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様々な知識や小説、日記を投稿します。

ONE PIECE『エターナルポースのその先に』

 

 

 

 

 

 


海上

 


ルフィは遂に、恩人でもあり憧れでもある大海賊"赤髪のシャンクス"と再開した。

 


麦わらの一味「……」

 


赤髪海賊団「……」

 


ルフィ「………シャンクス…」

 


シャンクス「ルフィ…立派になったな…」

 


ルフィ「…!……うん…ありがとう。帽子…返しにきた」スッ…

 


ルフィは頭に被っていた麦わら帽子を手にとり、シャンクスに渡す。

 


シャンクス「ああ。確かに返してもらった」パサッ

 


シャンクスは麦わら帽子を被った。

 


ルフィ「ししししし!」

 


シャンクス「ふっ…」

 


ルフィ「なあシャンクス!」

 


シャンクス「ん?」

 


ルフィ「おれ昔みたいにシャンクスたちと宴してぇんだ!おれの仲間も一緒に!」

 


シャンクス「それはいいな!よし、やるぞ野朗ども!」

 


赤髪海賊団「おう!・ああ!・ウキ!」

 


ルフィ「ししし!やるぞみんな!」

 


麦わらの一味「おう!・ええ!・ああ!・アウ!」

 


そして麦わらの一味と赤髪海賊団の宴が始まった。

 


麦わらの一味は最初は警戒していたが、宴をして赤髪海賊団と打ち解けあっていった。

 


「わははははは!」

 


「あははははは!」

 


「だーはっはっはっは!」

 

 

 

 

 

 

 


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翌日…

 


楽しい時間はすぐに終わってしまい、ルフィはシャンクスと別れるときが来た。

 


ルフィ「シャンクス………会えて嬉しかった…!また会って宴しような!」

 


シャンクス「ああ。お前の船のクルーとも仲良くなったしな。いい仲間たちじゃないか」

 


麦わらの一味「いやいや〜〜///」

 


ルフィ「にししし!」

 


シャンクス「ふふっ…」

 


シャンクス「……」

 


シャンクス「ルフィ」スッ

 


ルフィ「ん…?」

 


シャンクスは永久指針 エターナルポースを出した。

 


シャンクス「この島に………いる…」

 


麦わらの一味「??」

 


ルフィ「…!わかった…!ありがとう、シャンクス」

 


シャンクス「頼んだ」

 


ルフィ「ああ。任せとけ…!」

 


シャンクス「じゃあな、ルフィ」

 


ルフィ「ああ!」

 

 

 

 

 

 

 


海上に停泊していたレッドフォース号は錨を上げ、出航した。

 


ルフィ「シャンクス〜!みんな〜!またな〜!」

 

 

 

 

 

 

 


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ナミ「で?次はどの島に行くのルフィ?」

 


ルフィ「この島だ」スッ

 


ルフィはシャンクスから受け取った永久指針 エターナルポースをみんなに見せた。

 


ゾロ「さっきシャンクスから貰ったもんか?」

 


ルフィ「ああ」

 


サンジ「この島になんかあんのか?」

 


ルフィ「……まあな」

 


ウソップ「ふーん……まあおれは危険じゃなけりゃどこでもいいけど!」

 


ナミ「わかった…じゃあそこに行きましょ!」

 


ルフィ「よし…!帆をはれ〜!」

 


ブルック「はい!」バサッ

チョッパー「おう!」バサッ

 


ルフィ「出航だーーー!!」

 


ジンベエ「任せい!」グイッ

麦わらの一味「おお〜〜〜〜〜!!」

 

 

 

 

 

 

 


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サニー号は永久指針 エターナルポースの指し示す方向に航海を続けていた。

 


ジンベエ「気候が安定してきたのう」

 


ナミ「ええ。どうやら春島のようね」

 

 

 

 

 

 

 


ウソップ「……変だ」

 


チョッパー「なにが?」

 


ウソップ「ルフィだよ……見てみろ」

 


ルフィ「………」ジー

 


ルフィは甲板のベンチに座ったまま、シャンクスから貰った永久指針 エターナルポースをじっと見つめていた。

 


ウソップ「ルフィのやつずっとあんな感じだぞ……メシのときは普通だけどよ……」

 


チョッパー「確かになぁ……座ってるの船首じゃねえし……」

 


ウソップ「向かってる島になにがあるってんだ……なんか怖くなってきたな……」

 


チョッパー「……」

 


ウソップ「シャンクスの試練でバケモノでもいたりしてな」

 


チョッパー「ええ〜〜!?バケモノ〜〜!?コエ〜〜!!」

 


ウソップ「冗談だ!おれの親父が乗ってる船の船長だぞ!そんなことしねえよ!」

 


チョッパー「なんだよ冗談か〜。よかった〜」

 


ウソップ(ほんとに……冗談になればいいんだけどな……)

 

 

 

 

 

 

 


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数日後サニー号は目的の島にたどり着き、港に船をつけた。

 


島はいたって普通で、小さな村、山や森、川などがあるだけでウソップの言うようなバケモノがいるわけでも、環境が過酷なわけでもなかった。

 


ウソップ「……」ジー…

 


ゾロ「『島に入ってはいかない病』は大丈夫か?」

 


ウソップ「だははははは!なに言ってんだゾロ!ヨユーだ!」

 


ゾロ「それはよかった」

 


ウソップ「それよりもルフィだぜ……」

 


ゾロ「……」

 

 

 

 

 

 

 


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十数分前…

 


ジンベエ「ルフィ!島が見えたぞ!」

 


ルフィ「ああ」

 

 

 

 

 

 

 


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ウソップ「なんだあの反応!?いつもだったら島が見えたらめっちゃテンション上がってんのに、低いトーンで「ああ」……だとぉ!?おかしいだろ!?」

 


ゾロ「ああ…」

 


ウソップ「そう!今のゾロみたいに冷静なんだよ!」ビシィ!

 


ゾロ「……」

 


ウソップ「今だってそうだ!」

 

 

 

 

 

 

 


ルフィ「……」

 

 

 

 

 

 

 


ウソップ「島に着いたらすぐに降りて、どっかいっちまうのに今回はみんなが準備できるまで降りずに待ってんだよ!んで島をじっと見てる……」

 


ゾロ「おれもあんなルフィは初めてだな」

 


ウソップ「マジでなんだってんだ…!?……………ウッ!…やっぱり『島に入ってはいけない病』が…!」

 


フランキー「じゃあウソップ1人で船番してるかぁ?」

 


ウソップ「『1人になったら死んでしまう病』が…!」

 


ゾロ「じゃあ来い」

 

 

 

 

 

 

 


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ルフィ「みんな準備はできたか?」

 


麦わらの一味「おう・ああ・ええ・はい・アウ!」

 


ルフィ「いくぞ」

 

 

 

 

 

 

 


ぞろぞろ…

 


一味は島に上陸し、村の中を歩いていた。

 


ブルック「村の人たち怖がっていませんね」

 


ロビン「たしかにそうね。海賊が来たのならもっと怯えてもいいはずだけど」

 


チョッパー「サンジぃ。なんでこの島に来たんだ?どこに向かってんだ?」

 


サンジ「知らねえよ。ルフィが次の島はここって決めたんだ。……特に普通の穏やかな島に見えるがなぁ……」

 


ルフィ「……」スタスタ

 


一味はここに来た理由もわからず、いつもと違う様子のルフィに戸惑っていたが、ルフィは迷わず歩き続ける。

 


そんなルフィを不審に思いながらも、一味のみんなはルフィについて行った。

 

 

 

 

 

 

 


ザッ…ザッ…

 


小さな村を抜け、一味は森の中を進む。

 


ルフィ「……」スタスタ

 


チョッパー「どこ向かってんだよ〜…」

 


サンジ「食料調達か…?」

 


ナミ「もしかしてここは宝島だったりして…!$$」

 


ウソップ「薄気味悪りぃなぁ……今昼ごろなのに……」

 


歩いている森は深く、薄暗かった。

 


しばらく歩いていくと何かが聞こえてきた。

 


.•*¨*•.¸¸♪

 


フランキー「おい……何か聞こえねえか…?」

 


ナミ「ほんとだ……」

 


サンジ「美しいレディの声……」

 


ウソップ「こりゃ歌か……?」

 


ブルック「素晴らしい歌声ですね……」

 


遠くて歌詞はよく聞き取れなかったが、それでも透き通る声でその歌の上手さがわかった。

 


ルフィ「……」スタスタ

 


ウソップ「おいルフィ……!待てよ……!」

 


一味は森の奥から聞こえてきた声に驚き、立ち止まっていたが、ルフィだけはどんどん進んでいく。

 


歌声が聞こえてくる方へ…

 

 

 

 

 

 

ガサッ…

 


ウソップ「ウ…」

 


ナミ「眩しい…」

 


開けた場所に着いた。

 


周りは木々に囲まれていて、中心には岩がある。

 


「「「…!」」」

 


そこにはひとりの女性がいた。

 


白いドレスにストレートロングの髪型をしており、色は右側が鮮やかなポピーレッド、左側は淡いピンクホワイトのツートンカラーだった。

 


???「〜♪」

 


ブルック「ワァォ…!」

 


聞こえてきていた美しい歌声の主は彼女のものだった。

 


ゾロ「なんだ…!?ありゃ…」

 


彼女は岩に座って目を閉じ、森の動物たちに囲まれながら歌っている。

 


指には小さな鳥が止まっており、シカやサル、イノシシやクマにいたるまでが彼女の周りに集まっていて、凄いことに動物すらも魅了してしまうほどの歌声のようだ。

 


サンジ「♡♡♡」

 


一味のみんなから見て左の方向を向いて座っており、前髪が長く口元しか見えなかったが、それでも整った顔立ちだとわかり、どうやら相当な美人みたいだ。

 


薄暗い森の開けた場所に、春陽を受け、動物たちに囲まれながら美しい歌声を奏でるさまは、まさに天使のようだった。

 


ウソップ「…///」

チョッパー「ワァ…!」

ナミ「キレイ…」

ロビン「ほんとね…」

フランキー「とんでもねえピンナップガールだな…」

ジンベエ「可憐じゃのう…!」

 


サンジやブルックはもちろん、他のみんなもその姿に魅了されていた。

 


そのため彼女を見つけてから一歩も動かずにいたが、ルフィは変わらずゆっくりと歩みを続ける。

 


ザッ…ザッ…

 


???「信じられる 信じられる♪」

 


ザッ…ザッ…

 


???「夢のつづきで 共に生きよう♪」

 


ザッ…ザッ…

 


???「暁の輝く今日に♪」

 


ザッ

 


そしてルフィは女性のそばまできた。

 


と同時にどうやら彼女も歌い終わったようだった。

 


女性はゆっくりと目を開けた。

 


「チュンチュン!」バサバサ…

 


???「あっ…」

 


女性の指に止まっていた鳥が離れてしまった。

 


女性は思わず目でその鳥を追いかける。

 


そして鳥はルフィの頭に止まった。

 


???「!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ルフィ「ウタ」

 


ウタ「…ルフィ…?」

 


女性はゆっくりと立ち上がった。

 


ルフィ「ひさしぶりだな」

 


ウタ「うん………ひさしぶり」

 


ルフィ「会いたかった」

 


ウタ「うん……私も…!」

 


ルフィ「……」ギュ…

 


麦わらの一味「え!?」

 


ルフィはゆっくりと女性に近づき、優しく抱きしめた。

 


ウタ「…!」ギュッ

 


彼女もルフィを抱きしめ返す。

 


一味はルフィと天使のようだった女性が抱きしめ合っている光景に呆然としていた。

 


ゾロ「……」

ロビン「…!」

ジンベエ「なんじゃと…」

ブルック「ヨホォ…!?」

サンジ「ウグゥ……!」

ナミ「ええ…!?」

フランキー「こりゃあ…」

ウソップ「ウソだろ…!」

チョッパー「誰なんだ…!?」

 


ふたりはしばらくの間抱擁をしていた…

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「ふふ…!ほんとにひさしぶりだね。会えて嬉しい」

 


ルフィ「おれも」

 


ウタ「どうしてここが?」

 


ルフィ「シャンクスと会って、この島の場所を教えてもらった」

 


ウタ「そっか…。だから帽子がないんだね」

 


ルフィ「知ってんのか?」

 


ウタ「新聞でルフィのこと追ってたから」

 


ルフィ「そうなのか」

 


ウタ「うん。もちろん。だからルフィの仲間のことも知ってるよ」チラッ

 


麦わらの一味「……」ボウゼン…

 


ルフィ「歌、昔よりもさらに上手くなってたな」

 


ウタ「ありがと…!ルフィに会えたらって歌ってたらほんとに会えちゃった」

 


ルフィ「………ウタ……おれはもう少しでウタとの誓いを果たせそうなんだ……一緒にこねえか…?」

 


ウタ「いいの…?」

 


ルフィ「ああ。ウタと一緒に"新時代"を作りてえんだ」

 


ウタ「…!…うん!ルフィについてくよ…!」

 


ルフィ「ししし!」

 


「チュンチュン!」バサバサ…!

 


ウタ「!」

 


スッ

 


ウタは鳥がルフィの頭から離れたのに気づき、指を出す。

 


鳥は出された指に止まった。

 


ウタ「またね。鳥さん」

 


「チュン」

 


ウタ「みんなもまたね」

 


ウタは一緒にいた動物たちに挨拶をした。

 


ルフィ「行こう。ウタ」

 


ウタ「うん」

 


ふたりは一味のもとに向かった。

 

 

 

 

 

 

 


麦わらの一味「……」

 


ルフィ「どうしたんだ?」

 


ウソップ「ルフィ…!おまえ誰だよその美女!」

 


サンジ「うぅぅぅ…!」

 


ジンベエ「ふたりは知り合いか…?」

 


ルフィ「おう」

 


ナミ「どういう関係…!?」

 


ルフィ「ん〜〜……幼馴染……?」

 


麦わらの一味「幼馴染!?」

 


ロビン「あなたルフィの幼馴染なの?」

 


ウタ「はい、そうです!名前はウタです!」

 


ルフィ「今日からウタ、船に乗るから」

 


麦わらの一味「ええええええ!?!?」

 


ウタ「よろしくお願いします!」

 


ルフィ「ししししし!」

 


サンジ「賛成〜〜〜♡♡♡」

 


ブルック「ヨホホ!私も!歌も上手でしたし!」

 


ウタ「ありがとう!ソウルキングにそう言ってもらえて嬉しい!」

 


ブルック「私のこと知ってるんですか!?」

 


ウタ「うん、もちろん!世界的なアーティストだもん!」

 


ブルック「ヨホホ!嬉しいですね♪」

 


ナミ「ほんと…毎度のことながらいきなりね……。でも女の子が増えてくれるのは嬉しいわ」

 


ロビン「よろしくね、ウタ」

 


ウタ「うん!よろしく!」

 


突如仲間になることになったウタと一味はお互いに自己紹介をした。

 


ルフィ「そろそろ船に戻るか。ウタも見つけられたし」

 


一同は船に戻るため、先ほど来た道を歩く。

 


チョッパー「ここに来たのはウタに会うためだったんだな」

 


ゾロ「しかしシャンクスとはどういう関係だ?」

 


ウソップ「そうだ…なんでルフィの幼馴染がいる島の永久指針 エターナルポースを…?」

 


ルフィ「ウタはシャンクスの娘なんだ」

 


麦わらの一味「…………」

 


麦わらの一味「ええええええええええ!!!!」

 


ウソップ「シャンクスの!?」

 


ブルック「そうなんですか!?」

 


ウタ「うん。そうだよ」

 


ロビン「なるほど……つまり、昔赤髪海賊団が来たときに知り合ったというわけね」

 


ルフィ「ああ」

 


フランキー「筋が通ったぜ」

 

 

 

 

 

 

 


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一同は森を抜け、村を歩いていた。

 


するとサニー号を停めている港が見えてきたが、そこには…

 


ルフィ「シャンクス!」

 


シャンクス「よう。無事に会えたようだな」

 


ウタ「シャンクス〜!みんな〜!」

 


シャンクス「ひさしぶりだなウタ。元気そうだ」

 


ウタ「うん!元気だよ!シャンクスなんでここに?」

 


シャンクス「ウタに会いたかったからな」ナデナデ

 


ウタ「ふふふ…!」

 


シャンクス「それと……」

 


パサッ

 


ルフィ「!」

 


シャンクスはルフィに麦わら帽子を被せた。

 


ルフィ「シャンクス……?」

 


シャンクス「ルフィ。その帽子はもうお前のものだ。お前が持つにふさわしい」

 


ルフィ「シャンクス……ありがとう」

 


シャンクス「ああ」

 


ウタ「ふふふ」

 


シャンクス「ウタ。ルフィと共に、この広い世界を見てこい」

 


ウタ「うん!」

 


シャンクス「ルフィ。この前も言ったが…ウタを頼む」

 


ルフィ「ああ!任せろシャンクス!ウタはおれが必ず守る!」

 


ウタ「ルフィ…」

 


シャンクス「ん…!」コクッ

 


シャンクス「よく言った。ルフィ」

 


シャンクス「ルフィ。ウタ。お前たちふたりで新しい時代を切り開け」

 


ルフィ・ウタ「おう!・うん!」

 

 

 

 

 

 

 


ルフィ「よし、野郎どもぉーーー!!」

 


ゾロ「フッ…」

ナミ「うん!」

ウソップ「おう!」

サンジ「…」スパー…

チョッパー「へへへっ…!」

ロビン「うふ♡」

フランキー「アウ!」ガキィン‼︎

ブルック「ヨホ!」

ジンベエ「うむ!」ガシッ

ウタ「ふふっ…!」

 


ルフィ「出航だーーー!!!!!」

 


麦わらの一味「おーーーーーー!!!!!!!」

 


ルフィとウタは共に進む。

 


昔、ふたりで誓い合った『"新時代"を作る』という約束のために……

 

 

 

 


TO BE CONTINUED