L×U

様々な知識や小説、日記を投稿します。

ONE PIECE FILM RED2周年記念作品『ONE PIECE FILM RED もしもシリーズ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『もしもウタがルフィに助けを求めたら』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ロビン「ウタワールドからは自分の意思で出ることはできない。絶対に」

 


ウソップ「どうすんだよ…」

 


ウタウタの世界から出る手立てがないことを知りみんなは途方に暮れていた。そのとき…

 


ガサッ

 


ウタ「ルフィ……」

 


茂みからウタが現れた。

 


一同「!?」

 


みんなはウタが現れ戦闘態勢に入る。

 


ルフィ「ウタ!?どうした!?」

 


ルフィはウタの悲しい表情に気づきすぐに駆け寄った。

 


ウタ「うぅ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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数十分前…

 


「帰りたいって言ってんだろ!!」

 


ウタ「!!」

 


拒絶された。

 


——ウタちゃん苦しいよ…

 


——また海賊が…

 


——平和が欲しい…

 


——ウタだけが救いだ…

 


——ウタちゃんの歌をずっと聴いていられる世界はないのかな…

 


——ウタ「わかった。私がみんなが幸せになれる『新時代』を作る」

 


——自分の命を捧げて——

 


なのに…

 


「この世界はなんか違う…」

 


「帰りたい」

 


「ついていけないよ」

 


みんなが望んだのに…

 


自由を。

 


平和を。

 


幸せを。

 


私の歌を。

 


しかしわかっていた。

 


このやり方は違うと。

 


なにかが違う。

 


けれどこの方法しか思いつかなかった。

 


私のウタウタの実の能力で平和な世界を作り出すことしか。

 


こうするしかなかった。

 


みんなが私に助けを求めたから…

 


私を頼ってくれたから…

 


みんなの役に立とうとした。

 


なのに否定され、みんなは言い争いになり、喧嘩をし始めた。

 


だけど引き返せない。

 


ネズキノコを食べて眠れなくなった私にはもう自分で能力を解除することができない。

 


だからこのまま続けるしかなく、喧嘩を始めたファンを大人しくさせた。

 


大切なファンをぬいぐるみに変えて無理やり平和な世界を作った。

 


違うとわかっている。けれども止めることはできない。

 


もうどうしたらいいのかわからなくなっていた。

 


ウタは縋り付くようにある人の元へ向かっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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ウタ「ルフィ…私どうしたらいいの…」

 


ルフィ「ウタ…本当はわかってるんだよな…これが間違ってるって」

 


ウタ「………………うん」

 


ルフィ「ならもうこんなことはやめよう」

 


ウタ「でも…私は…みんなのために新時代を…」

 


ルフィ「それでみんなは喜んでくれたのか?」

 


ウタ「……うんん……」

 


ルフィ「別の方法があるはずだ。それにお前言ってただろ?シャンクスと一緒に世界を回って、それで作った曲で新時代を作るって」

 


ウタ「…私はシャンクスに捨てられたんだよ」

 


ルフィ「!!!」

 


ルフィ「うそだ!」

 


ウタ「ウソじゃない」

 


ルフィ「シャンクスがそんなことするわけ…」

 


ゴードン「ウタ!」

 


ウタ「…ゴードン」

 


ゴードン「すまない!12年前にエレジアを滅ぼしたのは赤髪海賊団じゃなくトットムジカなんだ!」

 


ウタ「………知ってる」

 


ゴードン「え!?!?」

 


ウタ「…」

 


ゴードン「…なぜ…」

 


ウタ「事件の日の映像が記録された電伝虫を拾って…」

 


ゴードン「……そんな」

 


ウタ「私のせいなんでしょ?私のせいでこの国は…」

 


ゴードン「違う!!」

 


ウタ「!!」

 


ゴードン「それは違うぞウタ!君のせいじゃない!君の歌声に罪はないんだ!」

 


ウタ「…」

 


ゴードン「シャンクスもそう言っていた!そしてシャンクスは…赤髪海賊団は…君を守るために…」

 


ウタ「そんなの私は望んでない!!」

 


ゴードン「!!」

 


ウタ「私はあの日、シャンクスに離れ離れになるのは嫌って言った!なのにあいつは私を置き去りにしたんだ!守るためって言ってもそれは紛れもない事実!」

 


ゴードン「…」

 


ルフィ「じゃあよウタ。会いに行こう。シャンクスに」

 


ウタ「え?」

 


ルフィ「会って、言ってやれ。1人にするなって」

 


ウタ「…それで断られたら?」

 


ルフィ「おれが一緒にいてやる」

 


ウタ「!」

 


ルフィ「おれがそばにずっと一緒にいて、お前を守る」

 


ウタ「…ほんと?」

 


ルフィ「ほんとだ」

 


ウタ「…わかった」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

見てくれてありがとうございます。

 

 

 

あとがき

 


自分で書いてて泣きました…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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『もしもウタの投げた槍がルフィに刺さったら』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ゾロ「ルフィ!けりつけてこい!」

 


ルフィ「…くっ!」

 


ルフィは遠くにいるウタ目掛けて飛ぶ。

 


ルフィ「ウタ!」

 


ウタ「…」

 


ウタは近づいてきたルフィに対し、容赦なく光線をぶつけた。

 


バシュン!

 


ルフィ「ッ!」

 


ルフィは吹き飛び、地面に叩きつけられる。

 


バシ!バチン!

 


ウタは尚も攻撃を続けた。

 


しかしルフィは反撃しようともせず、ウタからの攻撃を受け続け、説得しようとする。

 


ルフィ「ウ…ウタ…話を…」

 


ウタ「…フッ!」

 


ウタは最後に大きな槍を作り出し、ルフィ目掛けて飛ばした。

 


ルフィ「…」

 


ルフィは微動だにしなかった。

 


グサッ!!

 


槍はルフィの体に深く突き刺さった。

 


ルフィ「グハッ…」

 


ルフィはその場に倒れ込み、あたりには血が広がっていく。

 


ウタ「アッ…」

 


ウタは宙に浮いてゆっくりとルフィのそばに近づいた。

 


ウタ「ル…ルフィ…」

 


ルフィ「」シーン

 


ウタはルフィに話しかけるがピクリとも動かない。

 


ウタ「ア…ア…」

 


ウタの心は完全に壊れた。

 


ウタ「ア…アア…アハハハハハ!アッハハハハハハハハッ!!アッハッハッハッハッハッ!!!」ボロボロ

 


ウタはその場に座り込み、青ざめ、ひきつった笑顔で大粒の涙を流しながら狂気的な声を上げていた。

 


ウタ「アハハハハハハハハハハハ!!!ハハハハハハハハ!!」ボロボロ

 


一同「……」

 


周りにいる者は目の前の倒れたままのルフィと泣きながら笑い続けるウタを見てどうすればいいのかわからなかった。

 


ルフィ「」ピクッ

 


しばらくすると死んだと思われたルフィは起き上がり、自分の腹に刺さった槍を抜いた後、目の前で泣いているウタを優しく抱きしめた。

 


ウタ「!?」

 


ルフィ「ウタ…だいじょうぶだ…おれはだいじょうぶ…」

 


ルフィは腹の傷から大量の血を流し、意識が朦朧としていたがウタを安心させるために優しく、力強く抱きしめた。

 


ウタ「……ルフィ…!」ポロポロ

 


ルフィ「だいじょうぶ…だいじょうぶ…」

 


ウタ「う…うぅ…うあああああん!!」ポロポロ

 


ウタはルフィの腕の中で泣き続けた。

 


数分後

 


ウタ「ヒッ…ヒグッ…」

 


しばらくするとウタは落ち着きを取り戻し、ルフィの顔を見る。

 


ウタ「…ル…ルフィ…」

 


ルフィ「グフッ…」

 


ウタ「アッ…!」

 


ルフィは吐血し、傷からはいまだに血が出続け、ウタの服も血だらけになっていた。

 


ウタ「ご…ごめんなさい…!すぐに治すね…!!」バッ!

 


ウタはルフィのお腹に手をかざし、みるみるうちに傷口を塞いだ。

 


ルフィ「おお!すげえ治った!ありがとなウタ!」

 


ウタ「…」

 


ウタは何も言えなかった。

 


ルフィ「ウタ?」

 


ウタ「………ごめんね…ルフィ…」

 


ルフィ「気にするな!治してくれたしな!」

 


ウタ「うぅ…」ポロポロ

 


ルフィ「ウタ…もうやめよう…こんなこと」

 


ウタ「…」ポロポロ

 


ルフィ「こんなのはおれ達が望んだ新時代じゃねえはずだ」

 


ウタ「…」ポロポロ

 


ルフィ「おまえみんなを幸せに、自由にしたいんだろ?」

 


ウタ「…」ポロポロ

 


ルフィ「これじゃみんなは自由になれねえ」

 


ウタ「…うぅ」ポロポロ

 


ルフィ「なによりおまえが自由じゃねえ」

 


ウタ「!」

 


ルフィ「やりたくもないことをやってる」

 


ウタ「…」

 


ルフィ「こんなのは新時代じゃねえのはおまえが一番わかってるだろ」

 


ウタ「……うん」

 


ルフィ「それにこのままじゃおまえ死んじまうんだろ?」

 


ウタ「…」

 


ルフィ「そんなのはいやだ。もう…大事なもんを失いたくない…」

 


ウタ「ルフィ…」

 


ルフィ「頼むウタ。死ぬな。生きてくれ」

 


ウタ「…うん…わかった」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

見てくれてありがとうございました

 

 

 

あとがき

 


最近FILM REDのアニメコミックスを読みました…

 


辛いです…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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『もしもルフィがウタにキスをしたら』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「うあああ!」ガン!ガン!

 


ウタはバリアの中で悶えていた。

 


ルフィ「ウタ…」

 


サンジ「ネズキノコを食べると感情のコントロールができなくなり、人は凶暴化する」

 


ルフィ「え…」

 


ウタ「ああああ!」ガン!ガン!

 


バルトロメオ「ウタ様…」

 


ルフィ「…」

 


ルフィはバリアボールに近づき、バルトロメオに対して視線を送った。「バリアを解け」と。

 


バルトロメオ「…!」

 


バルトロメオはウタを自由にさせてはいけないと思いつつもルフィに従いバリアを解除する。

 


ルフィ「ウタ…」

 


ルフィはしゃがみ、声が聞こえるようになったウタに話しかける。

 


ウタ「…」ギロッ

 


ウタは目の前のルフィを睨みつけた。

 


しかしルフィはそれを気にも留めずにウタの肩を掴んでキスをした。

 


ウタ「!?!?」

 


バルトロメオ「なぁーーー!?」

 


一同「はぁーーー!?!?」

 


ドサッ!

 


バルトロメオは衝撃的な光景を見せられ気絶する。

 


キスされた瞬間、地面に色とりどりの花々が咲き、あたり一面花畑となった。

 


ウタの世界だからだろうが、ウタが意識的にそうしたのではなく無意識のうちにそうなった。

 


ルフィ「…」

 


ルフィは唇を離す。

 


ウタ「うっ!///」サッ!

 


ウタは急いでルフィから離れ、巨大な壁を作り出してその裏にいき、真っ赤な顔だけを出してルフィを見ていた。

 


ルフィ「なあ、それ昔のおれか?」

 


ルフィは目の前の壁を指差しそう言った。

 


ウタ「え!?」

 


ウタは最初何のことか分からず、ルフィが指を指している壁の表側を見てみるとそこには昔の笑顔のルフィが写っていた。

 


ウタ「ぐっ!///」

 


バカン!

 


ウタは無意識のうちに壁にルフィを写しており、大慌てでそれを壊し、新しくなんの変哲もない壁を作り出して先程と同じように隠れた。

 


ウタ「いっ…いきなり何してんの!///」

 


ルフィ「…」スタスタ

 


ルフィは壁の裏にいるウタに近づく。

 


ウタ「こ…!///来ないで…!///」

 


ルフィ「…」

 


ぎゅっ

 


ウタ「!!///」

 


ルフィは何も言わずにただウタを抱きしめた。

 


ウタ「///」

 


ルフィ「…」

 


ウタ「ルフィ…やっぱり海賊やめてさ、ここで私と一緒に暮らそうよ」

 


ルフィ「いやだ。俺はここで止まらねえ。おれは海賊王になるんだ」

 


ウタ「ッ!」ピカッ!

 


ウタはルフィの背後に無数の矢を生み出した。そしてそれをルフィに向けて飛ばそうとする。

 


ルフィ「お前がおれと一緒に来い。おれと一緒に新時代を作ろう」

 


ウタ「え!?…でもあんた海賊王になるって…」

 


ルフィ「ああ。新時代を作るために」

 


ウタ「は?………つまり…大海賊時代の頂点に立ちたいってことじゃなくて、大海賊時代を終わらせるために海賊王になるの?」

 


ルフィ「そうだ!」

 


ウタ「…」カシャカシャカシャ

 


ウタは矢を地面に落とした。

 


ウタ「あははは!なにそれ!言ってることめちゃくちゃ!」

 


ルフィ「そっか?」

 


ウタ「そうだよ。……なんだ。ルフィ私との約束を破ったのかと思っちゃった」

 


ルフィ「そんなわけねえよ。お前との約束を果たすために海賊王を目指してんだ」

 


ウタ「そっか…」

 


ルフィ「ウタ…おれと来い」

 


ウタ「私を捨てたりしない?」

 


ルフィ「するはずがねえ。おれの大切な女だ」

 


ウタ「…うん。わかった。ルフィと一緒に行く」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

 

 

 

あとがき

 


実写版のONE PIECEすごくいいです!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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『もしもルフィの対応が違っていたら』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「ねえルフィ、海賊やめなよ」

 


麦わらの一味「!?」

 


ルフィ「…」

 


ウタ「ここで一緒に楽しく暮らそうよ」

 


ルフィ「…わかった」

 


麦わらの一味「!?!?」

 


ウソップ「ルフィ!?何言ってんだ!?」

 


チョッパー「ウソだよな!?」

 


ルフィ「ただし!それがおまえの本心だったらだ!」

 


ウタ「!」

 


ルフィ「なあウタ…おまえ本当に歌手になるために船を降りたのか…?」

 


ウタ「…」

 


ルフィ「おれ、おまえがいなくなったあの日、シャンクスに聞いたんだ。そしたらシャンクスはウタは歌手になるために船を降りたって言った」

 


ルフィ「でもおれは信じられなかった…ウタがシャンクスから離れるなんて…海賊をやめるなんて…」

 


ウタ「…」

 


ルフィ「おまえ話してくれたよな。おれに。おまえの夢…おまえの新時代を」

 


ルフィ「『シャンクスと一緒に世界を回って、たくさんの曲を作って、最高のステージとあたしの歌で世界を幸せにする』って。それがおまえの新時代だ」

 


ウタ「…」

 


ルフィ「おまえの夢はシャンクスと一緒じゃねえと叶わない。それにいつも言ってた。『私は赤髪海賊団の音楽家』とか『私はシャンクスの娘』とか」

 


ウタ「…」

 


ルフィ「それを誇りに思ってたんじゃねえのか。海賊であることを、赤髪海賊団の音楽家であることを、シャンクスの娘であることを」

 


ルフィ「なのにおまえは歌手になるってためだけに赤髪海賊団を降りて、海賊をやめて、夢も捨てて、シャンクスから離れたってのか?」

 


ウタ「…クッ」

 


ルフィ「…ウタ。おまえはシャンクスが好きだった。なによりも…歌よりも…」

 


ウタ「…」トントン…

 


ルフィ「だからおれは信じなかった。なにか…ウタにあったんじゃねえかって…」

 


ウタ「…」タンタン

 


ルフィ「ウタ…本当のことを話してくれ。何があったんだ…?」

 


ウタ「捨てられたんだよ!!」

 


ルフィ「…は?」

 


ウタ「私はシャンクスに捨てられたの!!あいつは、あいつらはずっと私を利用してたの!私の歌が上手いってことを利用してこの音楽の国の財宝を奪っていったんだよ!この国を滅ぼしていった!」

 


ルフィ「赤髪海賊団がおまえを利用したって…?」

 


ウタ「そう!」

 


ルフィ「シャンクスたちが国を滅ぼして宝を奪っていったてのか…?」

 


ウタ「そうだよ!!」

 


ルフィ「そんなわけねえだろ!」

 


ウタ「…」

 


ルフィ「一番の宝を置いてくはずがねえ!」

 


ウタ「一番の宝…?」

 


ルフィ「おまえだ」

 


ウタ「!」

 


ルフィ「おまえは赤髪海賊団の…みんなの一番大切なものだ。だからおまえを捨てるわけがねえ!」

 


ウタ「じゃあなんで私はここにいるの!私はあの船を降りたくなかった!みんなが私を捨てたからここにいるんだよ!」

 


ルフィ「おまえを守るためだ」

 


ウタ「は?」

 


ルフィ「絶対に理由がある」

 


ウタ「…ないよそんなの。私の…みんなと過ごした時間は全部ウソだった。私は…利用された…。ただの道具だったんだよ」

 


ルフィ「違う!」

 


ウタ「違わない!あんただってシャンクスにとってはただの道具なんだよ!」

 


ルフィ「……いい」

 


ウタ「ん?」

 


ルフィ「道具でもいい」

 


ウタ「は?」

 


ルフィ「おれは別にシャンクスの道具でもいい…だけどな…おまえがシャンクスの道具なんて…おまえが赤髪海賊団に愛されてないって…それだけは言わせねえぞ!!!」

 


ウタ「…」

 


ルフィ「ウタ…会いに行こう。シャンクスに」

 


ウタ「!」

 


ルフィ「おれもシャンクスにこの帽子を返しに行くところなんだ。おれと一緒にシャンクスに会おう。会って理由を聞くんだ」

 


ウタ「あんなやつ信じられない」

 


ルフィ「じゃあおれを信じろ」

 


ウタ「え?」

 


ルフィ「おれはシャンクスを信じてる。シャンクスを信じてるおれを信じろ」

 


ウタ「なにそれ…結局はシャンクスを信じろってことじゃない…利用されただけだったらどうするの」

 


ルフィ「おれがシャンクスをぶっ飛ばす」

 


ウタ「!!」

 


ウタ「あんたが…シャンクスを…?」

 


ルフィ「そうだ」

 


ウタ「あんなに懐いてたじゃない…」

 


ルフィ「ああ。でもそんなことにはならない。絶対に。シャンクスはおまえを利用なんかしていない。絶対に…絶対にだ」

 


ウタ「はあ…。わかった…。じゃあ連れてって。…ただし責任は取りなさいよ」

 


ルフィ「ああ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ご覧いただきありがとうございました!

 

 

 

あとがき

 


オープニングよかったですね。

 


そして10月1日のウタちゃんの誕生祭…

 


もう…ね…🥺

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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『もしもルフィが間に合っていたら』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ルフィ「止まれ、ウタ」

 


ウタ「!」

 


ルフィ「こんなのは自由じゃねえ」

 

 

 

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 


——ウタちゃん…また海賊が…

 


——息子を殺されました…

 


——君は救世主なんだよ…

 


ウタ「私が…みんなを…助けなきゃ…」

 


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ルフィ「こんなのは新時代じゃねえ!」

 


ウタ「…ぅ…うぅ…」ポロ

 

 

 

 


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ウタ「私はね!私の歌で世界中のみんなを幸せにするの!」

 


ルフィ「へぇ〜」キラキラ

 


——ウタ!本当に騙したの!?

 


——帰りたい…

 


——ついていけない…

 


ウタ「そっか!わかったよ!もっと楽しいことがあればいいんだね!」ピカァァァァ!

 


ワーーー!

 


キャーーー!

 


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ルフィ「お前が誰よりもわかってんだろ!!」

 


ウタ「……ルフィ…!助けて…!」ポロポロ

 


ルフィ「!!!」ゾクッ

 


そのとき、ウタの体を黒い音符が飲み込もうとした。

 


ルフィ「」バッ!

 


ルフィは間一髪、ウタを抱き抱え魔王から離れる。

 


だが魔王はウタを取り込もうと先程出した黒い大量の音符、そして右と左の手をルフィとウタに伸ばした。

 


ルフィ「クッ…」

 


ルフィはウタを抱いて、さらに負担をかけないようにしていたため、高速移動も反撃もできなかった。

 


バババッ

 


ジンベエ「魚人空手奥義——

 


サンジ「魔神風脚イフリートジャンプ——

 


ゾロ「閻王三刀龍一百三情——

 


鬼瓦正拳!!!・牛肉ブフバースト!!!!・飛龍侍極!!!

 


ゾロは音符を、ジンベエは右手を、サンジは左手を弾いた。

 


トットムジカ「グオオオオオ!!!」

 


ダメージは入ってはいないが、邪魔をされた魔王は怒りの唸り声を上げた。

 


サンジ「くっ!これでも効かねえのか!?」

 


ルフィ「」タッタッタッタッ

 


ウタ「うぅ…ヒック…」ポロポロ

 


ルフィはウタを魔王の手の届かない安全な場所まで運び、ゆっくりとおろした。

 


ルフィ「ウタ…ごめんな…ここで待っててくれ」

 


ウタ「…」ポロポロ

 


ルフィはウタにそう言うとすぐさま引き返した。

 


ルフィ「……」ダダダダダッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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現実世界

 


トットムジカ「グオオオオオ!!!」

 


ルウ「お頭…どうすんだ…」

 


シャンクス「…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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ウタウタの世界

 


トットムジカ「グオオオオオ!!!」

 


フランキー「こんなやつ倒せんのか!?」

 


ロビン「…」

 


ジンベエ「ムウ…」

 


ゾロ「」ピクッ

 


ドンドットット ドンドットット

 


ゾロ「ルフィ…!」

 


ルフィ「お前らどけーーーー!!!!」

 


ブルック「ル、ルフィさん!?」

 


ロー「なんだ…!あれは…!」

 


ウソップ「手…!?デカすぎだろ……!」

 


そこには視界に入らないほどの巨大な拳があった。

 


ゾロ「おい!!離れるぞ!!」

 


その場にいる者は全員横に逸れる。

 


トットムジカ「グウウウ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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現実世界

 


シャンクス「ルフィ…!!」キィーン!

 


ヤソップ「お頭!?」

 


シャンクス「野郎ども!!構えろ!!」

 


赤髪海賊団「「「おお!!!」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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ルフィ「…」ピキピキッ

 

 

 

 


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シャンクス「野郎ども…!笑って別れるぞ…!」ポロッ

 


ルフィ「ウタァァァァァ…!!」ボロボロ

 


ウタ「なんで…!なんでだよぉぉぉ!!」ボロボロ

 


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ルフィ「オマエのせいで…!!」ブチッ

 


トットムジカ「グウウウ!」

 


ルフィ「ゴムゴムのォ!!!」バリバリバリッ‼︎!

 


シャンクス「いくぞ!!!」バッ

 


バババババッ

 


シャンクス・赤髪海賊団「「「うおおおおお!!!」」」

 


ルフィ「猿神銃バジュラングガン!!!!!」

 


バリン!

 


メキャ!!!!

 


ルフィ「ああああああァ〜〜〜!!!!」

赤髪海賊団「「「うおおおおお〜〜!!」」」

 


メキメキメキメキ!!!

 


ルフィ・シャンクス「ああああっ!!!!」

 


ドカァァァァァン!!!!

 


トットムジカ「ギャアアアアア!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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現実世界

 


ルフィ「ハッ」ガバッ

 


ウタウタの世界から戻ったルフィはすぐそばにウタがいることに気づいた。

 


ウタ「」

 


ルフィ「ウタ…!ウタ!」

 


ウタ「…スー…スー…」

 


ルフィ「ウタ…」

 


「ルフィ」

 


ルフィ「!!」

 


背後から声が聞こえた。

 


ルフィ「…!シャンクス…!」

 


ルフィは振り返らない。

 


顔は見えないが確かに後ろにはシャンクスがいた。

 


シャンクス「ウタには薬を飲ませた」

 


ルフィ「ほんとか!?」

 


シャンクス「ああ。大丈夫だ」

 


ルフィ「そっか…!よかった…!」

 


ルフィは心の底から安堵した。

 


シャンクス「ルフィ…すまなかった…おまえを巻き込んでしまった…」

 


ルフィ「…おれはいいんだ」

 


シャンクス「ルフィ……ウタを頼めないか?」

 


ルフィ「え?」

 


シャンクス「12年前の俺の選択は間違いだった…しかしお前がウタを救ってくれた…ルフィにならウタを任せられる」

 


ルフィ「またウタを置いていくのか」

 


シャンクス「いいや、帽子と一緒にウタを俺たちのところに連れてきてくれ」

 


ルフィ「…わかった」

 


シャンクス「頼んだぞルフィ」スッ

 


ルフィ「シャンクス!」

 


シャンクス「!」

 


ルフィ「ウタは絶対に俺が守る!そしてシャンクスたちを超えてやる!」

 


シャンクス「…!ああ!」

 


ビュッ

 


シャンクスは笑顔で去って行った。

 


ウタ「スー…スー…」

 


ルフィ「…」

 


ルフィ「ししし!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


見てくれてありがとうございます

 

 

 

あとがき

 


初めてふりがなを振ってみました。

 


FILM RED本編のあるシーンでのもしもという話を書いてきましたがこれが一応最後の話です。

 


FILM REDは20回以上見ているのですがそれだけ見ているといろんな想像をします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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『出航!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ルフィはウタを説得することに成功した。

 


ルフィ「よーし!じゃあチョッパー!ウタを治せ!」ビシィ!

 


シーーーン…

 


ウタ「あ…あのねルフィ…この世界の私を治しても現実の私は治らないよ…」

 


ルフィ「…」

 


ルフィ「どうしよう!どうするみんな!」

 


ウソップ「うーん…」

 


バルトロメオ「ネズキノコの毒は解毒するの難しいんだべか?」

 


チョッパー「いいや、簡単だ。ちょうどバッグにも材料が入ってる」

 


サンジ「現実はどうなってるんだい?ウタちゃん」

 


ウタ「こうなってるよ」パァァァァ!

 


ウタは現実世界の幻影を作り出した。

 


ロビン「あら、ウタは私たちのすぐそばにいるのね」

 


ウタ「うん」

 


ナミ「じゃあチョッパーのバッグにある薬を飲めばいいんじゃない?」

 


チョッパー「いや、少し調合しないと」

 


ウタ「私、薬なんて作れないよ…」

 


ルフィ「チョッパーに見せてもらえ」

 


ウタ「そ、そうだね。…あ!私、操ることもできるよ!」

 


チョッパー「じゃあおれと同じように現実のおれを操って作ろう!」

 


ウタ「うん!」

 


チョッパーは薬の調合を始め、ウタはウタワールドのチョッパーとまったく同じに現実世界のチョッパーを操る。

 


チョッパー「ゆっくりいくからな」

 


ウタ「うん」

 


チョッパー「まずはこれと…これと…これと…これをだす」

 


ウタ「……うん」

 


チョッパー「ちゃんとだしたか?」

 


ウタ「うん。大丈夫」

 


チョッパー「じゃあ次は——

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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数分後

 


チョッパー「これで完成だ!」

 


ウタ「……うん!こっちもできたよ!」

 


ルフィ「よっしゃ!すぐ飲めウタ!!」

 


ウタ「うん…あの…ルフィ…」

 


ルフィ「いいから飲むんだ」

 


ウタ「…うん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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現実世界

 


ウタ「…」ゴクッ

 


ウタ「…」スッ

 


ウタは薬を飲み、ルフィのすぐ隣で横になってゆっくりと目を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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チョッパー「…うん…?」パチ

 


チョッパーは目を覚ました。

 


空は薄暗い雲で覆われている。先程見ていた空ではなかったのでどうやら現実世界に帰って来れたようだった。

 


チョッパーは身を起こすとそこには眠っているウタを抱き抱えるルフィがいた。

 


チョッパー「ルフィ…!」

 


ルフィ「チョッパーおはよう。ウタをみてくれねえか」

 


チョッパー「ああ!」

 


チョッパーはウタの状態を調べ、そばに落ちていたビーカーの匂いを嗅いだ。

 


チョッパー「どうやらちゃんと薬は作れたようだ」

 


ルフィ「じゃあ…!」

 


チョッパー「ああ…!ウタは助かるぞ!」

 


ルフィ「よかった…!」

 


チョッパー「ただしきちんと安静にさせないと」

 


ルフィ「わかった」

 


ゴードン「ルフィ君…」

 


ルフィ「おっさん!」

 


ゴードン「ウタは…?」

 


ルフィ「大丈夫だ」

 


ゴードン「そうか…!」ホッ

 


ルフィ「おっさん、ウタの部屋に案内してくれ。こんなとこじゃなくてちゃんとベッドで寝かせたい」

 


ゴードン「わかった!すぐに案内しよう!」

 


ゾロ「ルフィ」

 


ルフィ「ん?…お前らも起きたのか!」

 


ウソップ「ルフィ…俺たちは…」

 


ルフィ「…」

 


ゾロ「俺たちは船に戻ってる」

 


ウソップ「え?」

 


ジンベエ「そうじゃのう。船で待ってるわい」

 


ルフィ「わかった。じゃあ…」

 


ゾロ「おう」

 


ウソップ「ゾロ…」

 


ゾロ「わざわざついて行くこともねえだろ」

 


ロビン「そうね」

 


ウソップ「まあ…そうだな」

 


ゾロ「さて、船で寝るか」

 


ウソップ「また寝るのかよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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ウタの部屋

 


ルフィ「よいしょ…」

 


ルフィは起こさないように優しくウタをベッドに下ろし、布団をかける。

 


ルフィ「よし」

 


キィィィィ…パタン

 


静かにドアを閉めるとゴードンが話しかけてきた。

 


ゴードン「ルフィ君…ありがとう…ウタを救ってくれて…」

 


ルフィ「当たり前だ。ウタはおれの大切な友達だ」

 


ゴードン「本当にありがとう…君には感謝してもしきれない…」

 


ルフィ「ししし!」

 


ゴードン「なにかお礼がしたい…しかしこの国はもう滅んでしまっている…できることは少ないが…」

 


ルフィ「あ!じゃあ飯食わせてくれ!ウタの飯おっさんが作ってたんだろ?」

 


ゴードン「それならお安い御用だ!すぐに作ろう!」

 


ルフィ「あ…いや…ウタが起きるまで待つよ…」グゥゥゥ…

 


ゴードン「そうか…わかった」ニコ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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ウタ「…んう」パチ…

 


ウタ(…ここ…私の部屋…?…もしかして…いままでの夢…?)

 


ウタ「ゴホッ…」

 


ウタ(違う…体がだるい…夢じゃないんだ……ルフィは…?)

 


ウタは重い体を起こし、部屋を出て誰かいないか探す。

 


ウタ「誰か…誰かいない…?」

 


「———」

 


「———」

 


ウタ(食堂から声が…)

 


ガチャ

 


「「!」」

 


ウタ「あの…」

 


ルフィ「ウタ…!」

 


ゴードン「ウタ…起きたのか!」

 


ウタ「ルフィ…ゴードン…!」

 


ルフィ「よかった…!体は大丈夫か?」

 


ウタ「うん…思ったより…」

 


ルフィ「おっさんが飯作ってくれるって!腹減ったか?」

 


ウタ「お腹…空いたかな…!」

 


ルフィ「おっさん!作ってくれ!」

 


ゴードン「よし!ごちそうにしよう!」

 


ルフィ「うほーー!」

 


ウタ「ふふっ」

 

 

 

 


2時間後

 


ルフィ「プハー!美味かった!」

 


ゴードン「ゼェ…ゼェ…」

 


ウタ「ゴードン大丈夫?」

 


ゴードン「大丈夫だよ。ルフィ君はよく食べるね。いいことだ」

 


ルフィ「にししし!おっさんの飯美味かったぞ!」

 


ゴードン「ありがとう。………それにしても、やはりウタは行くんだな」

 


ウタ「うん…ルフィの船に乗るよ。ゴードンは?」

 


ゴードン「私はここに残るよ。なんとかエレジアを復興してみせる」

 


ウタ「そっか…」

 


ゴードン「体のほうは?」

 


ウタ「もうけっこうよくなってきた」

 


ゴードン「そうか…しかし今日はもう遅い。船を出すのは明日でいいかな?」

 


ルフィ「おう!いいぞ!」

 


ゴードン「ありがとう。ウタは体のために早く寝なさい」

 


ウタ「うん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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ウタの部屋

 


ウタ(……眠れない)

 


こんなことはよくあった。

 


ゴードンがいるとはいえ、歌のレッスンや食事のとき以外はほぼひとり。

 


部屋もベッドもひとりでは広すぎるため、余計に孤独を感じていた。

 


ウタ「…」ムクッ

 

 

 

 


ルフィ「」ムシャムシャムシャ

 


ルフィは夜中、食糧庫にあるものを食べていた。

 


ウタ「ルフィ…」

 


ルフィ「!」ビクッ!

 


ルフィ「なんだ…ウタか…どうした…?」

 


ウタ「ちょっと眠れなくて…」

 


ルフィ「…」

 


ウタ「一緒に寝てくれない?」

 


ルフィ「ん〜…わかった」

 


ウタ「ありがとう」

 

 

 

 


ベッド

 


ウタ「…」

 


ルフィ「…」

 


ウタ「ルフィ…」

 


ルフィ「ん?」

 


ウタ「ありがとね…助けてくれて…」

 


ルフィ「そんなの当たり前だろ…」

 


ウタ「ありがとう…」

 


ルフィ「…ああ」

 


ウタ「冒険楽しい?」

 


ルフィ「ああ。いろんなもん見たり、いろんなもん食ったり、いろんなやつに会ったりする」

 


ウタ「そっか」

 


ルフィ「ウタもこれから冒険するんだ。俺たちが連れてってやる」

 


ウタ「ルフィの友達…私を許してくれるかな…」

 


ルフィ「誰も気にしてねえよ」

 


ウタ「ほんと…?」

 


ルフィ「ほんとだ。俺の仲間にそんな奴はいない」

 


ウタ「そっか…」

 


ルフィ「ああ…」

 


ウタ「…」

 


ルフィ「…」

 


ウタ「ルフィ…抱きしめてくれない…?安心するから…」

 


ルフィ「わかった」

 


ぎゅっ

 


ウタ「あったかい…」

 


ルフィ「ウタもあったけえぞ」

 


ウタ「そう?」

 


ルフィ「ああ」

 


ウタ「…」

 


ルフィ「…なあウタ…ひとりで抱え込むなよ…?困ったことがあるなら言ってくれ…俺が助けるから」

 


ウタ「うん…ありがとう…ルフィ…」

 


ルフィ「おう」

 


ウタ「…」ウトウト

 


ルフィ「眠くなったのか…」

 


ウタ「…ん…」

 


ルフィ「おやすみウタ…」

 


ウタ「おやすみ…ルフィ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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翌朝 サニー号

 


ウソップ「…ん?…おい!来たぞ!」

 


ゾロ「フッ」

 


サンジ「ウタちゃん…無事だったんだな…」ホッ

 


チョッパー「よかっだー」

 


ロビン「ウタ元気そうね」

 


ナミ「ほんと!」

 


ブルック「ルフィさんとゴードンさん荷物持ってますね…」

 


フランキー「ウタ、船に乗るんじゃねえのか?」

 


ジンベエ「わっはっは!賑やかになるのう!」

 


ルフィ、ウタ、ゴードンはサニー号に着いた。

 


ウタ「じゃあ…ゴードン…私、行くね…!」

 


ゴードン「ああ…!…すまなかったウタ…。私は君に何も…」

 


ウタ「うんん。私に音楽のことたくさん教えてくれた。それにずっと私のことを気遣ってくれてた。ありがとう」

 


ゴードン「ウタ…」

 


ルフィ「しし!」

 


ゴードン「ルフィ君…何度も言うが本当にありがとう。ウタを救ってくれて。それにウタをこの広い世界に連れ出してくれる。私はウタに音楽のことしか教えることができなかったがこれでさまざまな経験をすることができる。夢を誓い合った君と一緒に居れば、ウタは自分を見失わずに本当の新時代を作れるだろう。私が言えた義理ではないかも知れないが…どうかウタを…よろしく頼む…!」

 


ウタ「ゴードン…」

 


ルフィ「ああ!!任せろ!ウタは絶対に俺が守る!!」

 


ゴードン「ありがとう…!」

 


ルフィ「おう!!」

 


ゴードン「ウタ…これだけは覚えてくれ」

 


ウタ「?」

 


ゴードン「私はただ音楽に関する知識や技術を教えただけだ。しかし、私がこれまで教えてきたことやウタウタの実の能力に関係なく、君の歌声自体に本当の価値がある。君の歌声は世界中を幸せにする力を持っているんだ…!それだけは忘れないでほしい」

 


ウタ「ゴードン…!」ウルッ

 


ゴードン「では…もう行きなさい…君自身が幸せになれることを願っている…!」

 


ウタ「ゴードン!」ギュッ

 


ゴードン「ウタ…!」

 


ウタ「ありがとうゴードン。いままで私を育ててくれて。たくさん迷惑をかけちゃった…ずっと落ち込んでいる私を元気づけようとしてくれてありがとう。まともに口を聞けなかったけど、ゴードンの愛は伝わってたよ…!」

 


ゴードン「ウタぁ…!」ポロ

 


ウタ「ほんとうに今までありがとね…!行ってきます!私のもうひとりのお父さん!」ニコ

 


ゴードン「うぁぁぁぁ…!」ブワッ

 

 

 

 


ルフィ「よし!野郎ども!!出航だーーー!!!」

 


「「「「おーーー!!!」」」」

 


ゴードン「ウタ…元気で…」

 

 

 

 


おしまい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後までご覧いただきありがとうございました♫

 

 

 

あとがき

 


※アニメ派の方にはネタバレを含みます。

※長文です。

 


私が小説を初めて投稿したのが「ONE PIECE FILM RED」の1周年記念日の2023年8月6日でした。

 


そこから1ヶ月が経ちました。

 


私は2022年の8月6日に映画館でウタちゃんに出会いました。

 


その頃から他の方の二次創作を見ていたのですが、自分でも作ってみたいと思ったのが始まりです。

 


小説を書く理由としては

・もっとウタちゃん(ルウタ)を増やしたい。

・ウタちゃんやルフィ、そしてONE PIECEのことを知ってもらいたい。好きになってもらいたい。

・頭にとめどなく浮かんでくる妄想を形にしたい。

・私が生きた証を残したい。

です。

 


最初は不安でしたがなんとか書いて投稿できました。

 


まったくの初心者で始めましたが少しずつ書くことにも慣れてきて、ふりがなを振ったりシリーズにしてみたりと機能も知れました。

 


上記の理由で投稿していたので、最初は別にいいねはいらないと思っていたのですが、やはり自分が作ったもので楽しんでもらえるのはすごく嬉しいです(コメントもすごく嬉しいです!よければコメントもしてください)

 


初心者で、しかも自分のやりたいように、好きなように書いて投稿しているので見にくかったり、話がおかしい部分もあるかも知れませんが温かい目で見てもらえたらと思います。

 


公式の方でも最近

ONE PIECE FILM RED再上映

・アンコール前売券に特典としてルフィとウタのステッカーが付いてくる

・FILM RED再上映予告

・おそらく10月頃漫画の第1055話「新時代」でウタちゃんがアニメに出てくる

・きたる再上映に向けてのMVカットダウン

・アンコール上映応援グッズ

・ウタちゃんのフィギュアやカードやアイテム

・海賊無双4やバウンティラッシュでウタちゃん登場

・ウタ誕生祭2023(ウタの特別映像)

・新オープニングにウタちゃんが映っている

・今週のジャンプに誕生祭、フィギュア、カードと3ページもウタちゃんが載っている

など盛りだくさんで毎回驚かされます。

 


もしかしたら今後も新しいものが発表されるかも知れませんね。

 


ONE PIECEは私の人生です。

 


これからも初心を忘れずに楽しみながら小説を書いていこうと思います!

 


ここまでお読みいただきありがとうございました☺️

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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『もしもルフィが最後まで諦めなかったら』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


この風は…

 

 

 

 


どこから…来たのと…

 

 

 

 


問いかけても空は何も…

 

 

 

 


言わない…

 

 

 

 


この歌は…

 

 

 

 


どこへ辿り着くの…

 

 

 

 


見つけたいよ自分だけの…

 

 

 

 


答えを………

 

 

 

 


まだ知らない海の果てへと…

 

 

 

 


漕ぎ出そう……………

 

 

 

 


ただひとつの夢…

 

 

 

 


決して譲れない…

 

 

 

 


心に帆を揚げて…

 

 

 

 


願いのまま進め…

 

 

 

 


いつだってあなたへ…………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルフィ「…」パチ…

 


ガバッ!

 


ルフィ「…」

 


ゾロ「…よく寝てたな…」

 


ジンベエ「…」

 


ルフィ「あれ…ウタは…?シャンクスも…」

 


ゾロ「おう…」

 


ルフィ「…」スッ…

 


ルフィ「…」ザッ…

 


ゾロに指された方向を見ると、赤髪海賊団が何かを囲んでいた。

 


ベックマン「…」

 


ヤソップ「…」

 


ルウ「…」

 


パンチ「…」

 


モンスター「…」

 


ライム「…」

 


ホンゴウ「…」

 


スネイク「…」

 


ガブ「…」

 


ロックスター「…」

 


シャンクス「…」

 


ルフィ「…」

 


バッ

 


ルフィはレッドフォース号まで飛んだ。

 


ダン!

 


赤髪海賊団「「「!」」」

 


ルフィ「…」

 


シャンクス「ルフィ…」

 


ルフィはみんなとは目を合わせず、ただひとつのものだけを見ていた。

 


ルフィ「…」スタ…スタ…

 


そしてシャンクス達が囲んでいるものに近づき、蓋を開けた。

 


ルフィ「…」ガコッ

 


そこには安らかに眠っているウタがいた。

 


ルフィ「………………ウタ」

 


シャンクス「…」

 


シャンクスはルフィに対してかける言葉が見つからなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドン…

 


シャンクス「!」

 


ドン…

 


ドン…ドットット

 


ドンドットット

 


ドンドットット…ドンドットット

 


ルフィ「…」シュカァァァ!

 


赤髪海賊団「「「!」」」

 


シャンクス「ルフィ…!」

 


なにか太鼓のような音が聞こえたと思ったら、突如ルフィの髪や服が白くなり、目や眉毛も変化した。

 


ルフィ「…」スッ…ポワッ…

 


全身が白くなったルフィは自分の胸に手を置き、そこからなにか光の玉のようなものを出した。

 


ルフィ「…」スゥゥゥ…

 


そしてそれをウタの胸の中に入れた。

 


赤髪海賊団やシャンクスは、ルフィのすることをそっと見守っていた。

 


ルフィ「…」

 


シャンクス「ルフィ…」

 


バッ

 


ルフィは高く飛び上がった。

 


どうやら自分の船に戻ったらしい。

 


赤髪海賊団のみんなはルフィが一体、何をしたのかわからなかった。

 


すると…

 


ウタ「…………ゥ……」

 


赤髪海賊団「「「!!」」」

 


ウタ「………」パチ…

 


シャンクス「ウタ!」

 


ウタ「あれ………シャン…ゴホ…ゴホ…」

 


シャンクス「大丈夫か!?」

 


ウタ「私……なんで……」

 


シャンクス「……ルフィが……『死んでほしくない』って…『生きてくれ』って……お前を助けたんだ…」

 


ウタ「……そっか…」

 


シャンクス「もちろん俺たちもだ…娘が俺たちより先に死んでいいわけがない」

 


ウタ「……」チラッ…

 


赤髪海賊団「「「…」」」コクッ

 


ウタ「……私…これから……どうしたら…」

 


シャンクス「また…俺たちの船に乗るか?」

 


ウタ「え?」

 


シャンクス「いや…ひとつの提案だ。ウタがまた赤髪海賊団に戻りたいというなら乗っていい。エレジアに居たいのならそれでもいい。……12年前はお前の気持ちを考えてなかった……すまなかった。今度はウタの心を尊重する」

 


ウタ「……わ……私は……」

 


シャンクス「…」

 


ウタ「私は……赤髪海賊団の音楽家だよ…!」

 

 

 

END

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

見てくれてありがとうございます。

 

 

 

あとがき

 


公式では生死不明となっていますが今回は、あの事件で亡くなっている前提のお話です。(辛かった)

 


なので正確なタイトルは『もしもウタが死んでいてそれでもルフィが最後まで諦めなかったら』です。

 


でもタイトルにそんな言葉を入れるのは嫌だったので省略しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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『もしもウタがルフィの船に乗ったら』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


——この風は どこからきたのと

 


——問いかけても 空は何も言わない

 

 

 

——この歌は どこへ辿り着くの

 


——見つけたいよ 自分だけの答えを

 


——まだ知らない海の果てへと 漕ぎ出そう

 

 

 

——ただひとつの夢 決して譲れない

 


——心に帆を揚げて 願いのまま進め

 


——いつだって あなたへ 届くように 歌うわ

 


——大海原を駆ける 新しい風になれ

 

 

 

——それぞれに 幸せを目指し

 


——傷ついても それでも 手を伸ばすよ

 

 

 

——悲しみも強さに変わるなら

 


——荒れ狂う嵐も越えていけるはず

 


——信じるその旅の果てで また 会いたい

 

 

 

——目覚めたまま見る夢 決して醒めはしない

 


——水平線の彼方 その影に手を振るよ

 


——いつまでも あなたへ 届くように 歌うわ

 


——大きく広げた帆が 纏う 青い風になれ

 

 

 

——ただひとつの夢 誰も奪えない

 


——私が消え去っても 歌は響き続ける

 


——どこまでも あなたへ 届くように 歌うわ

 


——大海原を駆ける 新しい風になれ

 

 

 

 


ザザァァァァァ……

 


ルフィ「…」

 


サニー号の船首に座っているルフィは、手を伸ばして話しかける。

 


ルフィ「おーい、サニー!…サニー…?」

 


返事はない。

 


ルフィ「…」

 

 

 

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 


ウタ「——」

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 


ルフィ「…」スクッ…

 


あの世界でウタに言われたことを思い出したルフィは立ち上がり、両手を上げると高らかに叫んだ。

 


ルフィ「海賊王に!おれはなる!」

 


大きく飛び上がり、全身を使って宣言したルフィは着地すると、「にーっしっしっしっし!」と笑った。

 


ゾロ「フッ…」

 


ナミ「ふふ」

 


ウソップ「へへっ」

 


サンジ「フッ…」

 


チョッパー「えへへ…」

 


ロビン「うふふ」

 


フランキー「アウ!」

 


ブルック「ヨホ」

 


ジンベエ「ワッハッハ!」

 


「…あんたさあ」

 


ルフィ「ん?」

 


「それいつも言ってるの?」

 


ルフィ「そうだ!昔、お前がいつも「私は新時代を作る女ウタ!」とか「みんなが自由になる新時代を、歌で作る女よ!」って言ってたからな!」

 


ウタ「そう…」

 


ルフィ「ああ!しししし!」

 


ウソップ「それにしてもよかったな〜!ウタが無事で!」

 


ブルック「本当です!解毒剤を飲んだんですよね」

 


ウタ「うん…。最初に渡されたのは割ったんだけど、予備があって」

 


ナミ「さすが、四皇の海賊団ね」

 


ウタ「でも…私生きてよかったのかな…」

 


ルフィ「当たり前だろ。この世に死んでいい奴なんていねえ」

 


ウタ「…」

 


ルフィ「俺、生きててくれて嬉しい」

 


ウタ「ありがとう…ルフィ」

 


ルフィ「ああ」

 


ウタ「私の代わりに、みんなが幸せになる新時代を作ってね」

 


ルフィ「ウタは?」

 


ウタ「私は…間違えて…作れなかったから…」

 


ルフィ「やり直せばいい」

 


ウタ「!」

 


ルフィ「俺も作るけど、お前も作れ」

 


ウタ「でも…」

 


ルフィ「あれが間違いだってわかってただろ?んで、どうすれば本当の新時代を作れるかもわかってる。他の奴に縛られずに、自分のやりたいようになればいい。自分が自由じゃなかったら、幸せじゃなかったら、他の奴を自由にも幸せにもできねえぞ」

 


ウタ「…そうだね」

 


ルフィ「ああ!ウタは絶対に新時代を作れる!俺も作る!競争だ!」

 


ウタ「……ふふっ!いいよ!勝負ね!今度も私が勝つから!」

 


ルフィ「しししし!負けねえ!」

 


ウタ「ふふふ!」スッ…

 


ウタは左手を出し、それに気づいたルフィは右手を出してクロスした。

 


ガッ!

 


そしてお互い、左手の拳を合わせる。

 


ルフィ「しししし!」

 


ウタ「にしししし!」

 


ルフィとウタは、再度「新時代を作る」という誓いを立てたのだった。

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

見てくれてありがとうございました❗️

 


あとがき

 


いやあ…いいね…ルフィとウタちゃん…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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『もしもルフィがウタにハグをしたら』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


コビー「今です!!」バッ

 


ウタ「…」ポワッ

 


ドカッ!バキッ!

 


みんなはウタの一瞬の隙をついて攻撃を仕掛けるが、音符の戦士を生み出され反撃される。

 


ウタに攻撃が届いたと思ったら効いておらず、ロビンの手足もウタではなく、その周りの空間に咲いてしまっていた。

 


ルフィ「…」ドカァ!

 


スタ…スタ…

 


ルフィは音符の戦士を蹴り飛ばし、ウタに近づく。

 


ウタ「…ハッ…まだやるの?それなら…」

 


🎼新時代はこの未来…

 


ギュッ

 


ウタ「!」

 


ルフィはウタを優しく抱きしめた。

 


ウタ「…ルフィ…?」

 


ルフィ「…」ギュゥ…

 


ウタ「…………」

 


ギュッ…

 


ウタも抱き返す。

 


ウタ(…あぁ……安心する…)

 


ウタ「ルフィ…」

 


ルフィ「…ウタ…もうやめよう…こんなの間違ってる…。知ってるぞ……お前ネズキノコってやつ食ったんだろ…?」

 


ウタ「…」

 


ルフィ「死ぬ気だろ。お前。そんなの間違ってる」

 


ウタ「でも…私は…みんなが自由になる"新時代"を…」

 


ルフィ「本当にこれが自由か?」

 


ウタ「!」

 


ルフィ「みんなをウタの世界に閉じ込めて…ここにいた奴ら見当たらねえけどよ…下にぬいぐるみとかあるよな…?そいつらじゃねえのか?」

 


ウタ「…」

 


ルフィ「お前わかってるんだろ。本当はこんなの間違ってるって。それにファンの奴らはお前に死んでほしくないはずだ…俺もお前に死んでほしくない…!もう…これ以上…大切な人を失いたくない…」

 


ウタ「ルフィ…」

 


ルフィ「止まれ…ウタ…!昔、俺たちが誓い合った"新時代"はこんなんじゃなかったはずだ…!お前…お前の歌で、世界を幸せにするんだろ…!これじゃ誰も幸せにできねえぞ!」

 


ウタ「う…うぅ…」

 


ルフィ「シャンクス達がお前を置いて行ったのにも理由があるはずだ…絶対に…!」

 


ウタ「そ…それは…」

 


ゴードン「ルフィ君!」

 


ウタ「!」

 


ルフィ「おっさん…!」

 


2人はハグをやめて、ゴードンのほうを見た。

 


ゴードン「ルフィ君…昔、この国は滅んだと言った」

 


ルフィ「ああ…ウタから、それはシャンクス達がやったって聞いた」

 


ウタ「…」

 


ゴードン「違うんだウタ…12年前のあの夜…エレジアを滅ぼしたのは…トットムジカなんだ…」

 


ウタ「…」

 


ゴードン「すまなかった…今まで本当のことを言えなくて…」

 


ウタ「もういいよ…知ってるから…」

 


ゴードン「え…」

 


ウタ「そのときの映像が入ってる電伝虫を拾って…知ってる」

 


ゴードン「…ま…さか……そんな…」

 


ウタ「ルフィ…」

 


ルフィ「…」

 


ウタ「昔エレジアに来たときにね……私…知らずにTot Musicaって言う歌を歌っちゃって……それでこの国が……」

 


ルフィ「じゃあ…シャンクスがしたわけじゃねえのか…」

 


ウタ「………うん…私が……」

 


ゴードン「そ…

ルフィ「それは違うだろ」

 


ウタ「!」

 


ルフィ「滅ぼしたのはトットムジカだ」

 


ウタ「で…!でも私のせいで…トットムジカが…!」

 


ルフィ「お前は大好きな歌を歌った。ただそれだけだ。お前に罪は無い」

 


ゴードン「!」

 

 

 

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 


シャンクス「あいつの歌声に、罪は無い」

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 


ゴードン「…」

 


ウタ「……ほ…ほんと…?」ポロッ

 


ルフィ「ああ。お前は悪くない。だから自分を責めるな」

 


ウタ「う…」ポロポロ

 


ルフィ「…シャンクス達が置いてあったのって…」

 


ゴードン「ウタを守るためだ…」

 


ルフィ「…」

 


ゴードン「海賊である自分達と一緒に居ると、ウタの才能を潰してしまうと…シャンクスはそれが嫌だったんだ…」

 


ルフィ「ウタ…」

 


ウタ「それでも私はあの日!離れたくないって言った!!なのに…!」

 


ゴードン「…」

 


ルフィ「じゃあ会いに行こう。シャンクスに」

 


ウタ「え…!」

 


ルフィ「俺もシャンクスに会って帽子を返さなきゃならねえからな」

 


ウタ「あっ…!帽子…」

 


スッ…ポワッ

 


ウタは帽子を取り出し、破いたところを元通りにした。

 


ウタ「ルフィ…これ……ごめんね…」スッ…

 


ルフィ「ありがとな…ウタ」

 


パサ…

 


ルフィ「にししししし!よーし!じゃあチョッパー!ウタを治せ!」ビシィ!

 

 

 

『出航!』に続く…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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『仲直り』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


サニー号に乗ってから数ヶ月後、ウタは赤髪海賊団と再会を果たした。

 


シャンクス「ウタ…本当にすまない…!12年も辛い思いをさせた…!」

 


ウタ「もういいよ、シャンクス。ファンのみんなが私を見つけてくれたし。それにルフィが私を助けてくれて、今一緒に冒険してて楽しいから」

 


シャンクス「…あのとき…もう少し考えるべきだった……ウタに離れ離れになるのは嫌だと言われていたのに…」

 


ウタ「…」

 


シャンクス「ルフィがあの場にいなかったらウタは……ありがとうルフィ」

 


ルフィ「にししししし!いいんだ、シャンクス!俺もウタに死んでほしくなかったからな!」

 


シャンクス「ウタ……俺を殴ってくれねえか」

 


ウタ「え!?」

 


シャンクス「そうでもしてもらわねえと俺の気が済まん」

 


ウタ「シャンクスを殴るの…!?……う〜ん……ビンタでいい?」

 


シャンクス「もちろんだ」

 


ウタ「え…っと…じゃあ…」スッ…

 


ベックマン「待て。それなら同じ責任がある俺たちもされるべきだ」

 


シャンクス「そうだな。野郎ども、並べ!」

 


赤髪海賊団の幹部たちはウタの前に一列に並んだ。

 


ガブ「ごめん…ウタ」

 


ウタ「うん…じゃあ…いくね…」スッ

 


バチン!

 


ガブ「…」ヒリヒリ…

 


ウタ「い…痛かった…?」

 


ガブ「もっと強くてよかった」

 


ウタ「……そっか…」

 


スネイク「ウタ…手加減するな」

 


ウタ「うん…」

 


バチン!

 


スネイク「ありがとう…スッキリした」

 


ウタ「うん…」

 


ホンゴウ「俺もだウタ」

 


ウタ「うん…」

 


バチン!

 


ライム「俺もキツイの頼むぜ」

 


ウタ「うん…」

 


バチン!

 


モンスター「…」

 


ウタ「いや…モンスターは…」

 


モンスター「キィー!!」

 


ウタ「…わかった」

 


バチン!

 


モンスター「キィ…」

 


パンチ「ウタ…ごめんな。俺にも罰を」

 


ウタ「うん…」

 


バチン!

 


ルウ「ウタ。俺はグーだ」

 


ウタ「なんで…?」

 


ルウ「太ってて、ほっぺもぷよぷよだからな。ビンタじゃダメだ」

 


ウタ「わかった…」

 


ボニュウ!

 


ヤソップ「俺もグーで」

 


ウタ「ヤソップも…?」

 


ヤソップ「ああ。俺はウソップもほったらかしにした。だから…」

 


ウタ「…」チラ

 


ウソップ「…そうだな。俺のぶんもやってくれ」

 


ウタ「わかった」

 


バキ!

 


ウタ「…」ジンジン…

 


ベックマン「ウタ。手が痛くなってしまっただろ。これを使え」

 


ベックマンは自分の銃を差し出した。

 


ベックマン「これで殴れ」

 


ウタ「…うん」

 


ガン!!

 


ウタ「…」

 


シャンクス「…頼む」

 


ウタ「……」スッ…

 


バチィィン!!

 


シャンクス「…」ジンジン…

 


ウタ「…」

 


シャンクス「ウタ…あの日、置いていったこと…許さなくていい…。だが、もう一度謝らせてくれ…。すまなかった…!」

 


ウタ「………シャンクスにとって…私はなに…?」

 


シャンクス「娘だ。俺たちの大切な家族だ…!」

 


ウタ「…!………ふふっ…!じゃあいいよ!許す!これで仲直りね!」

 


シャンクス「ウタ……!ありがとう…!」

 


ウタ「ふふふ!」

 

 

 

おしまい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

見てくれてありがとうございます☺️

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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『もしもルフィが船に乗っていることにウタが気づかなかったら』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ある島への出航前日の夜…

 


マキノの酒場前

 


ウタ「そう!私は赤髪海賊団の音楽家ウタ!み〜んなが自由になれる"新時代"を歌で作る女よ!」

 


シャンクス「さあ!うちの音楽家のステージだ!」グイッ

 


ルフィ「…」

 


•*¨*•.¸¸♪✧

 


ウタ「この風は〜♪」

 


ウタ「どこからきたのと〜♪」

 


ウタ「問いかけても空は何も〜言わない〜♪」

 


ウタ「この歌は〜♪どこへ辿り着くの♪」

 


ウタ「見つけたいよ自分だけの〜答えを♪」

 


ウタ「まだ知らない海の果てへと〜漕ぎ出そう〜♪」

 


ウタ「ただひとつの——

 


ルフィ「…」パチッ…

 


赤髪海賊団「zzz…」

 


ルフィ「…」タッタッタッタッ…

 


ウタ「スー…」

 


ルフィ「…」…ツンツン…

 


ルフィ「……じゃあつぎはおれが歌う!」

 


ヤソップ「よし歌え!」

 


赤髪海賊団「お〜〜!!」

 


ルウ「なに歌う〜!?」

 


ルフィ「ひがっしのしま〜は〜〜!あさはええ〜〜!げんきもりもり〜〜あほばあっか〜〜!にし〜〜の…

ライム「ル…ルフィ…!それはやめとこうぜ…!」

 


ルフィ「え〜〜」

 


ヤソップ「ビンクスの酒にしよう!な!そっちのほうがみんなで歌えて楽しいぞ〜」

 


ルフィ「お〜!いいな〜!じゃあそれ歌う!シャンクスにさけを〜とどけにいっくよ〜…

シャンクス「ルフィ…酒を持ってきてくれるのは嬉しいが、歌詞が違うぞ…」

 


ルフィ「そうだっけ?」

 


シャンクス「ほら。俺たちと一緒に歌おう。野朗共!」

 


赤髪海賊団「おう!」

 


シャンクス「いくぞ〜…!せ〜の!

 


赤髪海賊団「ヨホホホ〜ヨッホホホ〜♪」

 


赤髪海賊団「ヨホホホ〜ヨッホホホ〜♪」

 


ベックマン「ビンクスの酒を届けにゆくよ♪」

 


ヤソップ・ルウ「海風気まかせ波まかせ〜♪」

 


ホンゴウ・ライム「潮の向こうで夕陽も騒ぐ♪」

 


パンチ「空にゃ〜輪をかく鳥の唄〜♪」

モンスター「ウッキキキ〜ウッキキキ〜ウッキキキキ〜♪」

 


ルフィ「わぁ〜」キラキラ

 


シャンクス「ルフィ…!一緒にいくぞ…!」

 


ルフィ「おう!」

 


シャンクス・ルフィ「ヨホホホ〜ヨホホホ〜!」

 


シャンクス・ルフィ「ヨホホホ〜!ヨホホホ〜!」

 


シャンクス・ルフィ「ビンクスの酒を届けにゆくよ〜♪」

 


シャンクス・ルフィ「我ら〜海賊海割ってく〜♪」

 


シャンクス・ルフィ「波を枕に〜寝ぐらは船よ〜♪」

 


シャンクス・ルフィ「帆に旗に蹴立てるはドクロ〜♪」

 


シャンクス「いいぞルフィ!」

 


ルフィ「しししし!」

 


ヤソップ「俺たちもだ!」

 


赤髪海賊団「おう!」

 


シャンクス・ルフィ・赤髪海賊団

「嵐がきたぞ〜千里の空に〜♪」

 


シャンクス・ルフィ・赤髪海賊団

「波がおどるよドラムならせ〜♪」

 


シャンクス・ルフィ・赤髪海賊団

「おくびょう風に〜吹かれりゃ最後〜♪」

 


シャンクス・ルフィ・赤髪海賊団

「明日の朝日がないじゃなし〜♪」

 


シャンクス・ルフィ・赤髪海賊団

「ヨホホホ〜ヨッホホホ〜♪」

 


シャンクス・ルフィ・赤髪海賊団

「ヨホホホ〜ヨッホホホ〜♪」

 


シャンクス・ルフィ・赤髪海賊団

「ヨホホホ〜ヨッホホホ〜♪」

 


シャンクス・ルフィ・赤髪海賊団

「ヨホホホ〜ヨッホホホ〜♪」

 


マキノ「ちょ…ちょっと皆さん…!ウタちゃん寝てるんですから…!」

 


ウタ「…ン…」パチ…

 


マキノ「あっ…ウタちゃん起きちゃった…?」

 


ウタ「あれ…私寝ちゃってた…?」コスコス…

 


ウタ「ん?」

 


シャンクス・ルフィ・赤髪海賊団

「ヨホホホ〜ヨッホホホ〜♪」

 


ウタ「ああ!みんな歌ってる!私もー!」ダダッ

 


マキノ「……ふふふ」クスッ…

 


シャンクス・ルフィ・ウタ・赤髪海賊団

「ヨホホホ〜♪ヨッホホホ〜♪」

 


シャンクス・ルフィ・ウタ・赤髪海賊団

「ヨホホホ〜♪ヨッホホホ〜♪」

 


シャンクス・ルフィ・ウタ・赤髪海賊団

「ヨホホホ〜♪ヨッホホホ〜♪」

 


シャンクス・ルフィ・ウタ・赤髪海賊団

「ヨホホホ〜♪ヨッホホホ〜♪」

 


シャンクス・ルフィ・ウタ・赤髪海賊団

「ビンクスの酒を〜届けにゆくよ〜♪」

 


シャンクス・ルフィ・ウタ・赤髪海賊団

「ドンと一丁唄お海の歌〜♪」

 


シャンクス・ルフィ・ウタ・赤髪海賊団

「どうせ誰でも〜いつかはホネよ〜♪」

 


シャンクス・ルフィ・ウタ・赤髪海賊団

「果てなし〜あてなし〜笑い話〜♪」

 


シャンクス・ルフィ・ウタ・赤髪海賊団

「ヨホホホ〜♪ヨッホホホ〜♪」

 


シャンクス・ルフィ・ウタ・赤髪海賊団

「ヨホホホ〜♪ヨッホホホ〜♪」

 


シャンクス・ルフィ・ウタ・赤髪海賊団

「ヨホホホ〜♪ヨッホホホ〜♪」

 


シャンクス・ルフィ・ウタ・赤髪海賊団

「ヨホホホ〜♪ヨッホホホ〜♪」

 


「「「「あははははははははははっ!!!」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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翌日…

 


 


シャンクス「野朗共〜。準備はできたか〜?」

 


ヤソップ「お〜う。いつでも出せるぞ〜」

 


シャンクス「ウタは?」

 


ヤソップ「それが…」

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「ルフィ…?」ガチャ!

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「ルフィ〜!」タッタッタッタッ

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「ルフィ〜!」ガコッ

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「ルフィ!」バサッ

 


シャンクス「ウタ…俺のマントをめくってもルフィはいないぞ」

 


ウタ「どこ行ったのあいつ!いつも出航する前「乗せろ〜!」ってくるのに!」

 


シャンクス「マキノさんは知らねえか?」

 


マキノ「ええ…。どこ行っちゃったのかしら…」

 


ウタ「今日船出すこと忘れて森に行っちゃったんじゃない!?あいつアホだから!」

 


マキノ「そうかもしれないわね…」

 


ウタ「もう出しちゃおうシャンクス!忘れてるルフィが悪い!あとで泣いても知らないから!」

 


シャンクス「まあ…そうだな。出すか。ルフィと挨拶できなくて寂しいだろ」

 


ウタ「ぜ…全然!いくよシャンクス!」スタスタ!

 


シャンクス「ふっ…」

 

 

 

 

 

 

 


レッドフォース号

 


シャンクス「野朗共〜!出航だ〜!」

 


赤髪海賊団「おう!」

 


ザザザザザザッ

 


ウタ(も〜!ルフィったら〜!)プクー

 

 

 

 

 

 

 


船内

 


ルフィ(やった〜!バレないまましゅっこうできたぞ〜!これでおれもかいぞくだ〜!)

 


ルフィは早朝から船内に忍び込んでいた。

 


そして普段なら誰も来ない場所の木箱に隠れていた。

 


ルフィ(しししししし!たのしみだなぁ〜!どんなところに行くんだろ〜!)

 

 

 

 

 

 

 


甲板

 


ウタ「そういえば次はどこに行くの?」

 


シャンクス「それはな………ナイショだ!」

 


ウタ「も〜〜ケチ〜〜!」

 


シャンクス「着いたらわかる。それまでの楽しみだ。いいところだぞ〜」

 


ウタ「そ。…私トイレ」タッタッ

 


シャンクス「…」

 


シャンクス「おいみんな………わかってるな……?」

 


赤髪海賊団「…」

 


シャンクス「あいつの歌は最高だ……必ず世界一の歌い手になり…世界中を幸せにすることができる……」

 


シャンクス「だが俺たちが一緒だとその才能を潰してしまうだろう………そろそろ……」

 


ヤソップ「ああ……わかってるよ…お頭…」

 


シャンクス「エレジアは音楽に長けた島と聞く…………そこに置いていったほうがいいだろう………ウタは歌が好きだからな………」

 


スネイク「つまり……」

 


シャンクス「ああ……これが…………ウタとの最後の航海だ……」

 


赤髪海賊団「……」

 


ウタ「なんのは〜なし〜」ピョコッ

 


シャンクス「うお!?ウタ!」

 


ウタ「なに話してたの〜」

 


シャンクス「お……お前の歌が最高だって話だ!なあみんな!」アセアセ

 


ベックマン「そうだウタ」

 


ライム「そうそう!」ワタワタ

 


ホンゴウ「そうだぞ!」アセアセ

 


ガブ「…!」コクコク!

 


パンチ「おう!」ダラダラ

 


モンスター「ウキ!」アセアセ

 


ウタ「え〜///嬉しい〜!ありがとうみんな〜!」

 


((((…フゥ…))))

 


シャンクス「ウタ!歌ってくれ!」

 


ウタ「いいよ!シャンクス!」

 


ヤソップ「よし!」ドタドタ

 


ヤソップは船内から樽を持ってきた。

 


ヤソップ「ウタ!」

 


ウタ「…ん!……よっ…いしょ」

 


ウタは目の前に置かれた樽に乗る。

 


ウタ「あっ!あれも持ってきて!」

 


ホンゴウ「じゃあ俺が!」タッタッ

 

 

 

 

 

 

 


ホンゴウ「ほら」スッ

 


ウタ「ありがとうホンゴウさん!」

 


ウタは木の指揮棒を持ってきてもらった。

 


ウタ「いくよみんな!」

 


「「「「おう!!」」」」

 


シャンクスたちはみんな肩を組んで、歌に合わせて踊った。

 

 

 

 

 

 

 


その頃、ルフィは…

 


ルフィ「zzz…」

 


寝ていた。

 

 

 

 

 

 

 


数時間後…

 


スネイク「見えてきたぞ、お頭…!」

 


シャンクス「あれが…音楽の島エレジア…」

 


パンチ「良さそうなところだな」

 

 

 

 

 

 

 


エレジアの城

 


「国王!」

 


「どうした?」

 


「海賊船が…」

 


「!」

 

 

 

 

 

 

 


 


シャンクス「ウタ、着いたぞ!エレジアだ!」

 


ウタ「うわ〜!人けっこういるね〜!奥に城も見えるよ!」

 


シャンクス「そう…だな…」

 


ざわざわ…

 


エレジアの国民は海賊がやってきたことに怯えていた。

 


シャンクス(まあ…だろうな)

 


スタスタ…

 


「あっ!国王!」

 


すると白コートを着た人がやってきた。

 


「失礼」

 


シャンクス「あんたは…?」

 


ゴードン「私はこの国を治めているゴードンというものだ」

 


ベックマン「国王か」

 


ゴードン「そうだ。船長は誰かな?」

 


シャンクス「俺だ」

 


ゴードン「そうか…ここに来た目的はなんだろうか?財宝か?それとも…

 


シャンクス「いや」

 


ゴードン「!」

 


シャンクス「実はな…俺の娘をこの島に連れて来たくてな」

 


ゴードン「娘…?」

 


シャンクス「ほら…」スッ…

 


ウタ「こ、こんにちは」

 


ゴードン「こんにちは。名前を教えてもらえるかな?」

 


ウタ「ウタです」

 


ゴードン「ウタちゃんか…いい名前だね」

 


ウタ「…///」

 


シャンクス「実はウタは音楽が好きでな。特に歌うのが得意なんだ。この島は音楽で栄えていると聞いて連れて来た。島を案内してもらえないか?」

 


ゴードン「そうだったのか…承知した。案内しよう」スタスタ

 


シャンクス「おいやったぞ!国王直々だ!」ヒソヒソ

 


ベックマン「そうだな」

 


ウタ「ねえシャンクス…」

 


シャンクス「ん?」

 


ウタ「音楽…?」

 


シャンクス「そうだ。好きだろ?」

 


ウタ「うん」

 

 

 

 

 

 

 


スタスタ

 


シャンクス「あの…ゴードンさんだったか…?」

 


ゴードン「なんだね?」

 


シャンクス「さっきも言ったがウタは歌うのが上手くてな。将来世界一になれると思う」

 


ウタ「…!」

 


ゴードン「ほう…」

 


シャンクス「まずはこいつの歌を聞いてもらえないか?せっかくだから大勢で」

 


ゴードン「……わかった。では会場に」

 


シャンクス「すまねえな」

 


ウタ「たくさんの人の前で歌うの?」

 


シャンクス「ああ。いけるか?」

 


ウタ「…うん。大丈夫」

 


シャンクス「さすがだ」

 

 

 

 

 

 

 


そして数十分後、国民が集まった会場でウタは歌うことになった。

 


ざわざわざわざわ…

 


ウタ(うわ〜。すごい人…こんなにたくさんの人の前で歌うの初めて…ちゃんと歌えるかな…)

 


「ほんとにあの子が歌うの…?」

 


「まだ子どもじゃないか…」

 


「こんなに人を呼ぶ必要あったのかしら…」

 


「こ…国王…」

 


ゴードン「…」

 


パンチ「やっぱそう思うよなぁ」

 


ヤソップ「聞けばわかるだろ」

 


モンスター「ウキ!」

 


シャンクス「…」

 


ウタ(よし…がんばろう…!)

 


キィーン…

 


ウタ「あ…あの…!はじめまして…!ウタです…!よろしくお願いします…!今から歌うので…聴いてください!」

 


「「「「………」」」」

 


ウタ「……フゥ………スゥ……

 


ウタ「どうして〜あの日遊んだ海の〜においは〜♪」

 


「「「「!?!?!?」」」」

 


ウタ「どうして〜すぎる季節に消えて〜しまうの〜♪」

 


「うそ…」

 


ウタ「またおんなじ歌を〜歌うたび〜♪」

 


「なんて…きれいな…」

 


ウタ「あなたを誘うでしょう〜♪」

 


ゴードン「こ…これは…!」

 


ウタ「信じられる? 信じられる?♪」

 


最初こそ緊張していたウタだったが、歌い始めると不思議とそれはなくなりいつも通りに歌うことができた。

 


ウタ「あの星あかりを〜海の広さを♪」

 


ヤソップ「へへっ」

 


ウタ「信じられる? 信じられるかい?♪」

 


モンスター「キィ!」

 


ウタ「朝を待つこの羽に吹く♪」

 


ルウ「…」ニィ!

 


ウタ「追い風のいざなう空を〜〜♪」

 


シャンクス「…フッ」

 


ウタ「……ありがとうございました」ペコッ

 


「「「「ワァァァァァァァ!!!」」」」パチパチパチパチ‼︎‼︎

 


「すごい…!」

 


「癒しの歌声…」

 


「これは…小さな歌姫だ…!」

 


「あの子は将来、世界に羽ばたくぞ!」

 


ウタ「!」パァァァ!

 


シャンクス「…」

 


パンチ「やったな相棒!」ガシッ!

 


モンスター「ウキ!」ガシッ!

 


ゴードン「素晴らしい!君の歌声はまさに世界の宝だ!」

 


ウタ「!」

 


ゴードン「ここには多くの専門家たちや、楽器、楽譜が集まっている!ぜひこのエレジアに留まって欲しい!国を挙げて歓迎する!」

 


ウタ「…」

 


スタスタ…

 


シャンクス「ウタ。どうする?」

 


ウタ「…」

 


ゴードン「学校をまわってもらえないか!?どこを見てもらってもいい!」

 


シャンクス「そうさせてもらおう。行こうか?ウタ」

 


ウタ「う…うん」

 

 

 

 

 

 

 


そしてウタはエレジアを見てまわった。

 


ウタ「…!」キラキラ

 

 

 

 

 

 

 


夜…

 


シャンクス「どうだった。この国は」

 


ウタ「すごかった。たくさんの音楽のものがあって…」

 


シャンクス「フッ…」

 


ウタ「この夜景もきれいだし」ツマサキダチ

 


シャンクス「そうだな」

 


ウタ「うん」

 


シャンクス「…」

 


ウタ「…」

 


シャンクス「それにしてもずいぶん楽しそうだったな。ここで歌っていた時」

 


ウタ「ん?…うん」

 


シャンクス「俺たちの前で歌うより、大勢の人たちに聞いてもらった方が楽しかったりしないのか?」

 


ウタ「そんなことないって」プルプル…

 


シャンクス「なあウタ。この世界に、平和や平等なんてものは存在しない」

 


ウタ「?」

 


シャンクス「…」

 

 

 

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 


「「「「ワァァァァァァァ!!!」」」」パチパチパチパチ‼︎‼︎

 


「すごい…!」

 


「癒しの歌声…」

 


「これは…小さな歌姫だ…!」

 


「あの子は将来、世界に羽ばたくぞ!」

 


ゴードン「素晴らしい!君の歌声はまさに世界の宝だ!」

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 


シャンクス「だけどお前の歌声だけは、世界中のすべての人たちを幸せにすることができる」

 


ウタ「なに言ってるの?」

 


シャンクス「いいんだぞ。ここに残っても。世界一の歌い手になったら迎えに来てやる」

 


ウタ「バカ!私は赤髪海賊団の音楽家だよ!歌の勉強と…シャンクスたちから離れるのは…離れるのは…」ウルッ

 


シャンクス「そうかわかった。そうだよな。明日にはここを発とう」

 


ウタ「…うん」

 


シャンクス(…ウタ…)

 

 

 

 

 

 

 


パーティー会場

 


シャンクス「…」

 


ベックマン「お頭」

 


シャンクス「ベック…」

 


ベックマン「話したのか」

 


シャンクス「ああ……離れるのは嫌だと…」

 


ベックマン「そうか…」

 

 

 

 

 

 

 


「これも歌ってもらえないかしら!?」

 


「これもー!」

 


ウタ「うん!」

 


「明日も歌ってー!」

 


ウタ「あっ…ごめんなさい…私、明日にはもう出発するの…」

 


ゴードン「!」

 


「「「「!!!!」」」」

 


「そうなの!?」

 


ウタ「うん…私は赤髪海賊団の音楽家だから」

 


「そっか…」

 


ゴードン「シャンクス…」

 


シャンクス「すまん…俺たちもここに居させようと思っていたが…ウタがそう決めたんだ…」

 


ゴードン「…そうか」

 


「この素晴らしい歌声を聞くことができるの、今日しかないのか…」

 


「そうだ!だったら他の人たちにも聞かせてあげようよ!それこそ国中に!」

 


「そうだね!そのほうがみんな喜ぶよ!」

 


「そうしよう!」

 


「ウタちゃん!歌ってもらえる?」

 


ウタ「うん!」

 


ウタ「〜〜〜♪」

 

 

 

 

 

 

 


???「…」ニヤ…

 


バン!バンバンバンバン!

 


スーッ……

 


ガチャ…

 

 

 

 

 

 

 


「ありがとう!」フリフリ

 


ウタ「うんん!」フリフリ

 


シャンクス(そろそろ寝かせたほうがいいな…)スタスタ

 


パサッ…

 


ウタ「?」

 


ウタ「…」スッ…

 


ウタ「…スゥ…

 


シャンクス(ん…?…なんだ…?ウタが持ってる楽譜…ずいぶん古びて…

 


〜〜🎶🎵🎶🎵

 


ドン!!!

 


シャンクス「グッ…!」

 


ベックマン「!」

 


バリバリバリバリッ!!!

 


「キャァァァ!」

 


「うぁぁぁぁ!」

 


ルウ「うぅ…!」

 


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!

 


ゴードン「あ!あれは!」

 


🎶🎶🎶ウタ「」🎶🎶🎶

 


シャンクス「ウタぁ!!!」

 


トットムジカ「」 キュイイイイイイイイ…

 


ドン!!!バリバリバリバリ!!

 


「ギャァァァ!!」

 


「ヴァァァァァァ!!!」

 


ズガガガガガガガ!!

 


「キャァァァ!!」

 


「グァァァァァ!!」

 


ゴードン「グゥ…」ガス!

 


ホンゴウ「なんだ…あれ…」

 


ベックマン「…!」

 


ライム「バケモノだ…」

 


ルウ「う…」

 


パンチ「大丈夫か!」

 


ルウ「ああ…お頭…!」

 


ゴードン「クッ…」ポタッ

 


シャンクス「ゴードンさん!あれは…!」

 


ゴードン「トットムジカ…この国に封印されていた魔王だ…」

 


ガブ「魔王…」

 


ゴードン「聞くが…もしやウタは…ウタウタの実の能力者では…」

 


シャンクス「そうだ……まさか…!」

 


ゴードン「ああ…そのまさかだ…魔王はウタウタの実の能力により復活する……そして……このままではこの国は疎か…………ウタも…………」

 


シャンクス「…!!野朗共!!!」

 


赤髪海賊団「おう!!!!」

 

 

 

 

 

 

 


ベックマン「うぉぉぉぁ!」キン!

 


ガブ「」キュイイイイイイ…ドン!

 


ヤソップ「ふん!」ドンドン!

 


ホンゴウ「はぁ!」キン!

 


ルウ「ガードされる…!?」

 


トットムジカ「」 バリバリバリバリバリ!!

 


ドガァァァァァン!!!

 


ボオオオオオオオオオ!!!

 


「キャァァァ!!」

 


「ウワァァァ!!」

 


ゴードン「…!!クゥ…!ウタァ!目を覚ましてくれェ!!取り込まれるなァ!!」ポロポロ

 


モンスター「キーッ!」バッ

 


パンチ「…!」ダッダッダッダッ

 


スネイク「うあああああ!ダァー!」キン!

 


ライム「フッ!!」キン!

 


シャンクス「」バッ

 


🎶🎶🎶ウタ「スー…」🎶🎶🎶

 


トットムジカ「」 …………

 


シャンクス「はああああ!!!」ゴォォォォッ‼︎‼︎

 


ドシュッ!!!!

 


トットムジカ「ギャオオオオオオ!!!!」

 


フッ……

 


ウタ「…」シュウウウウウ…

 


トサッ

 


シャンクス「…」

 


ウタ「スー…スー…」

 


シャンクス「…」スタスタ…

 

 

 

 

 

 

 


パサッ

 


シャンクスは被害のなかった家のベッドにウタを寝かせ、優しく布団をかけた。

 


ウタ「スー…スー…」

 


シャンクス「…ウタ……離れていても………お前は一生………俺の娘だ………」ナデ…

 


ガチャ…パタン……………

 

 

 

 

 

 

 


ホンゴウ「ゴードンさん…手当を…」

 


ゴードン「…」

 


スタスタ…

 


シャンクス「ゴードンさんすまない…」

 


ゴードン「いや……誰のせいでもない…」

 


シャンクス「…」

 


チカ…

 


ゴードン「…ん…?」

 


チカ…チカ…チカ…

 


ゴードン「もう海軍が来たのか…」

 


シャンクス「ウタには黙っていてくれないか…?事実を知らせるのはあまりに酷だ…」

 


ゴードン「ああ。海岸には私のせいだと伝えよう」

 


シャンクス「いいや、俺たちだ」

 


ゴードン「!」

 


シャンクス「赤髪のシャンクスとその一味。赤髪海賊団がやった。ウタにはそう伝えてくれ」

 


ゴードン「…あの子を置いていくつもりか…?」

 


シャンクス「あいつの歌は最高なんだ。海軍に追われる俺たちが、その才能ごと囲っちまうわけにはいかない。あんたの手で、最高の歌い手として育ててくれ」スタスタ…

 


シャンクス「あいつの歌声に罪はない」

 


ゴードン「シャンクス……」

 


ガブ「…」

 


スネイク「…」

 


モンスター「…」

 


パンチ「…」

 


ライム「…」

 


ホンゴウ「…」

 


ルウ「…」

 


ヤソップ「…」

 


ベックマン「…」

 


ザッ!

 


「「「「!?!?!?」」」」

 


ルフィ「はぁ…はぁ…」

 


シャンクス「……!?ルフィ…!?なぜここに…!?」

 

 

 

 

 

 

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 


数十分前…

 


ルフィ「…んぁ…?」パチッ

 


ルフィ「やべ!ねちまってた!」ガゴン!

 


ルフィ「いって〜」

 


ルフィは勢いよく起き上がったために木箱の蓋に頭をぶつけた。

 


ルフィ「しししし!ウタやシャンクスたちおどろかせてやろ!」タッタッタッ

 


ルフィは船内から出た。

 


ボォォォォォォォ…!!

 


ルフィの目の前の島には、燃え盛る炎と瓦礫の山、そして死体が転がっていた………

 


ルフィ「…」

 


トットムジカ「ギャオオオオオオ!!!!」

 


ルフィ「なんだ………あのかいぶつ………きえた………」

 


ルフィ「……!!ウタ…!シャンクス…!みんな…!」タッタッタッ

 


ルフィは島に上陸して走った。

 

 

 

 

 

 

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 


シャンクス「見送りに来ないと思ったら………ずっと船にいたのか………」

 


ルフィ「…」キョロキョロ…

 


ルフィはみんなを確認した。

 


シャンクス……ベックマン……ヤソップ……ルウ……ホンゴウ……ライム……パンチ……モンスター……ガブ……スネイク…………知らないおっさん………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ウタがいない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ルフィ「ウタは…!?シャンクス!ウタは!?」

 


シャンクス「ウタは…」

 


ルフィ「…」

 


ゴードン「無事だよ」

 


ルフィ「!」

 


ゴードン「今は寝ている」

 


ルフィ「そっか…!」

 


シャンクス「ルフィ…ウタはここに置いていくことになった」

 


ルフィ「!?」

 


シャンクス「ここで…この人に育ててもらい、ウタは世界一の歌い手になる」

 


ルフィ「だめだ!」

 


シャンクス「!」

 


ルフィ「ウタはシャンクスが大好きなんだぞ!」

 


シャンクス「でもな…ルフィ…難しいだろうが…俺たちと一緒に居たらウタは…」

 


ルフィ「ウタはそれしってるのか!」

 


シャンクス「……知らない」

 


ルフィ「シャンクスは、どれだけウタがシャンクスのことすきなのかしらねえんだろ!あいつ歌よりもシャンクスのことが好きなんだぞ!!」

 

 

 

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 


シャンクス「いいんだぞ。ここに残っても。世界一の歌い手になったら迎えに来てやる」

 


ウタ「バカ!私は赤髪海賊団の音楽家だよ!歌の勉強と…シャンクスたちから離れるのは…離れるのは…」ウルッ

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 


シャンクス「……………」

 


ルフィ「あんなかいぶつにめちゃくちゃにされた島においていくのか!こわれたものばっかでつまんねえしこわいだろ!」

 


シャンクス「ウタは……怪物のことを知らない…」

 


ルフィ「…じゃあなんて言うんだよ…」

 


シャンクス「俺たちが………赤髪海賊団がやったと………」

 


ルフィ「!!!!」ダッ!

 


シャンクス「ルフィ!どこに行く!」

 


ルフィ「ウタをさがすんだ!」

 


シャンクス「ま…待て…!」

 


ルフィ「いやだ!ウタをつれていくまでおれはフーシャむらにかえらねえ!」

 


シャンクス「いや…それは…!お前はフーシャ村に帰さねえと…!」

 


ルフィ「ウタぁーー!!」タッタッタッ

 


シャンクス「…」

 


ベックマン「お頭…」

 


シャンクス「ベック…」

 


ベックマン「今回ばかりは…あいつの言う通りだ。ウタの才能を潰したくないとしても、他に方法があるはずだ」

 


ゴードン「私も……そう思う……。あの子はこのエレジアに居るよりも、君たちを選んだんだ。海賊であることを選んだ」

 


シャンクス「……………」

 


ダッ…!

 

 

 

 

 

 

 


ルフィ「ウターー!!どこだーー!!」タッタッタッ

 


ガシ!

 


ルフィ「うわ!はなせよシャンクス!おれはウタをさがすんだー!」ポカッポカッ

 


シャンクス「……」

 


ルフィ「はなせーーー!!」ジタバタ

 


シャンクス「わかった。ルフィ。ウタは置いていかねえ」

 


ルフィ「!」

 


シャンクス「ちゃんと連れて帰る。あいつは俺の船の音楽家だ。それでいいか?」

 


ルフィ「シャンクス…!おう!いいぞ!」ニカ!

 


シャンクス「わかったらみんなのところに戻れ。ウタは俺が連れてくる」

 


ルフィ「ぜったいだぞ!」

 


シャンクス「ああ…………だがな…」

 


ゴチン!

 


ルフィ「いってぇー!」

 


シャンクス「勝手に船に乗り込んだのは良くない」

 


ルフィ「うぅ…」ヒリヒリ

 


シャンクス「ほら。戻れ」

 


ルフィ「くっそ〜…」トボトボ…

 


シャンクス(………今回は乗ってたおかげで助かったかもな……)

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

見てくれてありがとうございました😊

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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『もしもルフィがニカの能力を使いこなしたら』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ゴードン「ウタ!私が悪かった!お前の能力を恐れ!人前に出す機会を失っていた!」

 


ゴードン「そして……そして私は……!音楽を愛する者として……!トットムジカの楽譜を捨てることもできなかった!」

 


ゴードン「わ……!私は愚か者だ…!なんだかんだと理由をつけて逃げている卑怯者なんだ…!罰は私1人で……!」ポロポロ…

 


ウソップ「おれの親父はよぉ、いっつもおれをほったらかしだった!」ドォォン!

 


ウソップ「でもあんたは、プリンセス・ウタのそばにずっといてあげたんだろ?」

 


サンジ「国を滅ぼされても、誓いを守って!」ドガ!

 


ウソップ「立派だぜあんた!」

 


ゴードン「…くっ…うぅ…!」

 


ルフィ「ん…」パチッ

 


ルフィ「よし。行ってくる」バサッ

 


チョッパー「ルフィ…」

 


ルフィ「…」

 


ドンドットット

 


ゴードン「ルフィ君!あの子の歌声は、世界中のみんなを幸せにする力を持っているんだ!」

 


ドンドットット………!ドンドットット………!

 


ゴードン「……なのに……これじゃあ……あの子があまりに不憫だ!!」ポロポロ

 


ドンドットット!ドンドットット

 


ゴードン「頼む!!ルフィ君!!ウタを救ってくれェ!!!」

 


ピカッ!!!!!

ゾロ・ジンベエ・サンジ・ロー「!!!」

 


ニカルフィ「当たり前だろ…!!」

 


ドシュン!

 


ギア5を発動させたルフィは魔王に向かって飛ぶ。

 


トットムジカ「グウウ…!」

 


グアアア…!

 


魔王は近づけさせまいと複数の手で攻撃するが、ルフィはそれらを躱していく。

 


バチィィン!!

 


ひとつの手がルフィを捕えそうになったが、ルフィはそれを弾いた。

 


ニカルフィ「…フン!」

 


ビュン!

 


トットムジカ「!」

 


ルフィは魔王の体の中心目掛けて手を伸ばす。

 


ズプ!

 


コビー「手が…」

 


ガシ!

 


その手は魔王の中に入り込み、掴んだ。

 


ギュイイイイイイ…

 


トットムジカ「グアアア…!」

 


ズポン!

 


ウタ「」

 


ゴードン「ウタぁ!!」

 


サンジ「ウタちゃん!」

 


ルフィは魔王から解放したウタをしっかりと抱きしめ、ゴードンとチョッパーのもとに戻った。

 


ニカルフィ「…」

 


ゴードン「ルフィ君…」

 


ウタ「ん…」

 


ゴードン「ウタ!大丈夫か!」

 


ウタ「…私…」

 


ゴードン「今はいいんだ…!」

 


ウタ「……ルフィ…」

 


ニカルフィ「チョッパー。おっさん。ウタを頼む」

 


チョッパー「任せろ!」

 


一方魔王は取り込んでいたウタを解放されてしまったために、小さく弱体化していた。

 


トットムジカ「グアアア…!」

 


ウソップ「やったぞ!あの野郎弱った!」

 


ナミ「これならいけるわ!」

 


ヘルメッポ「だが弱ったところで…攻撃は弾かれるだろ…」

 


ウソップ「たしかに……」

 


バルトロメオ「どうするんだべ!」

 


ロビン「いえ…」

 


ゾロ「ルフィがあいつに向かって手を伸ばしたとき、ガードされなかった」

 


ブルック「そうですね…!」

 


ウソップ「ルフィ!頼む!トットムジカを倒してくれ!」

 


ニカルフィ「ああ…!」

 


ニカルフィ「ゴムゴムの巨人キガント!!」

 


「「「「えぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」」」」

 


ルフィは魔王と同じくらいの大きさに巨大化した。

 


トットムジカ「グウウウウウ…!!」

 


魔王は光線を出そうとするも、ルフィが覇気と怒りを込めた拳を受け、消滅した。

 


トットムジカ「ギャァァァァァァァァァ!!」

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

読んでいただきありがとうございます🤗

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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『もしもウタがけじめをつけたら』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ルフィ「できた〜!」

 


ウタ「え?」

 


ルフィ「ばーん!」

 


ウタ「なにこれ」

 


ルフィ「シャンクスのむぎわらぼうし!」

 


ウタ「帽子〜?」

 


ルフィ「ああ!」

 


ウタ「ヘタ」

 


ルフィ「おれたちの"しんじだい"のマークにしよう!それやるよ。もってろ」

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 


ウタ「…!…ウッ!」ブン!

 


パシッ

 


ルフィ「止まれ。ウタ」

 


ウタ「ハッ…!」

 


ルフィ「こんなのは自由じゃねえ!」

 


ウタ「…」ポロッ

 


ブワ………

 


ルフィ「こんなのは"新時代"じゃねえ!!」

 


ウタ「…」ポロポロ…

 


ルフィ「お前が誰よりもわかってんだろ!!!!」

 


ウタ「ヒグッ……ルフィ……」ポロポロ

 


ブワワワ………

 


ルフィ「!」ゾクッ

 


ブワ!!!

 


ルフィ「ウタぁ!!!」バッ

 


ナミ「ルフィ!」

 


ブルック「ルフィさん!」

 


シーン…

 


ゾロ「…」

 


ドシュ!

 


黒い音符に飲み込まれそうになったウタを、間一髪救ったルフィが飛び出てきた。

 


ブワァァァ!!

 


ルフィ「!」

 


しかし音符は空中にいる2人目掛けて襲う。

 


ルフィ「くっ…!」

 


もう少しで囚われそうになるが…

 


ロー「シャンブルズ!」

 


シャ!

 


ローの助けが入り、飲み込まれなかった。

 


ルフィ「トラ男!ありがとう!」

 


ロー「フン………それよりもどうする…!」

 


トットムジカ「グオオオオオ!!!」

 


ウソップ「ひいい!」

 


ゾロ「へっ…トラ男に邪魔されて相当お怒りだな」

 


トットムジカはもちろん、音符の戦士も襲いかかってくる。

 


ジンベエ「槍波群雨やりなみむらさめ!」ドドドドド!!

 


フランキー「風来砲クードヴァン!」ドォォン!

 


エボシ「カツオノエボシ!」ドカッ!

 


みんなはそれに応戦した。

 


サンジ「…!」タタタタタッ!

 


トットムジカ「」

 


サンジは空中歩行スカイウォークでトットムジカに近づき、渾身の一撃を放つ。

 


サンジ「地獄の思い出ヘルメモリーズ!」

 


ガキン!

 


サンジ「クソ!」

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「うぅ…グスッ……ルフィ…」ギュ…

 


ルフィ「…」サスサス…

 

 

 

 

 

 

 


サンジ「やっぱ、現実世界との同時攻撃じゃなきゃだめなのか!?」

 


ウソップ「どうすんだよ〜!」

 


ゾロ「ずっと攻めてりゃいいだろ」

 


サンジ「それだと体力がもたねえってんだよ!脳筋マリモ!」

 


ゾロ「泣き言言ってんじゃねえよ!弱音マユゲ!」

 


サンジ「んだとぉ〜!」

 


ウソップ「おい、こんな時まで——

 


グア!

 


「「「!!!」」」

 


そのときトットムジカが攻撃してきた。

 


ババッ!

 


ゾロ「フッ…!」カァッ!

 


サンジとウソップは避けたが、ゾロは受けようと両手の刀を武装して構えた。

 


ドガァン!

 


ウソップ「ゾロぉぉ!!」

 


サンジ「ガードされんのも厄介だが、攻撃の威力も半端じゃねえな…」

 


ウソップ「さっきジンベエも吹き飛ばされてたぞ……!あんなのに勝てんのか……!?」

 


ガラッ…!

 


ゾロ「クソ…!」

 

 

 

 

 

 

 


ルフィ「みんな…」

 


ウタ「………グスッ」ゴシッ

 


スクッ…

 


ルフィ「ウタ…?」

 


ウタ「ルフィ…………私も………みんなと戦うよ…!けじめつけなきゃ…!」

 


ルフィ「ウタ………わかった。でも無茶はするな」

 


ウタ「うん…!」

 


ふたりは歩き出した。

 

 

 

 

 

 

 


トットムジカ「グォォォォォ!」

 


ロー「ク…!なんとか同時攻撃を…!」

 


みんなは同じ場所に集まっていた。

 


フランキー「だがどうする!?」

 


グアッ!

 


ロビン「きたわよ!」

 


バルトロメオ「任せてけろ!」ギュ!

 


ブオン!

 


バルトロメオトットムジカの攻撃を防ごうとバリアを張る。

 


バリン!!

 


バルトロメオ「なっ!?」

 


しかしバリアは破られ、手は迫ってきた。

 


ゾロ、ジンベエ、サンジ、フランキー、ブルック、ロー、コビーたちは応戦しようと構える。

 


ウソップ「もうダメだーーー!!」

 


ピタァァァ…!

 


ウソップ「…………ん?」

 


チョッパー「と…止まった…?」

 


ロー「麦わら屋…と…」

 


サンジ「ウタちゃん…!?」

 


みんなの前にはルフィとウタがいた。

 


トットムジカ「グウウ…」

 


ウタはルフィよりもさらに前に出る。

 


ルフィ「…」

 


ルフィは何かあっても瞬時に動けるように気を張り詰めていた。

 


トットムジカ「グオオ!」

 


ウタ「…」

 


ウソップ「プリンセス・ウタ!危ねえよ!」

 


ウタ「……フゥー……スゥ……」

 

 

 

 


『どうして』

 

 

 

 


「「「「!!!!」」」」

 

 

 

 


『あの日遊んだ海のにおいは♫』

 

 

 

 


トットムジカ「グウウ…!」

 

 

 

 


『どうして すぎる季節に消えてしまうの♫』

 

 

 

 


ウタは自身の楽曲のひとつ、「世界のつづき」を歌い始めた。

 

 

 

 


『またおんなじ歌を歌うたび♫』

 

 

 

 


『あなたを誘うでしょう♫』

 

 

 

 


『信じられる? 信じられる?♫』

 

 

 

 


『あの星あかりを 海の広さを♫』

 

 

 

 


『信じられる? 信じられるかい?♫』

 

 

 

 


『朝を待つ この羽に吹く♫』

 

 

 

 


『追い風の いざなう空を♫』

 

 

 

 


現実世界

 

 

 

 


『どうして かわることなく見えた笑顔は♫』

 

 

 

 


スネイク「…」

 

 

 

 


『どうして よせる波に隠れてしまうの♫』

 

 

 

 


シャンクス「ウタ……」

 

 

 

 


『またおんなじ歌を歌うたび♫』

 

 

 

 


『あなたを想うでしょう♫』

 

 

 

 


『信じてみる 信じてみる♫』

 

 

 

 


『この路の果てで 手を振る君を♫』

 

 

 

 


『信じてみる 信じてみるんだ♫』

 

 

 

 


『この歌は 私の歌と♫』

 

 

 

 


『やがて会う 君の呼ぶ声と♫』

 

 

 

 


ウタウタの世界。そして現実世界のウタは悠々と歌う。

 

 

 

 


『信じられる? 信じられる?♫』

 

 

 

 


トットムジカ「……」シーン…

 

 

 

 


サンジ「魔王が…」

 

 

 

 


ゾロ「大人しくなりやがったな」

 

 

 

 


『あの星あかりを 海の広さを♫』

 

 

 

 


『信じてみる 信じられる♫』

 

 

 

 


パッ…パッパッ…

 

 

 

 


ウソップ「おい!周りの兵隊も消えていくぞ!」

 

 

 

 


『夢のつづきで また会いましょう♫』

 

 

 

 


『暁の輝く今日に♫』

 

 

 

 


トットムジカ「グアア…」

 

 

 

 


ウタの歌は光の粒子となり、トットムジカを包み込んだ。

 

 

 

 


『信じられる? 信じられる?♫』

 

 

 

 


『あの星あかりを 海の広さを♫』

 

 

 

 


『信じられる 信じられる♫』

 

 

 

 


『夢のつづきで 共に生きよう♫』

 

 

 

 


『暁の輝く今日に♫』

 

 

 

 


トットムジカ「アアアア……」

 


スーーーッ…………

 


トットムジカはゆっくりと消え去り……同時にウタワールドも消えた……

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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『もしもルフィが観客にかけられた海水を振り払ったら』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ルフィ「ん……?あっ!やっぱりそうだ!」

 


ウタ「ん?」

 


ルフィ「ウタ…お前ウタだろ」

 


ウタ「えっ?」

 


ルフィ「おれだよ!おれ!」

 


ウタ「おれ…?……!……もしかして…ルフィ!?」

 


ルフィ「ひさしぶりだな〜ウタぁ〜!」

 


ウタ「ルフィーー!!」ギュッ!

 


ウソップ「え!?」

「「「「ええええええええええええ!!!」」」」

 


チョッパー「うぇぇぇぇぇぇ!?」

 


サンジ「くぅぅ………(泣)」

 


ナミ「……エ……?」

 


ルフィ&ウタ「あはははははははは!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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ウタ「ルフィ!みんな!楽しんでる?」

 


ウソップ「はひ!!プリンセス・ウタ!!」

 


サンジ「変わった食材もあるしね。天国だよここは」

 


チョッパー「楽しいことだらけだな〜!」

 


ウタ「よかった。ルフィの友達に喜んでもらえて」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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チョッパー「ウタの勝ちだ〜〜!」

 


ウソップ「勝ちだ〜〜!」

 


ルフィ「ずりいぞウタぁ!ウガ…!」

 


ドボン!

 


ウソップ「あ…海はやべえ…」

 


ルフィ「ウゴゲゴゴボゲボゴボゲボ…

 


シャララララ……ザパァン!

 


ルフィ「うぁぁ!」

 


ドサッ

 


ウタ「そっか。ルフィも悪魔の実食べたんだものね。ごめんごめん」

 


ルフィ「今のは反則だ…!もう一回!」

 


ウタ「出た!負け惜しみィ!」ワキワキ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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ウタ「ねえルフィ。海賊やめなよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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『逆光よ♫』

 


『na-na-na,na-na-na-na-na♫』

 


『Na-na-na,na-na-na-na-na♫』

 


『Na-na-na,na-na-na-na-na,na-na-na-na-na-na♫』

 


ウタ「…」

 


ルフィ「お前何やってんだ!離せ〜!」

 


ウタ「……だめだよ……ルフィが海賊王になるのは……」

 


ルフィ「んぐ〜…!」グググ…

 


ウタ「みんなはさ!海賊をどう思う?」

 


「俺の町は海賊に焼かれた!」

 


「私の夫は海賊に殺された!」

 


かあちゃんを返せ!」

 


「「「海賊いらない!!海賊追い出せ!!海賊いらない!!海賊追い出せ!!——

 


ウソップ「プリンセス・ウター!ルフィはそんなことしねえ!」

 


ウタ「知ってるよ…そんなこと…」ボソッ…

 


フッ…

 


ルフィ「ウター!おれの仲間を——

 


バシャ!

 


ルフィ「うあ…!」

 


「ウタちゃんに近づくな!海賊が!」

 


「海水で力が入らない能力者なんて怖くないぞ…!」

 


ブルルルルル!

 


「あっ…!」

 


ルフィはかけられた海水を振り払った。

 


ルフィ「ウタ。おれの仲間を離してくれ」

 


ウタ「じゃあ離すから、海賊やめて」

 


ルフィ「やめねえ」

 


ウタ「くっ…!」

 


ルフィ「…なあウタ。お前、自分は赤髪海賊団の音楽家って言ってたじゃねえか」

 


ウタ「…」

 


「うそ…」

 


「海賊…?」

 


ルフィ「なんで海賊がだめなんだよ?昔どっちが立派な海賊になれるかの勝負してただろ?」

 


「どういうことだ…?」

 


ウタはルフィに近づく。

 


ウタ「もう1人になるのは嫌なの!だから海賊やめて一緒にいて!」

 


ルフィ「じゃあなんで船降りたんだ」

 


ウタ「降りたんじゃないよ………置いてかれたの」

 


ルフィ「シャンクスたちがウタを置いていったってことか…?」

 


ウタ「そうだよ」

 


ルフィ「そんなはず——

 


ウタ「そんなことはどうでもいい!ルフィも私を1人にする気なんだ!」

 


ルフィ「……海賊はやめられねえ。お前との、12年前の誓いを果たす為に…」

 


ウタ「え…?」

 


「ウタちゃんとの…?」

 


ルフィ「だからお前がおれと一緒に来い」

 


「ダメだよ…!ウタちゃん…!」

 


ウタ「………」

 


ルフィ「やめたくてやめたんじゃねえんだろ?だったらもう一度海賊になれ。おれと一緒にいろんなところ行って、そして"新時代"を作ろう」

 


ウタ「!」

 


「海賊にならないで…!」

 


ウタ「……そう言って、ルフィも……いつか私を1人にするんだよ……」

 


ルフィ「しねえ。絶対に」

 


ウタ「ほんと…?」

 


「だめ!」

 


ルフィ「ああ。おれが嘘つけねえの知ってるだろ?ずっと一緒にいてやる」

 


ウタ「…!」

 


ルフィ「…」

 


ウタ「言葉だけだったらなんとでも言えるわよ………行動で示して………」

 


ルフィ「…?」

 


ウタ「……」

 


ウタは目を閉じてじっとした。

 


ルフィ「………」スッ…

 


チュッ……

 


「「「「「「「「「「えええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」」」」」

 

 

 

 


おしまい♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 


世界の歌姫ウタとキスをした船長に呆然とする麦わらの一味。

 


ウソップ「アガ……………ンガ……………………」ガグガク

 


チョッパー「んええええええええええ!」

 


ブルック「ウワァオ………………………♡」

 


ポタポタ

 


ブルック「?」

 


サンジ「うぅうぅぅううぅうう…………!!」ボタボタ…

 


ロビン「サンジの涙と鼻水が足に…」

 


ゾロ「汚ね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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『もしもルフィとウタが話し合ったら』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「ねえルフィ…海賊やめなよ」

 


麦わらの一味「!?」

 


ウタ「ここで一緒に、楽しく暮らそう?」

 


ウタ「友達のみんなも、私のファンなんでしょ?一緒にいたほうが楽しいよね?」

 


ルフィ「……」タッ…

 


ウタ「ちょっと!聞いてんのルフィ!?」

 


ルフィ「はは…!」ニカッ

 


ルフィ「ウタ!久しぶりに会えて嬉しかった!肉も食ったし、おれサニー号に帰って寝るよ!」

 


ウタ「はあ!?」

 


ルフィ「お前もやりたいことやってるみたいだし、よかった!じゃあなー!」

 


ウタ「あっ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ウタ「シャンクス!!置いてかないでぇぇ!!」

 


赤髪海賊団「ははははははははっ」

 


ウタ「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ウタ(寂しい…………寂しいよ…………)ポロポロ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ルフィ「………」スタ…スタ…

 


ポロッ…

 


ウタ「マッテ……………」

 


ルフィ「!!」ピクッ!

 


ウタ「ルフィ…………オイテカナイデ…………」

 


クルッ

 


タッタッタッ…ギュッ…!

 


ウタ「!」

 


ルフィ「……」

 


ウタ「ルフィ…!」

 


ウタ「」ギュゥ…

 


麦わらの一味「………」

 


ふたりはしばらくそのままでいた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルフィ「………」

 


ウタ「………」

 


ルフィ「ウタ…………おれな………昔、海賊のことよく思ってなかったんだ」

 


麦わらの一味「!?」

 


ルフィ「おれのじいちゃんは海軍だって言ったよな…?」

 


ウタ「うん……」

 


ルフィ「海賊ってのは酷い奴らなんだって………じいちゃんだけじゃねえ……村のみんなも言ってた」

 


ルフィ「だから赤髪海賊団が村にやってきたとき…村に酷いことされるんじゃねえかって思ったんだ…」

 


ルフィ「だけどよ……そんなことはなかった………マキノのとこで…メシ食って騒いでただけだった…」

 


ルフィ「海賊はな……いろんな場所に行って冒険するんだって……自由なんだって教えてくれた……シャンクスや赤髪海賊団のみんな………そしてお前に………」

 


ウタ「……」

 


ルフィ「ウタはおれが初めて見た海賊だ。そんで海賊は…赤髪海賊団はいいんだって…楽しいんだって…凄いんだって…いつも自慢してた…」

 


ルフィ「じいちゃんにずっと海軍になれって言われてたんだけどよ……海軍はなんか……自由じゃねえって思ったんだ」

 


ルフィ「じいちゃんは自由そうにしてたけどよ……何かに縛られてると思った……何かは分からねえけど……」

 


ルフィ「おれは自分のやりてえようにしたいからよ……ずっと海軍になるのを拒んでた……」

 


ルフィ「何にも縛られず…島を出て…いつかすげえことするんだってな」

 


ルフィ「そんなときに赤髪海賊団が来て………ウタに出会った」

 


ウタ「!」

 


ルフィ「ウタはすげえ夢を持ってた……自分の歌で世界中を幸せにして……"新しい時代"を作るって夢を」

 


ルフィ「おれはウタの夢を聞いて…おれもすげえこと………"新時代"を作るって決めたんだ」

 


ルフィ「ウタのおかげで…この世で本当に自由なものを知れたし……夢を持つことが出来た」

 


ルフィ「そして海賊になって…ゾロと出会い…」

 


ゾロ「…」

 


ルフィ「ナミと出会い…」

 


ナミ「…」

 


ルフィ「ウソップとも出会い…」

 


ウソップ「…」

 


ルフィ「サンジと…」

 


サンジ「…」

 


ルフィ「チョッパーと…」

 


チョッパー「…」

 


ルフィ「ロビンと…」

 


ロビン「…」

 


ルフィ「フランキーと…」

 


フランキー「…」

 


ルフィ「ブルックと…」

 


ブルック「…」

 


ルフィ「ジンベエと出会って……仲間になった」

 


ジンベエ「…」

 


ルフィ「いろんな場所に行って、いろんな奴らに会うことができた……」

 


ルフィ「そして今日……ウタと再会できた…!」

 


ウタ「!」

 


ルフィ「おれが海賊にならなかったら会うことはできなかったと思う」

 


ウタ「……」

 


ルフィ「んでよ、ウタ」

 


ルフィ「昔……"新時代"を作ろうって誓いあったの覚えてるか?」

 


ウタ「うん……」

 


ルフィ「あのときまだおれの"新時代"決まってなかっただろ?」

 


ウタ「うん……」

 


ルフィ「決まったんだ」

 


ウタ「えっ…!」

 


ルフィ「でもどうすれば作れるのかわからなかった……」

 


ウタ「……」

 


ルフィ「でよ……シャンクスが言ったんだ」

 


ウタ「?」

 


ルフィ「今は大海賊時代だろ?」

 


ウタ「うん」

 


ルフィ「この大海賊時代を作ったのは……ゴールド・ロジャーって言う"海賊王"だって」

 


ルフィ「今の大海賊時代を作ったのが"海賊王"なら…その大海賊時代を終わらせて……"新しい時代"……"新時代"を作ることが出来るのは"海賊王"だ」

 


ルフィ「おれバカでよ……しかもガキだったから、作る方法がそれしか思いつかなかったんだ」

 


ルフィ「おれは"新時代"を作るために"海賊王"になる。"海賊王"になるには

"ひとつなぎの大秘宝 ワンピース"を見つけなきゃならねえ」

 


ルフィ「でも海賊じゃねえ奴が見つけてもそれはただの凄い奴だ。"海賊王"になるには海賊が見つけねえと」

 


ルフィ「……だからおれは海賊を止めることはできねえ…………"新時代" を作るために……!お前との誓いを果たすために……!!」

 


ウタ「…!」

 


麦わらの一味「……」

 


一味のみんなは、こんなにも自分のことを話すルフィに驚いていた。

 


何よりも……ルフィの夢には明確な意味があったことに。

 


目の前にいる女性こそが……ルフィの根幹を成していることに。

 


ルフィ「……ウタ……話してくれねえか……なんでシャンクスの船を降りたのか……なんで海賊をやめたのか……」

 


ウタ「……………」

 


ルフィ「……」

 


ルフィ「シャンクスと一緒に世界を回って、たくさんの曲を作って、最高のステージとあたしの歌で世界を幸せにする」

 


ウタ「!!」

 


ルフィ「それがお前の"新時代"……シャンクスと一緒じゃねえとそれは叶わねえだろ……?」

 


ウタ「………」

 


ルフィ「頼む……」

 


ウタ「………」

 


ルフィ「………」

 


ウタ「……………む……」

 


ルフィ「!」

 


ウタ「昔…………12年前………ルフィと別れて………航海して……来た島がここだったの………」

 


ルフィ「うん」

 


ウタ「それで…………あの…………夜にね………………ある歌を歌っちゃって………………」

 


ルフィ「?」

 


ウタ「………それはこの島の………歌っちゃいけない歌でね………歌うと魔王が出てくるの……」

 


ルフィ「…!」

 


ウタ「それで………私が歌ってしまって………この島の人たちが………エレジアが滅んだの……」

 


ルフィ「!!」

 


ウタ「シャンクスたちは………私の代わりに罪を被って……………」

 


ルフィ「そうだったのか………」

 


ウタ「…………」

 


ルフィ「じゃあ、シャンクスが言ってたウタは歌手になるために船を降りたってのは違うんだな…?」

 


ウタ「うん……私は船を降りたくなかった……」

 


ルフィ「………」

 


ウタ「いくら私のためだからって………私は離れたくなかった………」

 


ウタ「ずっと………寂しかった………」

 


ウタ「ルフィも……帰ろうと………」

 


ルフィ「ごめんな……」

 


ウタ「……」

 


ルフィ「せっかく会えたのに、喧嘩したくなくてよ………海賊もよく思ってなさそうだったから………海賊のおれはいないほうがいいと思った……」

 


ウタ「……」

 


ルフィ「でもそのせいで傷つけちまった……ひとりが辛いのはおれもよく知ってるのに………ごめん」

 


ウタ「…うん」

 


ルフィ「……ウタ…本当はどうしたい…?海賊が嫌いになったわけじゃねえんだろ?いろんなとこ冒険して、自由で楽しい………歌を歌う海賊が」

 


ウタ「……………うん」

 


ルフィ「…赤髪海賊団に戻るか?」

 


ウタ「え?」

 


ルフィ「シャンクスたちと一緒に居たいだろ?」

 


ウタ「………でも……どうやって……」

 


ルフィ「おれの船に乗れ」

 


ウタ「!!」

 


ルフィ「シャンクスと約束してんだ。立派な海賊になって、この帽子を返しに行くって」パサッ

 


ウタ「…」

 


ルフィ「おれはシャンクスに会いに行く。お前も来れば、会うことが出来る」

 


ウタ「…!」

 


ルフィ「おれと一緒に会いに行こう。ウタ」スッ

 


ルフィは手を差し伸べた。

 


ウタ「………うん……!」スッ

 


ギュッ

 


ルフィ「しししししし!」ニカッ

 


ウタ「ふふふっ」ニコッ

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_________________________________________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『もしもウタが助かっていたとしたら』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ザザァァァ……

 


ウタ「…ファンのみんな………大丈夫かな……」

 


シャンクス「大丈夫だ…人間はそんなにやわじゃない……それに………」

 


ルフィ「スー……」

 


シャンクス「"新時代"は目の前だ…!」

 


ウタ「……!」

 


ウタ「……………」

 


ウタ「…この風は………」

 


ウタ「…どこから……来たのと………」

 


ウタ「…問い…かけても空は何も……言わない……」

 


ウタ「………この歌は………どこへ辿り着くの……」

 


ウタ「見つけたいよ自分だけの…答えを……」

 


ウタ「……」

 


ウタ「……まだ…知らない海の果てへと………」

 


シャンクス「……」スクッ…

 


ウタ「漕ぎ出そう………」

 


赤髪海賊団「………」

 


シャンクスはウタを抱き抱え、赤髪海賊団は船へと歩き出した。

 


ウタはシャンクスの腕の中で歌い続けていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウタ「……ただひとつの…夢……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロックスター「………」

 


ガブ「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウタ「決して譲れ……ない……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スネイク「………」

 


パンチ「………」

 


モンスター「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブルーノ「」ムクッ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロー「」スッ…

 


ベポ「」ムクッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウタ「心に帆を上げて……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ライム「………」

 


ホンゴウ「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロミィ「」パチッ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウタ「願いのまま……進め………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルウ「………」

 


ヤソップ「………」

 


ベックマン「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウタ「いつだってあなたへ……………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

歌が途切れる。

 


シャンクス「………」ギュッ…

 


ザッ…!

 


赤髪海賊団「!」

 


シャンクス「…お前は……ルフィと同じ…」

 


ロー「…そいつは助かるのか?」

 


シャンクス「………」

 


ロー「……」

 


シャンクス「…ウタ自身が薬を飲むのを拒否してな……瓶を割った」

 


ロー「瓶はそのひとつだけなのか?」

 


シャンクス「いいや…船に予備はあるが……」

 


ロー「その様子だと船まで持たないな」

 


シャンクス「…………」

 


ロー「俺が応急処置をしよう」

 


シャンクス「!」

赤髪海賊団「!」

 


ロー「俺は医者だ」

 


シャンクス「………ウタは死にたがってる…」

 


ロー「じゃあそのまま死んでいいと思ってるわけか」

 


シャンクス「…俺は昔…ウタの意思を尊重しなかった………だから……」

 


ロー「だったら歌姫屋を救おうとする俺を止めてみるんだな」

 


シャンクス「!」

 


シャンクス「…なぜそこまでする……」

 


ロー「さっきも言ったが俺は医者だ。人が死ぬのは好きじゃねえ。それに……」

 

 

 

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 


ベポ「このままじゃウタちゃんが死んじまうよ!頼むよギャプテン!治してぐれ〜!」ワァァァァン!

 

 

 

 


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ロー「どうする?止めるか?」

 


シャンクス「………ッ」

 


シャンクス「……」チラッ

 


ウタ「」

 


シャンクス「…………」

 


シャンクス(ウタ……!すまん…!)

 


シャンクス「頼む!ウタを…!俺たちの娘を助けてくれ!!」

 


ロー「承知した」

 


シャンクス「ホンゴウ!」

 


ホンゴウ「ああ!」バッ!

 


ロー「…ROOMルーム!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


_________________________________________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「……ン…」パチッ…

 


シャンクス「ウタ…!」

 


ウタ「シャンクス……私………」

 


シャンクス「トラファルガー・ローが治したんだ」

 


ウタ「………」

 


シャンクス「お前はけじめをつけようとしていたのに…止めることができなかった…」

 


シャンクス「生きてほしかったから…」

 


ウタ「…!」

 


シャンクス「すまない…お前の覚悟の邪魔をして…」

 


ウタ「…………」

 


ウタ「いいよ……」

 


シャンクス「!」

 


ウタ「私も……心残りがなかったわけじゃないから……」

 


ウタ「シャンクスたちに言いたかったこともたくさんあるし……迷惑かけたみんなにも謝らなきゃいけないし……………ルフィの作る………"新時代"も見たかったから……」

 


シャンクス「ああ……ありがとうウタ……2回も俺のわがままに付き合ってくれて……」

 


ウタ「…うん……」

 


ウタ「そういえばルフィは…?私酷いことしちゃったから…まずルフィに謝らないと……」

 


シャンクス「随分前に、ルフィも俺たちもエレジアを出ている」

 


ウタ「……そっか…」

 


シャンクス「そして…ルフィはお前が死んだと思っているだろう…」

 


ウタ「………」

 


シャンクス「俺たちが…ルフィにそう思い込ませた…」

 


ウタ「…!?……どういうこと…!?」

 


シャンクス「ルフィとお前は新時代を誓い合った」

 


ウタ「…うん」

 


シャンクス「しかしウタはそれを作れず…死んだ…」

 


シャンクス「そう思わせることで…ルフィはより決意を強くするだろう」

 


シャンクス「自分の夢と、それを誓い合った亡き幼馴染が抱いていた夢を背負って」

 


ウタ「…!」

 


シャンクス「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数日前……

 


エレジア

 


ゾロ「……」パチッ

 


ゾロ「…ここは…」

 


ジンベエ「……」ムクッ…

 


フランキー「……ンァ」パチッ

 


ゾロ「お前らも起きたか」

 


フランキー「ゾロ…!」

 


ジンベエ「…どうやら現実に戻れたようじゃのう」

 


ゾロ「ああ……他の奴らはまだ起きそうにないな」

 


タッ…

 


ゾロ「!」

ジンベエ「!」

フランキー「!」

 


ゾロ「あんたは…」

 


シャンクス「頼みがある」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サニー号

 


フランキー「アウ!仲間を船まで運んでくれてありがとよ!」

 


シャンクス「大したことはない」

 


ゾロ「ウタは生きてるんだな?」

 


シャンクス「そうだ。しかしルフィには内緒にしておいてくれ」

 


ジンベエ「……」

 


ゾロ「…まあ…いいだろう。あんたのことはルフィから散々聞かされたからな…」

 


シャンクス「ルフィはもうじき目を覚ますだろう。だが、今俺とルフィは会うべきではない。すまんが船を出してくれ」

 


ゾロ「ああ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レッドフォース号

 


ライム「しかしあいつのことだからまだ生きてるかもしれないって思うんじゃねえか?」

 


シャンクス「…そうだな」

 


ルウ「俺たちが棺でも囲んでるとこ見たら流石のルフィでもわかるだろ」

 


ホンゴウ「そんな縁起の悪いもん船にはねえよ!」

 


ヤソップ「手頃な箱に布でも被せときゃいいんじゃねえか?」

 


シャンクス「…そうしよう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分後…

 


ヤソップ「…これでいいか」

 


シャンクス「…!」キィーン!!

 


シャンクス「ルフィが起きるぞ…!」

 


赤髪海賊団「!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サニー号

 


フランキー「ルフィの許可なしに船を出したのなんて初めてじゃねえか?」

 


ゾロ「あれがルフィの憧れの男か…」

 


ジンベエ「たしかルフィは赤髪に憧れて海賊なったんじゃったか…?」

 


ゾロ「そうらしい…」グイッ…

 


フランキー「なんで酒飲んでんだよ」

 


ゾロ「いいだろ別に」

 


ルフィ「…ン…」パチッ

 


ルフィ「!」ガバッ!

 


ゾロ「!」

ジンベエ「!」

フランキー「!」

 


ゾロ「よく寝てたな」

 


ルフィ「…ウタは?…シャンクスも」

 


ゾロ「おう」スッ

 


ルフィ「……」スクッ

 


ルフィ「…………」ザッ…ザッ…

 


ルフィ「………………」

 


ルフィは棺を囲む赤髪海賊団を見た。

 


ルフィ「……………」

 


シャンクス「……………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


現在

 


シャンクス「というわけだ」

 


ウタ「………」

 


シャンクス「勝手にウタを死んだことにしてすまない」

 


ウタ「…ほんと昔から変わってないね。ひとりで勝手にいろいろ決めちゃって」

 


シャンクス「すまん……」

 


ウタ「さすが海賊」

 


シャンクス「!」

 


シャンクス「……だからルフィと会うのは、ルフィが"新時代"を作り、俺に帽子を返しに来たときだ」

 


ウタ「…うん…わかった」

 


ウタ「だけどシャンクスも謝りなよ。騙したこと」

 


シャンクス「ああ」

 


ウタ「それに聞いたよ!ライブの時ルフィから!あたしがいなくなったの歌手になるためって嘘ついたんでしょ!」

 


シャンクス「す…すまん……」

 


ウタ「シャンクスがあたしのこと置き去りにしたんじゃん!」

 


シャンクス「そ…それはウタのために……」

 


ウタ「はあ!?あたしのため!?滅んだ国にさっき知り合った人と2人で置き去りにするのがあたしのため!?」

 


シャンクス「す…すみません…」

 


ウタ「まっったく!!それに……

 


シャンクス(……ウタ……元気になってよかった……)

 


ウタ「ちょっとシャンクス!!聞いてんの!?」グニィーー

 


シャンクス「いでででで!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


_________________________________________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ベックマン「ウタ。もういいのか?」

 


ウタ「うん!元気だよ!」

 


ヤソップ「さすがだなぁ」

 


ウタ「えへへ!毎朝ストレッチしてるからね!」

 


ライム「それ関係あんのか?」

 


ウタ「あ・る!」プンスカ

 


ぎゃははははは!

 


ウタ「じゃあ赤髪海賊団に戻れた記念に、歌を歌うね!」

 


ヤソップ「いよ!」

 


パンチ「待ってました!」

 


モンスター「キー!」

 


ウタ「聞いてください!みんなとの思い出の歌…『風のゆくえ』」

 


イェーーイ!!!

 


ピュー!ピュー!

 


ウタ「ふふふ…!……スゥ…… この風は どこからきたのと」

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「問いかけても 空は何も言わない」

 

 

 

 

 

 

 


ロックスター「うわ…!」

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「この歌は どこへ辿り着くの」

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「見つけたいよ 自分だけの答えを」

 

 

 

 

 

 

 


ヤソップ「へへっ」

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「まだ知らない海の果てへと 漕ぎ出そう」

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「ただひとつの夢 決して譲れない」

 

 

 

 

 

 

 


ベックマン「…フッ…」

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「心に帆を揚げて 願いのまま進め」

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「いつだって あなたへ 届くように 歌うわ」

 

 

 

 

 

 

 


モンスター「ウキ!」

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「大海原を駆ける 新しい風になれ」

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「それぞれに 幸せを目指し」

 

 

 

 

 

 

 


スネイク「ははっ!」

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「傷ついても それでも 手を伸ばすよ」

 

 

 

 

 

 

 


ホンゴウ「……」

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「悲しみも強さに変わるなら」

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「荒れ狂う嵐も越えていけるはず」

 

 

 

 

 

 

 


ガブ「♪」

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「信じるその旅の果てで また 会いたい」

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「目覚めたまま見る夢 決して醒めはしない」

 

 

 

 

 

 

 


ライム「いいぞ〜!」

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「水平線の彼方 その影に手を振るよ」

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「いつまでも あなたへ 届くように 歌うわ」

 

 

 

 

 

 

 


ルウ「♪」モグモグ

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「大きく広げた帆が 纏う 青い風になれ」

 

 

 

 

 

 

 


パンチ「ヒュー!」

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「ただひとつの夢 誰も奪えない」

 

 

 

 

 

 

 


ポーラータンク号

 


ペンギン「歌姫ウタのアルバムだー!」

 


シャチ「イェーーイ!」

 


ベポ「最高だ〜!」

 


ペンギン「いいよな〜。お前と船長ライブに行ったんだもんな〜」

 


シャチ「にしてもなんでまだライブ衣装なんだよ。マイクまで持って」

 


ベポ「ウタちゃんへの愛さ!」

 


ロー「フッ…」

 


シャチ「船長もそんな端っこで海ばっか見てないで、こっちで一緒に聴きましょうよ!」

 


ロー「…そうだな」スタスタ

 


ベポ「船長」

 


ロー「ん?」

 


ベポ「ウタちゃん助けてくれてありがとう」

 


ロー「ああ」

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「私が消え去っても 歌は響き続ける」

 

 

 

 

 

 

 


シャンクス「……」

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「どこまでも あなたへ 届くように 歌うわ」

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「大海原を駆ける 新しい風になれ ooh」

 


ワァァァァァァァ!!

 


ルウ「さすがだなー!」

 


ライム「昔より上手くなってんな!」

 


スネイク「世界の歌姫と呼ばれるだけはある!」

 


ウタ「えへへ…!ありがとうみんな!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


_________________________________________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ザァァァァァァ…

 


サニー号

 


フランキー「あれでよかったのか…?」

 


ゾロ「シャンクスは信用してもいい男だ……たぶんな…」

 


ジンベエ「……」

 

 

 

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 


エース「心残りは……一つある…」

 


エース「お前の……"夢の果て"を見れねェ事だ……」

 


エース「…だけどお前なら必ずやれる……!!!」

 


エース「俺の弟だ……!!!」

 

 

 

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 


ジンベエ「大丈夫じゃろう……ルフィなら」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

船首

 


ルフィ「………」スッ

 


ルフィ「おーいサニー!サニー?」

 


ルフィ「…………」

 

 

 

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 


ウタ「——」

 

 

 

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 


ルフィ「…………」スクッ

 


ルフィ「"海賊王"に!!!おれはなる!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レッドフォース号甲板

 


ウタ「…………」

 

 

 

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 


ウタ「ルフィは?今何やってんの?」

 


ルフィ「決まってんだろ海賊だ」

 


ルフィ「"海賊王"になるんだおれ!」

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「何でそんなに"海賊王"になりたいの?」

 


ルフィ「"新時代"を作る為だ」

 

 

 

 

 

 

 


ウタ「作ろう!"新時代"!!」

 


ルフィ「おう!!」

 


ガッ!

 

 

 

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 


ウタ「……………」

 


ウタ「ルフィ……待ってるからね………あんたの"新時代"…!!」

 

 

 

 


END

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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『もしもゴードンがルフィに昔何があったかを話したら』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ウソップ「誰だあのおっさん」

 


バルトロメオ「ウタ様の育ての親、ゴードンさんだべ」

 


ウソップ「え!?」

 


サンジ「ウタちゃんの!?」

 


ゾロ「おい。1人いるってのは誰のことだ」

 


ゴードン「シャンクス」

 


一同「!?」

 


ルフィ「シャンクス!?」

 


ゴードン「シャンクスが来れば…現実世界のウタを止めてくれるはずだ」

 


ルフィ「おっさん。シャンクスとウタに、やっぱ何かあったのか?」

 


ゴードン「それは……」

 


ルフィ「おっさん!!」

 


ゴードン「………」

 


ルフィ「………」

 


ゴードン「…………昔…」

 


ルフィ「!」

 


ゴードンは話し始めた。

 


昔、エレジアを滅ぼしたのは赤髪海賊団ではなく、トットムジカだと。

 


そのトットムジカは、ウタが知らずに封印を解いてしまったこと。

 


赤髪海賊団は、シャンクスは、ウタを守るために、自分達がエレジアを滅ぼしたことにし、才能を潰さないよう離れたこと。

 


自分はシャンクスと、犠牲になったエレジアの国民に、「必ずウタを世界中を幸せにする最高の歌い手に育て上げる」と誓ったこと。

 


音楽を愛するものとして、トットムジカの楽譜を捨てることができずにいたこと。

 


ウタがそれを見つけ、最後の手段として持っていること。

 


ゴードンは包み隠さずに全てを話した。

 


ウソップ「…………!」

 


ロビン「そんなことが……」

 


ゴードン「このままじゃウタが……」

 


ルフィ「…………」

 


ザッ…!

 


一同「!!」

 


ルフィ「………」ザッ…!ザッ…!

 


ルフィは黙ったまま森の方へ歩く。

 


ブン…!

 


バルトロメオが、先ほどと同じように能力でバリアボールをつくり、ルフィを閉じ込めた。

 


バルトロメオ「行っちゃダメだべルフィ先輩!まだ——

 


ルフィ「どけ」ギロッ

 


バルトロメオ「…ッ!」ビリビリ‼︎

 


フッ…

 


バルトロメオはルフィのただならぬ気迫に押され、思わずバリアを解除した。

 


ザッ…ザッ…ザッ…

 


ルフィはそのまま歩いて行った。

 


バルトロメオ「………」

 


サンジ「ウタちゃんにそんな辛い過去があったなんて…」

 


ウソップ「トットムジカのこともそうだが……」

 


ゾロ「ああ……あいつ…ドレスローザでのことを思い出してるかもな…」

 


チョッパー「?」

 


ドレスローザ軍軍隊長キュロスは、前科があり、王族と結ばれていい身分ではないと自分を卑下していた。

 


そして自分といては、娘のレベッカが幸せになれないと考え、娘の幸せのために離れようとしていた。

 


ブルック「そんなことが…」

 


ウソップ「ああ……まあルフィのおかげでキュロスとレベッカは一緒に暮らせるようになったんだが……」

 


ゾロ「ルフィは、キュロスが自分から離れようとしていたとき、納得してなかったからな」

 


ゴードン「………」

 


オーブン「過去がどうであれ、このままじゃ俺たちはこの世界から出られねえぞ」

 


チョッパー「本当に魔王を倒すしか方法はないのか!?」

 


コビー「……あるには…あります」

 


一同「!!」

 


コビー「ウタはネズキノコを食べて眠れないようになっているので、それを解毒できれば、ウタが眠り、能力も解除されます」

 


ナミ「じゃあ解毒すれば…!」

 


コビー「しかしそれは現実世界のウタの話。この世界にいる僕たちではどうすることもできません」

 


一同「………」

 


サンジ「しかも」

 


一同「!」

 


サンジ「ネズキノコを食べたものは、凶暴化し、感情のコントロールもできなくなる。そもそも薬を飲ませるのは至難の業だ」

 


一同「………」

 


バルトロメオ「やっぱりルフィ先輩行かせちゃダメだったべよ〜!」

 


ウソップ「止めたって無駄だ、うちの船長は」

 


サンジ「どっちみち時間がねえしな。魔王を倒すにしろ、解毒するにしろ、急いだほうがいい」

 


コビー「でも…魔王を倒すとしたら…どうやって…」

 


ゾロ「同時攻撃が必要ってんなら、ひたすら攻め続ければいい。現実世界で攻撃が始まり、こっちとタイミングが合うまでな」

 


バルトロメオ「ビビってたおら情けねェ〜!麦わらの一味の皆さんがいれば、負ける気がしねェべ!」

 


ジンベエ「やるしかないのぉ!」

 


ナミ「うん!」

 


ゾロ「おし、行くぞお前ら!」

 


ゾロ達はルフィの後を追った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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しばらく歩くと、元ライブ会場があった場所が見えてきた。

 


一同「!!!」

 


ゾロ「……フッ」

 


その中央には、並んで座っているルフィとウタが見えた。

 


ブルック「ルフィさん…!」

 


サンジ「ルフィのやつ…!ウタちゃんを説得できたみたいだな…!」

 


ウソップ「ルフィ…!」

 


一同はふたりの元へ向かった。

 


ウタ「あ……」

 


ルフィ「おお!お前ら!」

 


チョッパー「ルフィ〜!」

 


サンジ「ウタちゃ〜ん♡」

 


ロビン「ふたりとも仲直りできたみたいね」ウフフ

 


ルフィ「しししし!ああ!」

 


ウタ「……………あの…!」

 


ウタ「皆さん…!さっきはひどいことしてごめんなさい…!」

 


一同「………」

 


ウタ「ッ……!」

 


ナミ「気にしてないわ」

 


ウタ「!」

 


サンジ「俺もだよ。ウタちゃん」

 


チョッパー「おれも〜!」

 


ブルック「ヨホホ!」

 


フランキー「アウ!」

 


ロビン「ふふ」

 


ウソップ「当然、おれもだ!」

 


ウタ「みんな…!」

 


ルフィ「ししし!な!だから言っただろ!気にしてねぇって!」

 


ウタ「うん…!」

 


オーブン「おい。そんなことより、俺たちは現実に帰れるのか?」

 


ウタ「あ……う…うん…!シャンクスたちが来てくれて、薬を飲ませてもらえるから…」

 


一同「…!」ホッ…

 


ゴードン「そうか…!よかった…!」

 


ウタ「皆さん、本当に迷惑かけてごめんなさい…!今から現実に戻します…!」

 


その後、シャンクス達が持ってきた解毒薬を飲んだウタは眠り、能力は解除された。

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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『もしもルフィとプリンセス・ウタが婚約していたら』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


チョッパー「ん?」

 


ウソップ「おいルフィ!」

 


バチン

 


スタッ

 


ルフィ「……あ…!やっぱりそうだ!」

 


ウタ「…ん?」

 


ルフィ「ウタ。お前ウタだろ」

 


ウタ「え?」

 


ルフィ「おれだよ!おれ!」

 


ウタ「おれ…?」

 


ウタ「!」

 


ウタ「もしかして…ルフィ!?」

 


ルフィ「ひさしぶりだな〜ウタ〜!」

 


ウタ「ルフィ〜!」ダダッ…!ギュッ!

 


ウソップ「えっ」

 


チョッパー「んええええ〜!」

 


サンジ「ウゥ…(泣)」

 


ナミ「……エッ…」

 


ロビン「ルフィ、ウタと知り合いだったの?」

 


サンジ「てめぇ!だったら紹介ぐらいしやがれ〜!」

 


ウソップ「お前なんでプリンセス・ウタと知り合い––––

チョッパー「なんだー!?」

 


ルフィ「だってこいつ、シャンクスの娘だもん」

 


観客たち「えええええええええ〜〜〜〜!?!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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ルフィ「」バクバクバク

 


ルフィは焼いたお肉を次々と平らげていた。

 


スタッ

 


ルフィ「!」

 


ウタ「ルフィ!みんな!楽しんでる?」

 


ウソップ「はひ!プリンセス・ウタ!」

 


サンジ「珍しい食材もあるしね。天国だよここは」

 


チョッパー「楽しいことだらけだな〜!」

 


ウタ「よかった。みんなに喜んでもらえて」

 


ウタ「………」

 


ウタ「ルフィ…」

 


ルフィ「」モグモグモグ…ゴックン

 


クルッ

 


ルフィ「………」

 


ウタ「………」

 


ルフィは唐突に食べるのをやめると、ウタの方を向いた。

 


ルフィ「………」スタスタ

 


そして、ルフィはウタの目の前まで歩いた。

 


チョッパー「……?」

 


ウソップ「ん…?」

 


ルフィ「………」

 


ウタ「…………」

 


ウタはゆっくりと目を閉じた。

 


何かを待っているようだった。

 


もしくは、何かを期待していた。

 


ルフィ「…………」

 


ルフィは右手をウタの左頬に添えて、

 


キスをした。

 


一味「えええええええええええぇぇぇぇぇ〜〜〜〜〜!?!?!?!?」

 


ウタ「…んっ……♡」

 


ウタ「///」

 


ウタは手で顔を隠した。

 


ルフィ「………」

 


一味のみんなはあまりにも衝撃的なシーンで唖然としており、声も出せなかった。

 


しばらくしてウタが喋る。

 


ウタ「覚えていてくれたの…?」

 


ルフィ「当たり前だろ」

 


ウタ「…嬉しい……」

 


ウタ「私があげたやつは?」

 


ウタ「……手にはつけてないけど…」

 


ルフィ「ここにある」

 


ルフィは頭の麦わら帽子を取った。

 


そして帽子の帯を捲ると、そこには指輪が縫い付けてあった。

 


ウタ「あっ…!私があげた指輪…!」

 


ルフィ「おれはパンチで戦うからな。手につけてると壊れるからここにつけてあるんだ」

 


ウタ「へぇ〜。誰につけてもらったの?」

 


ルフィ「マキノ」

 


ウタ「そっか…マキノさんに…」

 


ルフィ「ウタは?おれがあげたやつ……」

 


ウタ「持ってるよ。ほら…!」

 


ウタは指輪を取り出して、ルフィに見せた。

 


ルフィ「ししし…!」

 


ウタ「ふふっ」

 


一味「」

 


みんなは話についていけていなかった。

 


今、世界でいちばん愛されており、世界の歌姫と評されているウタ。

 


音楽に関するものは全てを完璧にこなせ、容姿端麗。

 


歌手ではあるが、もはやアイドルでもあった。

 


一味の中でもチョッパー、ナミ、サンジは熱狂的なファンで、ウソップに至っては「プリンセス・ウタ」と崇拝しているほど。

 


そんな世界中の人気者のウタと、我が船長が知り合いというだけでも驚きなのに、キスまでして、あまつさえ双方指輪を出した。

 


たしかに、ルフィの帽子の帯を捲るなんてことはしたことがなかったが、まさかそんなところに指輪が縫い付けてあるなんて誰も思わなかった。

 


ブルック「ル……ルフィさん……」

 


ルフィ「ん?」

 


ブルック「その……ウタさんとは…どういった関係で……?」

 


正直察しはついているが、信じられなかったので一応聞いてみる。

 


ルフィ「友達」

 


ブルック「その指輪は……?」

 


ルフィ「ああ……ウタとは、夢を叶えた後結婚するって約束してんだ。これはそのときに渡し合ったものだ」

 


一味「えーーーーーーーーーーーー!?!?!?」

 


ウタ「///」

 


フランキー「ルフィに婚約者…!?」

 


ナミ「うそでしょ……」

 


サンジ「う"ら"や"ま"し"い……!」

 


ルフィ「ウタ、昔突然いなくなったから……夢叶えた後に探そうと思ってたけど、会えてよかった!」

 


ルフィ「どうするウタ?まだ"新時代"作れてねえけど…」

 


ウタ「ルフィ、自分の船で航海してるの?」

 


ルフィ「ああ、そうだ」

 


ウタ「……私も…ルフィの船に乗っていい?一緒に冒険したい」

 


ルフィ「もちろん、いいぞ」

 


ウタ「やったぁ!」

 


ルフィ「ししし!」

 


ウタ「じゃあ私、ライブの続きするから、終わるまで待ってて。置いていかないでね」

 


ルフィ「ああ。わかってる」

 


ウタはステージに戻った。

 


ウタ「みんな〜!待たせてごめんね!」

 


観客たち「ワァァァァァァァ!」

 


ウタ「じゃあ次の曲いくね!『私は最強』!」

 


.•*¨*•.¸¸♪

 


『さぁ、怖くはない♪』

 


『不安はない♪』

 


『私の夢は みんなの願い♪』

 


『歌唄えば ココロ晴れる♪』

 


『大丈夫よ 私は最強♪』

 


.•*¨*•.¸¸♪

 


『私の声が♪』

 


『小鳥を空へ運ぶ♪』

 


『靡いた服も踊り子みたいでさ♪』

 


『あ・な・た・の・声・が・♪』

 


『私・を・奮・い・立・た・せ・る・♪』

 


『トゲが刺さってしまったなら ほらほらおいで♪』

 


『見たことない 新しい景色♪』

 


『絶対に観れるの♪』

 


『なぜならば♪』

 


『生きてるんだ今日も♪』

 


『さぁ、握る手と手♪』

 


『ヒカリの方へ♪』

 


『みんなの夢は 私の幸せ♪』

 


『あ・ぁ・、き・っ・と・ど・こ・に・も・な・い・ ア・ナ・タ・し・か・持・っ・て・な・い・♪』

 


『そ・の・温・も・り・で・ 私・は・最・強・♪』

 


.•*¨*•.¸¸♪

 


『回り道でも♪』

 


『私が歩けば正解♪』

 


『わかっているけど♪』

 


『引くに引けなくてさ♪』

 


『無理はちょっとしてでも♪』

 


『花に水はあげたいわ♪』

 


『そうやっぱ したいことしなきゃ♪』

 


『腐るでしょう? 期待には応えるの♪』

 


『い・つ・か・来・る・だ・ろ・う・ 素・晴・ら・し・き・時・代・♪』

 


『今・は・た・だ・待・っ・て・る・ 誰・か・を・ね・♪』

 


『繰り返してる 傷ましい苦味♪』

 


『火を灯す準備は出来てるの?♪』

 


『いざ行かん 最高峰♪』

 


『さぁ、怖くはない?♪』

 


『不安はない?♪』

 


『私の思いは 皆んなには重い?♪』

 


『歌唄えば 霧も晴れる♪』

 


『見事なまでに 私は最恐♪』

 


.•*¨*•.¸¸♪

 


『さぁ、握る手と手♪』

 


『ヒカリの方へ♪』

 


『みんなの夢は 私の願い♪』

 


『き・っ・と・ど・こ・に・も・な・い・ ア・ナ・タ・し・か・持・っ・て・な・い・♪』

 


『そ・の・弱・さ・が・ 照・ら・す・の・♪』

 


『最・愛・の・日・々・♪』

 


『忘・れ・ぬ・誓・い・♪』

 


『い・つ・か・の・夢・が・ 私・の・心・臓・♪』

 


『何度でも 何度でも 言うわ♪』

 


『「私は最強」♪』

 


『「ア・ナ・タ・と・最・強・」♪』

 


.•*¨*•.¸¸♪

 


『「ア・ナ・タ・と・最・強・」♪』

 


.•*¨*•.¸¸♪

 


観客たち「ワァァァァァァァ!!!!」パチパチパチ‼︎

 


ナミ「ねえ…この曲……改めて聴くと……」

 


ウソップ「ああ……これルフィに向けて作った曲か…?」

 


チョッパー「そうなのか!?」

 


ナミ「たぶんね…」

 


ウソップ「おれの1番好きな歌が……まさか、すぐ近くにいるやつのためのものだったとは……」

 


見ると、ルフィはニカニカしていた。

 


ルフィ「ししししし!」ニカッ

 


その後、ライブを大成功させたウタは、ルフィの船に乗り、一緒に冒険することになった。

 

 

 

 


終わり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_________________________________________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『もしもルフィがゴードンに昔何があったのかを聞かされていたら』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ザッ……ザッ……

 


ルフィは森の中を歩いていた。

 


向かうのはウタのところ。

 


場所はわかる。

 


見聞色か……

 


勘か……

 


本能か……

 


それとも別の何かかはわからないが…ルフィはウタのいるところへ迷いなく真っ直ぐに歩いた。

 


ルフィ「…………」ザッ…ザッ…

 


ルフィは先ほど、ゴードンから聞いた。

 


昔…ウタとシャンクスに何があったのかを。

 


なぜ、離れ離れになったのかを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


_________________________________________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ルフィ「………」ピチャッ…ピチャッ…

 


ライブ会場が無くなっている。

 


そしてなぜか水の上を歩くことが出来る。

 


これも架空の世界だからか。

 


元ライブ会場の中央付近に来ると、水(のようなもの)の上に浮かんでいるウタがいた。

 


ウタ「なにしにきたの?何度戦っても私には勝てないよ」スクッ…

 


ルフィ「…聞いたぞ。全部」

 


ウタ「え?」クルッ

 


ウタがこちらを振り返った。

 


ルフィ「おっさんから…昔あったこと」

 


ウタ「…………」

 


ルフィ「全部聞いた」

 


ウタ「………………」

 


スタスタスタ……ギュッ…

 


ウタ「…!!」

 


ルフィ「辛かったな」ギュ…

 


ウタ「……ルフィ……」

 


ルフィ「本当は離れたくなかったんだろ?お前…シャンクスのこと大好きだったもんな」

 


ウタ「…………うん」ジワッ…

 


ルフィ「シャンクスたちもそうだ」

 


ウタ「えっ…?」

 


ルフィ「ウタがいなくなった日、シャンクスたちも辛そうにしてた」

 


ウタ「………」

 


ルフィ「だから戻れ。赤髪海賊団に」

 


ウタ「………でも…」

 


ルフィ「シャンクスたちと一緒にいたいんだろ。本心を言え」ギュッ

 


ウタ「!」

 


ルフィ「………」

 


ウタ「……………う…」

 


ウタ「………う…ん…」ポロポロ

 


ルフィ「ししし…!」

 


ルフィはウタから離れた。

 


ウタ「…グスッ……でも……」

 


ルフィ「ん?」

 


ウタ「どうやって戻るの……?」

 


ルフィ「シャンクスは来てくれる。お前を助けるために」

 


ウタ「………来て…くれるかな……」

 


ルフィ「ああ。娘のピンチなんだ。シャンクスは来る」

 

 

 

 

 

 

 


現実世界

 


ウタ「…………」

 


ウタは寝ているルフィの隣に座っていた。

 


ウタワールドでは、ルフィが「シャンクスは来る」と言っているが、やはりまだ信じられない。

 


12年経った今でも、自分のことを思ってくれているのか……

 


ウタ「…………」

 


ウタは顔を俯いていた。

 


すると……

 


「ウタ」

 


ウタ「!」

 


聞き馴染みのある声が聞こえてきた。

 


前を向くと、そこにはシャンクスと赤髪海賊団のみんながいた。

 


ウタ「シャンクス……!来てくれたの……!?」ジワッ

 


シャンクス「世界一の歌い手になったからな。迎えに来た」

 


ウタ「ウッ……」ポロポロ

 

 

 

 

 

 

 


ウタワールド

 


ウタ「………」ポロポロ

 


ルフィ「ウタ…!?どうした…!?…まさか…」

 


ウタ「シャンクスが………」ポロポロ

 


ルフィ「!」

 

 

 

 

 

 

 


現実世界

 


シャンクス「さあウタ。この薬を飲んで眠るんだ」スッ…

 


ウタ「……うん………」

 


ウタ「………あっ……待って…シャンクス…」

 


シャンクス「どうした?」

 


ウタ「私……みんなに謝りたいの………迷惑かけちゃったから………」

 


シャンクス「…そうか…わかった。ただし時間はかけるな。危ないと思ったらすぐに薬を飲ませる」

 


ウタ「うん……ありがとう…シャンクス」

 

 

 

 

 

 

 


現実世界

 


ルフィ「ほんとか!ウタ!シャンクス来てくれたのか!」

 


ウタ「うん…!」

 


ルフィ「そっか…!」

 


ウタ「薬も持ってきてくれた…」

 


ルフィ「!」

 


ルフィ「じゃあ…!ウタ助かるんだな!?」

 


ウタ「…うん」

 


ルフィ「よかった……」

 


ルフィ「しししし…!」

 


ウタ「でも…薬飲むのは…みんなに謝ってからにするね…」

 


ルフィ「…そうか」

 


ウタ「ルフィ……」

 


ルフィ「ん?」

 


ウタ「さっき……ひどいことして…ごめんね……」

 


ルフィ「しししし!気にしてねえよ!」

 


ウタ「…ありがとう……」

 


ルフィ「おれの仲間もみんな気にしてねえよ!」

 


ウタ「そ…そうかな……」

 


ルフィ「ああ!」ニカッ

 


ルフィ「……ん?」

 


ウタ「……どうしたの、ルフィ」

 


ルフィ「その左手の、もしかしておれが書いたやつか?」

 


ウタ「あっ…………」

 


ウタ「……う…うん……。そうだよ……」

 


ウタ「……ルフィ…覚えてくれてたの…?」

 


ルフィ「当たり前だろ!おれたちの"新時代"のマークだ!」

 


ウタ「…!!」

 


ルフィ「ししししし!」ニカッ

 


ウタ「…ルフィ……」ジワッ…

 


その後、ルフィとウタは、昔の思い出話に花を咲かせた。

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_________________________________________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『もしもウタが助かっていなかったとしたら』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


【でもね】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


『でもね愛してるよ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガブ「…………」

 


スネイク「…………」

 


ライム「…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ねえ愛してるよ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

モンスター「…………」

 


パンチ「…………」

 


ホンゴウ「…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『私はそんな』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルウ「…………」

 


ヤソップ「…………」

 


ベックマン「…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『優しくないけど』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴードン「…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『でもね愛してるよ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シャンクス「…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ねえ愛してるよ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルフィ「…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『そんな物語』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


_________________________________________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 


ウタ「シャンクスーッ!!!置いてかないでェェェー!!!!!」

 


赤髪海賊団「ワーッハッハッハッハッ!」

 


ウタ「アァアァアァアァアァーーーッッッッ!!!!!ウァァァァァァァァァァ!!!!!」

 


ウタ「なんで……なんでだよオオオオオォォォッッッッ!!!!!!!!!!!」

 


ウタ「アアアアアァアァアァアァア!!!」

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『失うことが怖くなった』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ウタ「………………………」シーン…

 


ゴードン「………」

 


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『だから今日は眠ろうか』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 


ウタ「帰ってきたら、少しは強くなってるか試してあげる!」

 


ウタ「ルフィ〜!!」

 


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『いつかきっとまた会えるさ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サァァァァァ………

 


ウタ「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『遠くの空を見ている』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『もうやめた』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 


ウタ「うぁぁぁん!うえ〜ん!」

 


シャンクス「ああわかった。静かにしろ、ええっと……」

 


シャンクス「お〜やすみ〜〜あかちゃんしずかにね〜……」

 


ウタ「……うふっ、あはははははっ……」キャッキャッ

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『君を思い出すのを』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 


ウタ「私も……海賊は嫌い……!」

 


ウタ「財宝だのお金だの、人を傷つけてまでそんなものを欲しがるなんて、理解できないし…!」

 


ウタ「海賊なんて大っ嫌い…!」

 


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『もうやめた』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 


シャンクス「なあウタ。この世界に平和や平等なんてものは存在しない」

 


ウタ「…?」

 


シャンクス「だけどお前の歌声だけは、世界中のすべての人達を幸せにすることができる」

 


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『いっそ忘れたいな』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『でもね大好きだよ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 


シャンクス「今のは愛のムチってやつだ」

 


ウタ「も〜う♡愛だなんてェ♡私を愛してるってこと?シャンクス〜♡」ダキッ

 


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『ねえ大好きだよ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 


ルフィ「おまえ、なんで父ちゃんのことシャンクスって呼ぶんだ?」

 


ウタ「…お父さんだけど、私の憧れの船長だから!かっこいいでしょ〜!」

 


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『私は君を』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『守れないけど』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カキカキ……

 


ウタ「……」

 


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ルフィ「————」ニカッ!

 


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ウタ(あの日……ルフィがくれたマーク……)

 


カキカキ…

 


ウタ(……こんな感じだったかな………)

 


ウタ「出来た…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『でもね大好きだよ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルフィ「ウタ。お前ウタだろ」

 


ウタ「もしかして…!ルフィ!?」

 


ルフィ「ひさしぶりだなァ〜!ウタ〜!」

 


ウタ「ルフィ〜〜〜!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ねえ大好きだよ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルフィ「おれサニー号に帰って寝るよ!じゃあな〜!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ずっと一緒なら』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


_________________________________________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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ウタ「私は歌姫!私は赤髪海賊団の音楽家で、シャンクスの娘!」

 


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ウタ「最っ高よ、赤髪海賊団は!私シャンクスだけじゃなくて、みんなのことが大好きなの!」

 


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『好きな事が嫌いになった』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[ウタありがとう!]

 


[元気が出たよ!]

 


[ウタのおかげで、明日からもまた生きていけそうじゃ]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『何をすれば褒められるの』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 


ウタ「ぐおあー!大きいかいおーるいだぞ!たべちゃうぞー!」ガジガジ

 


シャンクス「うひゃひゃひゃ!」

 


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『あの頃にさ、もどりたいとか』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 


ウタ「シャンクス!」

 


シャンクス「なんだ、どうした?」

 


ウタ「シャンクス、ウタのそばからいなくなったでしょ!」

 


シャンクス「おいおい、ずっと後ろにいただろ?」

 


ウタ「だっこして!」

 


シャンクス「はいはい」

 


ウタ「もうぜったい、迷子にならないでね。ウタ、一人はいやだから」

 


シャンクス「…」ナデ…

 


ウタ「……」

 


ぎゅっ……

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『失った手を握ってた』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウタ「みんなの気持ち、よーくわかった!」

 


ウタ「私が必要なら、作るよ!新時代を!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『これで良いよ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ペラッ…

 


|〈ネズキノコ〉          |

|食べると眠ることができない体になり|

|死亡する。            |

 


ウタ「…!」

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 


[ウタちゃん…。ここから逃げたいよ……。ウタちゃんの歌だけ、ずっと聴いていられる世界はないのかな……]

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『みんな幸せなら』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガサガサ……

 


ウタ「!」

 


ウタ「あった…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『これで良いよ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[あんたもわかってくれるかい?]

 


[頼むよ……わしらの苦しみを……]

 


[あなたしか…!あなたしかいないんです!]

 


[お願い…!]

 


[あんたなら…!]

 


[頼みます…!]

 


[あなただけが…!]

 


[お願い!!!]

 


ウタ「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パクッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『私はいつも独りさ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

藤虎「食べた者は眠ることができなくなり、やがて死に至る」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パクッ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『泣いてるの』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブルーノ「奴がネズキノコを食べるのを確認している。食べた者は眠れなくなるという代物だ」

 


コビー「まもなく現実世界のウタは体力が尽きて…死にます」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パクッ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ねえ泣いてるの』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウタ「ロジャーの処刑で始まった大海賊時代…」

 


ウタ「ルフィ…!あんたの処刑を持って終わりにする!」

 


ルフィ「やめろ…!」

 


ビリッ…ビリィ…!

 


ルフィ「ウタァァァァーーッ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ひたい伝う』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 


ルフィ「お前、思ったよりつまんなくねえじゃん!」

 


ウタ「そっちこそ!」

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 


ウタ「海まで競走よ〜!」

 


ルフィ「待てェ〜〜!」

 


ウタ「負けたら罰ゲームよ〜!」

 


ルフィ「ズルいぞ!ウタ〜!」

 


ウタ「あははははは!」

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 


ウタ「それじゃあ世界は変わらないじゃない」

 


ルフィ「そうか。にししししし…!…そのうち決める」

 


ウタ「あははははは…!うんうん…!なんかあんたっぽいなって!」

 


ルフィ「そうか?照れるなァ!」

 


ウタ「別に褒めてないし!」

 


ウタ・ルフィ「あははははは!・にししししし!」

 


ウタ「作ろう!新時代!」

 


ルフィ「おう!」

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『思い出たち』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザァァァァァァァ……

 


ウタ「もういいよ……ルフィ………」スッ…

 


ウタ「……バイバイ………」

 


ポロッ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『泣いてるの』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウタ「アハハハハッ!!アハハハハハ!!アッハハハハハハ!!!」

 


ウタ「ちょうどよかった!もうすぐ私と、世界中のファンが新時代を迎える!!」

 


ウタ「その前に…!!」バッ‼︎

 


シャンクス「…」

 


ウタ「あんたと決着をつけておきたかったから!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ねえ泣いてるの』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルフィ「ウタァ!聞けェー!!」バチン!!バキィ‼︎

 


ドサッ!

 


ルフィ「ウタ……!話を……!」ドカッ!!バキッ‼︎

 


ウタ「海賊と話すことなんか…!」

 


ウタ「ない!!」ブン!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『私は』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


_________________________________________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ルフィ「…!」

 


ルフィ「それ…!おれが描いたやつか…!?」

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 


ルフィ「できたァ〜!」

 


ルフィ「バ〜ン!!」

 


ウタ「なにこれ?」

 


ルフィ「シ・ャ・ン・ク・ス・の・麦わら帽子!」

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『でもね愛してるよ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルフィ「止まれ、ウタ」

 


ルフィ「こんなのは自由じゃねえ!」

 


ルフィ「こんなのは新時代じゃねえ!」

 


ルフィ「お前が誰よりもわかってんだろ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ねえ愛してるよ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウタ「……ウゥ……」

 


ウタ「ルフィ…!」ポロッ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『私はそんな』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シャンクス「ウタ…!早く薬を飲め…!」

 


ウタ「……」

 


パリン!

 


シャンクス「…!」

 


ウタ「歌わなきゃ……!みんなを元に戻してあげないと……!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『優しくないけど』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サァァァァァ……

 


ガバッ…!

 


ゾロ「よく寝てたな」

 


ルフィ「あれ、ウタは?シャンクスも」

 


ゾロ「おう」スッ

 


ルフィ「……」ザッ…ザッ…ザッ…

 


ルフィ「………」

 


シャンクス・赤髪海賊団「………」

 


ルフィ「……………」

 


サァァァァァ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『でもね愛してるよ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シャンクス「…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ねえ愛してるよ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルフィ「…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『そんな物語』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

END

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

 

 

 


吐きそう。

 


というのは冗談でも、泣きます。

 


私は、RED本編ではウタちゃんは「生きている」とも、「死んでいる」とも思っていません。

 


公式が「生死不明」にしているので。

 


しかし考察を否定しているわけではなく、あくまでこうだと我々(ファン)が断言するのは不毛だと思うって話です。

 


でもね、

 


生きていてほしいです。

 


物語として死んでいたほうが綺麗だと言うのも聞きますけどね。

 


でも死んでいい人間なんているはずがないです。

 


それこそ昔は受け入れられずに「ウタちゃんは死んでいるはずがない!」と思っていましたが、月日が経つにつれて成長したのか、上記のような断言するのは不毛という考えになりました。

 


しかし今回、二次創作としてウタちゃんが生きている場合はもちろん、死んでいる場合も書くことによって、なにか一歩前進した気がします。

 


自分で書いておきながら泣いてますけど…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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