 


スタッフ「?」

 


騒ぎの中心を見るとそこにルフィとウタがいることに気づく。

 


スタッフ「ええ!?」

 


ウタ「あっ…スタッフさん…」

 


ウタ「ルフィ…そろそろ出ないと…」

 


ルフィ「そうだな」

 


客「あっ…!帰っちゃう…」

 


客「ウタちゃん握手してほしいです!」

 


客「ルフィも!」

 


客「私ルフィさんが推しなんです!」

 


客「ウタさん、サイン書いてください!」

 


ざわざわざわ

 


ウタ「み…みんな……。映画館に迷惑かかっちゃうよ…」

 


ざわざわざわ

 


ウタ「1人1人に握手とかサインしてたらすごい時間かかっちゃう…!…どうしようルフィ…!」ヒソヒソ

 


ルフィ「ん〜…」

 


客「私ウタちゃんに歌を歌ってもらいたいです…!」

 


ウタ・客たち「「「「!」」」」

 


客「ウタちゃんの生歌を…」

 


ウタ「…」

 


客「それいいね!」

 


客「目の前で…あの歌声を…!?」

 


客「やば…」

 


ウタ「それなら握手やサインより時間かからないけど…やっぱり迷惑だよ…」

 


スタッフ「いいですよ」

 


ウタ「え?」

 


スタッフ「今日の上映、あれで最後でしたから。数分ぐらいは大丈夫です。……私も聴きたいですし…」

 


ウタ「…」

 


客「やったぁー!!」

 


客「歌ってください!」

 


客「ほんとに聴ける!?」

 


客「お願いします!」

 


ウタ「…ルフィ…」

 


ルフィ「ししししし!映画館の人もいいって言ってるんだからいいだろ!歌ってやれ!」ニカッ

 


ウタ「…じゃあ…そうだね…!みんなたくさん応援してくれたから…お礼の意味も込めて……歌います!」

 


ウタはスクリーンの前に向かう。

 


客「うおおおおお!!」

 


客「夢みたい…!」

 


客「まさかこんなことって…!」

 


ウタ「え〜っと…じゃあ…どうしよう……『新時代』でいいかな、みんな」

 


客「はい!」

 


客「お願いします!」

 


客「『新時代』が聴けるんだ…」

 


客「もうほんとにライブじゃん!」

 


ウタ「うん!じゃあ『新時代』歌うね!みんな席に着いて!」

 


みんなはウタの言う通りに、映画上映中に座っていた席に着いた。

 


ウタ「…よし……みんな!ウタだよ!今日まで私たちの応援ありがとう!お礼に今からゲリラライブをするよ!歌うのは『新時代』!楽しんでいってね!」

 


客たち「「「「ワァァァァァァァァ!!!」」」」パチパチパチパチ‼︎

 


客「うおーー!」

 


客「ウターーー!」

 


客「イェーーイ!!」

 


ウタ「…スゥ…

 


•*¨*•.¸¸♪

 


ウタ「新時代はこの未来だ♪」

 


客たち(((うわ…!)))

 


マイクもないアカペラだったが、先程までスピーカーで聴いていた歌に匹敵するほどの歌声に客たちは驚いた。

 


ウタ「世界中全部 変えてしまえば 変えてしまえば…♪」

 


ウタ「ジャマモノ やなもの なんて消して♪」

 


ウタ「この世とメタモルフォーゼしようぜ♪」

 


ウタ「ミュージック♪ キミが起こす マジック♪」

 


ウタ「目を閉じれば未来が開いて♪」

 


ウタ「いつまでも終わりが来ないようにって♪」

 


ウタ「この歌を歌うよ♪」

 


ウタ「Do you wanna play? リアルゲーム ギリギリ」

 


ウタ「綱渡りみたいな旋律 認めない戻れない忘れたい」

 


ウタ「夢の中に居させて I wanna be free♪」

 


ウタ「見えるよ新時代が♪ 世界の向こうへ♪」

 


ウタ「さあ行くよ NewWorld♪」

 


ウタ「新時代はこの未来だ♪」

 


ウタ「世界中全部 変えてしまえば 変えてしまえば♪」

 


ウタ「果てしない音楽がもっと届くように」

 


ウタ「夢は見ないわ キミが話した 「ボクを信じて」♪」

 


客たち「「……!」」ポロポロ…

 


客たち「「「ワァァァァ!!」」」パチパチ!

 


ルフィ「…」ニッ

 


もはやマイクや伴奏すらもいらない世界の歌姫のアカペラに放心する者。

 


映画のように拍手や歓声、ペンライトを振る者。

 


感動のあまり、ただ涙を流す者などさまざまだった。

 


•*¨*•.¸¸♫

 


ウタ「あれこれいらないものは消して♪」

 


ウタ「リアルをカラフルに越えようぜ」

 


ウタ「ミュージック♪ 今始まる ライジング♪」

 


さらにウタも気分が乗ってきて踊りもつける。

 


ウタ「目をつぶりみんなで逃げようよ♪」

 


ウタ「今よりイイモノを見せてあげるよ♪」

 


ウタ「この歌を歌えば♪」

 


ウタ「Do you wanna play? ♪リアルゲーム ギリギリ」

 


ウタ「綱渡りみたいな運命♪ 認めない♪戻れない♪忘れたい♪」

 


ウタ「夢の中に居させて♪ I wanna be free♪」

 


ウタ「見えるよ新時代が♪ 世界の向こうへ♪」

 


ウタ「さあ行くよ NewWorld♪」

 


ウタ「信じたいわ♪ この未来を♪」

 


ウタ「世界中全部♪ 変えてしまえば♪ 変えてしまえば♪」

 


ウタ「果てしない音楽がもっと届くように♪」

 


ウタ「夢を見せるよ♪ 夢を見せるよ♪ 新時代だ♪」

 


ウタ「新時代だ♪」

 


.•*¨*•.¸¸♬

 


客たち「「「「ワァァァァァァァ!!!」」」」パチパチパチ‼︎

客たち「「「「ウターー!!・ウタちゃぁ〜〜〜ん!!・最高ーーー!!」」」」フリフリ

客たち「「う…うぅ…」」ポロポロ…

 


ウタ「ありがとうみんな〜〜!」

 


客たち「「「「ワァァァァァァァァァァァァ!!!!」」」」パチパチパチパチ‼︎

 


ウタ「じゃあ…私たち…

 


客たち「「「「アンコール!!アンコール!!アンコール!!アンコール!!アン——

 


ウタ「えぇ…!?…みんな…嬉しいけど…これ以上は迷惑が…」チラッ

 


スタッフ「アンコール!アンコール!」

 


ウタ「……じゃあ…あと1曲ね!」

 


客たち「「「「ワァァァァァァァ!!!・イェーーイ!!!・ウタちゃーーーん!!!」」」

 


ウタ「なに歌ってほしいかな?」

 


ざわざわざわ…

 


客「なにがいいかな…」

 


客「やっぱり『新時代』?」

 


客「別の曲にしてもらったほうがよくない?」

 


客「『世界のつづき』は?」

 


客「いいね」

 


客「『私は最強』でしょ」

 


客「『ウタカタララバイ』生で聴きたい!」

 


客「『逆光』もよくね?」

 


客「みんなで『ビンクスの酒』を歌うのいいんじゃない?」

 


客「あっ…!それもいいかも…!」

 


ざわざわざわ…

 


ウタ(き…決まりそうにない…どうしよう…でもやっぱり最後は…

 


「『風のゆくえ』」

 


ウタ・客たち「「「「!」」」」

 


ルフィ「『風のゆくえ』歌ってくれ」

 


客たち「「「「…」」」」

 


ウタ「…ルフィ」

 


客「そ…そうだ…!」

 


客「『風のゆくえ』がいい…」

 


客「賛成ーー!!」

 


客「やっぱり最後は『風のゆくえ』でしょ!」

 


客「うん!」

 


客「歌ってください!」

 


客「ウタちゃん!!」

 


ウタ「……うん…!みんなのために………心を込めて歌います……聴いてください………

 

 

 

 

 

 

 


『風のゆくえ』」

 

 

 

 

 

 

続く…